終始押しこむマルセイユが大一番を制する
首位のパリを追うモナコはアウェイでのマルセイユとの大一番に挑む。4バックでスタートするモナコ。まずはCHのマカッサがサリーして3バック化するところからボールを動かしていく。ただ、後方の変形に対してモナコの前線の選手はパスコースを作るための動き出しが甘く、なかなか後方の選手が有効なパスを付けられない。
一方のマルセイユも大きく広がる形でのポゼッションからスタート。低い位置まで下がっての保持で相手を動かしていく。両軍とも相手の後方にスペースができた時には疑似カウンターのように加速ができることも。ポゼッションもしつつ、トランジッションからもチャンスを生み出すという展開となった。
時間が経つと、マルセイユは一方的に押し込むフェーズに突入。プレスを外しつつ、外から背後を取って敵陣に進んでいく。守備では5-2-3と5-3-2の合いの子のような布陣で前からプレッシャーをかけてモナコのボール保持を阻害する。
モナコはカウンターを含めて前進のきっかけがない苦しい時間帯に。SBがWBに対して高い位置にスライドする守備を見せるなど、背後を空けるリスクを背負いながらプレスから巻き返すアプローチを狙っていく。
保持からズレをつくことで先手を取っているマルセイユが優勢な前半。だが、試合を動かしたのはモナコ。敵陣でのパスミスをカットすると、スムーズなカウンターから最後はゴロビン。終了間際に大きな先制点を手にする。
後半も3-2-5をベースにマルセイユが押し込むスタート。モナコはセットプレーからファーサイドに流れるボールを軸にインパクトを作るなどやり返す形でスタートする。
だが、押し込むマルセイユに対して、モナコはボックス内でのサリスのミスから決定機を献上。これをエンリケが仕留めて試合を振り出しに戻される。
このゴールをきっかけにハイプレスも入れながら一気にリズムをつかんだマルセイユ。モナコは反撃のきっかけをつかめない。前線の流れを変えようと裏抜けに奮闘する南野の働きはそれなりに印象に残ったが、試合の構図を変えるまでには至らなかった。
何とか粘りの守備が続くモナコだったが、最後の最後にクロスに対してマヴィッサがハンドを犯してしまいPKを献上。このPKを仕留めてマルセイユが劇的な勝ち越しゴールを決める。
終始押しこんだマルセイユがパスミスからの失点を帳消しにする逆転勝利。モナコは首位の背中が遠ざかってしまう痛恨の敗北を喫することとなった。
ひとこと
モナコ、もう少し苦しい展開に対する抵抗が欲しかった。
試合結果
2024.12.1
リーグアン
第13節
マルセイユ 2-1 モナコ
スタッド・ヴェロドローム
【得点者】
OM:53’ エンリケ, 89‘(PK) グリーンウッド
ASM:41‘ ゴロビン
主審:クレマン・トゥルパン
