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「我らルヴァンの王様なり」〜川崎フロンターレ 個人レビュー2019-MF編①-

第2弾!第1弾は下から!

目次

MF

6 守田英正

 プレースタイル(と見た目)からして2年目のジンクスには関係なさそうかな?と思いきや、普通に壁にぶち当たってしまった感!年間を通して代表には呼ばれたり、呼ばれなかったりしていたが、特に序盤戦はコンディションがイマイチ。整わないまま戦い続けてファンは「うーん・・・・」という顔のまま見守るしかなかった。

 車屋と同様に、右サイドバックパニックに巻き込まれた感があるが、ボランチ一本でオファーしたG大阪にマルチロールでオファーした川崎が勝って入団した経緯があるので、まぁそこは問題ないだろう。ただ、現状では川崎のSBのタスクは特殊。大外をえぐって最終局面に顔を出す役割が欲しいので、そこを求められるかどうか。脇坂、家長との終盤のコンビネーションの成熟はよかったものの、彼をSBとして起用するならば、前のユニットで幅を取れる組み合わせにすることが必須だと思う。

 飛躍の初年度、苦悩の2年目を経て、守田はどんな3年目を迎えるだろうか。あと、家の郵便受けは毎日ちゃんとチェックしような!

8 阿部浩之

 4-4-2導入を試みていたシーズン序盤はやや出遅れていたものの、4-2-3-1に回帰してからはスタメンに帰還。中盤戦以降はコンスタントに活躍した。ゴマダレに浮気していても、いつかはポン酢に帰ってくるように、結局川崎も阿部ちゃんに帰ってくる。これをしゃぶしゃぶーアベ理論といいます。こんなことを書いていたらしゃぶしゃぶが食べたくなりました。

 「4冠」を掲げたチーム目標はかなわなかったが、阿部が個人で掲げる「どれか一つとろう」は今年も無事に達成。そして終盤戦ほど嫌な働きをする勝負強さは健在である。早く川崎に家を買え。

 守備に関してもアタッカー陣のお手本。ただ、今季は神戸や横浜FMなど阿部周辺の守備基準を狂わせるところから崩壊した試合も多かった。もっとも、これは阿部個人の問題というよりはチームの問題。というわけでそろそろまじめにプレッシングの練習はやったほうがいいと思う。来季は「どれか一つ取ろう」の掛け軸に加えて、「プレッシング」の掛け軸をクラブハウスに掲げるべきである。

10 大島僚太

 マリノス戦まで続いた不敗神話、2回のアップでの負傷、大島僚太を返せ!、2年連続チャントが覚えにくいランキング1位など怪我をしていてもピッチ内外のあらゆるトピックでインパクトを残し続けた1年である。

 技術の高さは例年通りさすがなのだが、今年は特にコンディション調整が厳しかった1年間でもある。負傷も多く、シーズン中盤戦はほぼ全休。長期離脱の復帰はルヴァンカップの準決勝の鹿島戦からになった。この試合は途中投入だったが、均衡状態だった試合の流れを交代直後に一気に引き寄せるなど、こうかはばつぐんだ!だったし、試合後には鹿島方面に一煽りの材料を送るなど、変なたくましくなり方を見せたりもした。

 代表には秋が深まったころから再度選出されるように。ハリルホジッチに「挨拶に来ない」と怒られたのははるか昔の話、今ではベンチでフォーメーションボードをいじくるほどの積極性になりました。

 順風満帆なシーズン終盤のようにも見えるが、万全時にはあまり見られない途中交代もちらほら。今季は怪我と付き合い続けたシーズンといえるだろう。皮肉にも今季は彼がいないことで川崎の心臓が誰であるかがわかることになってしまった。来季はピッチに立ち続けることで心臓としての存在感を見せてほしいところである。

14 中村憲剛

 いやぁぁぁぁおう!!!今季は中邑真輔のパフォーマンスをお借りしたものの、披露できたのはわずか2回。2節の鹿島戦でFKを決めて幸先よく披露したものの、10月の湘南戦では「あぁ、そんなのもあったか!」という印象持ってしまうほどブランクが空いてしまった。さらに寂しいのは3アシストという数字。これはtransfermarketがアシスト数を掲載している09年以降で最も悪い数字である。

 数字が悪くても、貢献度が高ければ気にならない!という部分はあるが、残念だが今季は自分の記憶に残る限りでは最も貢献度が低いシーズンだったように思う。視野の広さはさすがだが、パスのズレが目立つ部分がちらほら。トラップの精度やプレースキックにもやや陰りが見えているのは心配な点である。

 加えてシーズン終盤には靭帯損傷による長期離脱。本人にとっては悔しいシーズンになったに違いない。

 中村憲剛の離脱で気になるのは練習に及ぼす影響だ。自分自身は普段の川崎の練習を見学したことはないが、中村憲剛が練習において中心的な役割を果たしていたのではないだろうか。彼の不在は練習においても、大きな違いとなるだろう。中村憲剛不在で川崎の練習はどのように変化するのか。あわよくば、変わらぬ緊張感や声掛けの意識のまま臨みたい。復帰を目指していつも通りの笑顔でリハビリを目指す大ベテランのようにね。

16 長谷川竜也

 シャドーストライカーとして見てみたい!という自分の狙いとは裏腹に今季もワイドで起用された長谷川。4-4-2に取り組んだ序盤戦はサイドの崩しを一手に引き受け、目の前の相手をちぎってはクロスを上げるドリブルクロスサイボーグとして、チームにおいて絶対的な攻撃の主軸として躍動した。

 4-2-3-1に回帰した後半戦はやや出番を減らすものの、途中交代で威力を発揮。前がかりになった相手のスペースをドリブルで侵略し返す嫌がらせを披露して、相手ファンにウザがられたりもした。

 とりわけ、エリア内でのクロスの動き出しに優れるダミアンとのホットラインが印象に残る。今季、川崎で最も得点を取ったパターンである。両方とも終盤はベンチにいたけどね!

