ファジーなロングボールが解決策として上回る
前節はセント・ジェームズ・パークで完全に制圧されてしまったレスター。ファン・ニステルローイ就任以降、初の黒星からのリカバリーを図るための節となる。今節はホームにウォルバーハンプトンを迎えての一戦だ。
レスターのボール保持は3-2-5と3-1-6の合いの子という感じのスタート。まずはきっちりとウルブスの2トップの脇を取ることで前進のルートを確実に抑えていく。
フリーの選手を作ることができたら、当然最後の仕上げはヴァーディの抜け出し。ジョゼ・サにはギリギリの対応を強いることができていた。ただし、ウルブスも動き回るレスターの選手に対して人についていくことはできていたので、クリーンにヴァーディに背後を取られる頻度自体はそこまで多くなかった。
ウルブスの保持は3バックベース。2トップの脇に立つ形でボールを持つ。ショートパスへの偏重はそこまででもなく、ロングボールをベースとした前線へのフィードが多めの展開だった。
どちらのコンセプトもはっきりしていたが、結果を出したのはウルブス。後方からのややファジーなロングボールから先制ゴールをゲット。味方と重ねるような抜け出しで奥行きを作ったゲデスが角度のあるところからゴールを決める。
このフィードはレスターに対して効果が抜群。下がった前線の選手もフィードを蹴っ飛ばしていたのでおそらく狙いだったのだろう。後方からのフィードからさらに追加点。ドハーティからのリカルド・ゴメスのゴールで2点目を奪う。
エル・カンヌスとマヴィディディの左サイドからショートパスで繋ぎながら反撃を狙いたいレスターだが、さらにゴールを決めたのはウルブス。またしてもゲデスがサイドの裏を取ると、折り返しをクーニャが仕留めて前半で3点のリードを確保する。
後半、レスターは保持での機会を増やしつつ、ウルブスのブロック守備に対しての解決策を模索していく。生命線の左サイドからの解決を狙っていくが、なかなか相手を剥がすところまでは至らない。
ウルブスは後半はそこまで強引にゴールを狙いに行かない攻め筋。ゆったりとボールを回していく形で時間を使っていく。そうした中で前半に見せた裏への駆け引きを時折見せていく。
終盤にのびのびとした攻撃を見せていたのはウルブス。ファストブレイクを中心に交代選手が追加点を狙う流れから再び鋭さが出てくるように。
更なるゴールこそ決めることができなかったウルブスだったが、この試合は完勝。レスターは前節に続く大敗となった。
ひとこと
前線のプレーの引き出しの差がそのまま点差に繋がった感があった。
試合結果
2024.12.22
プレミアリーグ 第17節
レスター 0-3 ウォルバーハンプトン
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
WOL:19‘ ゲデス, 36’ リカルド・ゴメス, 44‘ クーニャ
主審:アンソニー・テイラー