決め手に欠いたままの90分
勢いよく入ったのはホームのボローニャ。敵陣から相手を積極的に捕まえに行くスタンスでシャフタールのバックスにプレッシャーをかける。シャフタールはこれに対して、長いキックを蹴ることで回避。左サイドの低い位置に降りるスダコフを預けどころとして置いておきつつ、基本は前線に蹴ってしまうプランでのスタートとなった。
早速スタンスが実ったのはシャフタール。マトヴィエンコからのフィードで抜け出したのはエギナウド。ボローニャのハイラインの背後を取ることでPKを獲得。早速先制のチャンスを得る。
だが、このPKは失敗。シャフタールは先制の絶好のチャンスを逃すこととなった。ボローニャは反省も兼ねたのか、プレスは少し自重。シャフタールがボールを持つ流れに。とはいえ、基本線は前線へのロングボール。シカンの空中戦か左サイド裏へのフィードからチャンスを狙っていく。
ボローニャがボールを持つターンになったら、ゆったりと3バックから動かしていく格好。ボローニャらしい列上げも時折みられる格好となった。シャフタールのプレスはミドルゾーンに構えるものであり、ボローニャにボールを持たれることを特別制限するわけではなかった。
PK以降は互いに決め手に欠く展開。攻めに出て行ける頻度も少なく、なかなかチャンスも作れないまま試合はハーフタイムを迎える。
後半、先に動いたのはシャフタール。人に当たっていくカラーを前半よりも強めて、高い位置からのプレスに出て行く。
ボローニャはこれに対して、左サイドからひっくり返すことでチャンスメイク。シャフタールのCB陣はカストロへのチェックも遅いため、ハイプレスとしてはやや不完全な状態になっていた感が否めない。
勢いに乗ったボローニャはこちらもハイプレスを敢行。徐々に押し込むシーンを増やしていくように。ただ、仕上げのクロスが刺さり切らずに苦戦。完全にシャフタールを崩し切ることが出来ない。
前に進むことはできるが、そこから先に攻め込むことが出来ないボローニャ。収まらないロングボールをベースにそもそも前進することが出来ないシャフタール。それぞれの悩みの段階は異なるが、ゴールを破ることが出来ないという悩みは共通。決め手を欠いたまま時計の針だけが進むことになった試合はスコアレスのまま幕を閉じることとなった。
ひとこと
開始間際のPKが両軍通しての最大のチャンスだったことだけは間違いない。
試合結果
2024.9.18
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第1節
ボローニャ 0-0 シャフタール
スタディオ・レナト・ダッラーラ
主審:ロヒート・サッジ