守備においても昨季よりは無駄にボールに食いつく回数は減ってきた印象で、攻守に一皮むけたシーズンだったといえるだろう。夏以降にチームの方針により優先度が下がったのはやや残念なところである。最終節、急なベンチ外ということでヒヤリとしたが、奥様のご出産に立ち会われたということで何よりです。長谷川の子供のベビーシッターなら無料でやってもいいというフロサポママはきっとたくさんいるはずなので、子供は絶対に川崎で育てましょう。今年の残留を望む会筆頭案件です。


19 齋藤学

 大けがも一段落して勝負の年だった2019年。ACLのグループステージ第2節のシドニー戦で決勝点を決めるなど幸先はよかった。ACLはダミアンと齋藤で決まりだぜ!という宣言を開幕前に個人的にしていたので、若干鼻も高かったりした。しかし。そこから先は沈黙。齋藤が決勝点を挙げたシドニーともどもACLはグループステージ敗退。長谷川の台頭や阿部の復帰で徐々に出番を減らしていく。

チーム、個人共に背水の陣で迎えた味スタでのクラシコでは圧巻のパフォーマンスを見せ、続く大分戦でも2試合連続のゴールを決めた時は「いけちゃう?齋藤学はじまっちゃう?」とか思ったものの、振り返ってみればゴールはこの2試合だけ。そこから後のシーズンは吉田豊と喧嘩してたくらいした印象には残らなかった。

長谷川がスーパーサブとしての立ち位置を確立しつつあること、来季はACL不出場による登録枠削減の可能性があること、そして怪我の多さを踏まえると去就は怪しいところである。個人的にはACLで躍動するところ見たいんだけどなぁ・・・・。

22 下田北斗

 田中碧の台頭により、出場機会が少なかった序盤戦だが齋藤学と同様に抜擢された味スタクラシコで出色の出来を披露。その後も大島の負傷や、免許的なアレなどいろいろな事情があったため、コンスタントな活躍を続けて、しばらくの間川崎の中盤に君臨した。

湘南出身ということで上下動のハードワークが可能。ミドルシュートや貴重なレフティーということで他の中盤にはない個性で夏場は存在感を発揮した。ただ、個人依存度が高い川崎においてビルドアップの主人公となってゲームメイクするには、ややパンチが欠けてしまうのも事実。大島いないから大島みたいにやってね!という注文がそもそも無茶苦茶な感じはするものの、そこは今季アキレス腱になった右サイドバックと同じ運命であったりもする。

公式リリースこそ出ていないものの、明らかにどうみてもたくさん記念写真を撮っていたのでここでお別れになるのだろう。照れながら観客をあおる姿、最高だったよ。また会おうな!

25 田中碧

 どうやら今年は田中碧がいいらしい!という記事を開幕前に読んで「そうなのか。じゃぁ4番手くらいは務めるのかな」とか思っていたら、とんだ見当違いでございました。出遅れた守田、負傷する大島を尻目にレギュラー格の座をゲット。通年で見ても一番コンスタントに出場したCHの選手でございました。五輪代表も並行してのハードスケジュールをこなしたということは大いに自信になるでしょうパチパチ。川崎の中盤にはない対人の強さで、まだあんまりバレていなかった序盤戦は割と対戦相手のサポーターが驚く場面もしばしば。パンチがあるミドルシュートも魅力の1つ。守備でも対人の強さは健在だが、ポジションを守る意識がやや希薄でバイタルを空けやすいのは難点である。チームとしてそういう守り方を推奨しているのかもしれないけども。

 できるだけ長く川崎で見たい気持ちも当然あるが、海外流出の可能性は比較的高い。現段階ではオファーのうわさは聞かないものの、上昇志向が強めなのでオファーが来たら飛んで行ってしまうだろう。フリーキックを決めた先輩の頭をばちこーんと叩く物怖じのなさを武器に川崎印を海外でもアピールしてほしいところである。

27 鈴木雄斗

 ラルフ!今季の右サイドバックコンバートという話を聞いてから嫌な予感はしていたが、残念ながらその予感は的中。足元の技術がやや足りないという難点を覆い隠すことができず、SBとしてはビルドアップを助ける動きはほぼできず。それでも終盤に点が欲しい時にPA内にもう1人入れ込みたい!という役割で前半戦は出場機会をわずかに確保していたものの、徐々に出場機会を減らしていくと夏にWBコレクションを始めたG大阪にレンタルが決定。しかし、WBコレクションの中に埋もれてしまい、G大阪でも出場機会を得ることができなかった。

 川崎に戻ってきても出場機会を得るのは厳しいだろうか。馬力はある方なのでスタイルさえマッチすればというところ。早く運命のクラブに出会いたいのだろうが・・・。

つづく!

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