縦に速い展開の連続でも打開策はなし
シーズンの折り返しに差し掛かるタイミングで順位は5位。現在の立ち位置をキープできればボーンマスは十分に欧州カップ戦の出場権争いに食い込むことができる。好調なうちに一つでも多くの勝ち点を稼いでおきたいところだろう。
序盤から試合はロングキックベースのスタート。非常に強度の高い展開で縦に速い攻撃を仕掛けていく。両チームともCHが縦関係になるなど、ゆったりとした保持型チームっぽい特徴もなくはないという感じ。より動きが大きかったのはCHが左右に動くことが許されていたボーンマス。左サイドのケルケズの後方をクックが入るなど、縦だけでなく横も自由度の高い動きとなった。
パレスはグッとポジションを取って構える前線にボールを当てていくスタート。エゼの反転やサールの加速力など前線の個人技を活かす方向性が強めだった。時折、後方からラクロワがキャリーを仕掛けるが、基本的には縦に早くという方向性に相違はなさそうであった。
優勢だったのはどちらかと言えばボーンマスだろうか。パレスはボーンマスの加速する攻撃に対しては警告相当のファウルを犯してしまうことが多く、なかなかクリーンに相手を止めることができない状態だった。
ボーンマスが外に開くWGにボールを預けるのは対照的に、パレスは縦に速くと言うテイストの違いがある。どちらもWGを活かすという点では共通しているが、活かし方に異なるところがあるという感じであった。
スピーディな展開の連続の割には相手をこじ開けるのに苦戦した両チーム。試合はスコアレスのままハーフタイムを迎える。
後半もペースは同じ。直線的なテンポが続くあまり抑揚のない展開に。ボーンマスはそうした中でも左のハーフスペースに活路。クライファート、ウナルがこのゾーンでボールを受けに行く。
一方のパレスはよりファストブレイクより。カウンターベースでチャンスを狙っていく。しかしながら、55分前後から徐々にテンポを落として左右に振りながらのポゼッションをするように。
しかしながら、保持の割合が変わってもそれが両チームの活路にはならず。再び70分にテンポは上がる。フレッシュな交代選手を投入した両チームだが、展開は縦に速いままだらっと間延びをするだけ。攻撃の鋭さは時間経過とともに失われることとなった。
試合はそのまま終了。両チームは勝ち点1を分け合う結果となった。
ひとこと
終盤にもう一押しの力が足りなかった両軍だった。
試合結果
2024.12.26
プレミアリーグ 第18節
ボーンマス 0-0 クリスタル・パレス
ヴァイタリティ・スタジアム
主審:トーマス・ブラモール