トロサールの左足が流れを変える
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2つのカップ戦では苦しい結果となったアーセナル。リーグ戦での立て直しのチャンスの場として与えられたのはノース・ロンドン・ダービー。宿敵相手にシーズンダブルを決めるチャンスで何とか息を吹き返したいところだ。
苦しい日程ながらアーセナルはハイプレスを敢行。即興性の強い左サイドのユニットと出しどころに困るGKのキンスキーのところを狙い撃ちし、ショートカウンターを狙う。
自陣からのポゼッションも順調。WGの背後のケアが甘い状態でプレスに出て行くトッテナムをひっくり返す形で前進。ライン間のウーデゴールを使いながら加速していく。
ア―セナルにとって誤算だったのは両WGのノッキング。ここでのボールロストの多さが仕上げへの障壁となってしまい、攻撃を仕上げ切ることが出来ない。
20分にトッテナムはハイプレス回避に成功。押し込むチャンスを作ると、セットプレーからマークの甘くなったソンがミドルシュートで打開に成功。ワンチャンスからリードを奪う。
押し込むフェーズを続けながらもビハインドとなったアーセナル。流れが悪く細かい崩しをひっかけ、クロスはニアで跳ね返される状況が続く。この状況を打開したのはおなじみのセットプレー。ファーのガブリエウのゴールで試合を振り出しに戻す。
すると、前半終了間際にはトロサールがショートカウンターから左足を一閃。ボックス内に人が足りない中で足を振りぬき、逆転となるゴールを生み出して見せる。
トッテナムはハーフタイムに2枚替えを敢行。アタッキングサードで生きるタレントを中心に中盤を構成し、高い位置からのプレスに出てくる。だが、この高い位置からのプレスの運動量がついてこず、アーセナルにCHの背後を使われることもしばしば。
アーセナルからすればクローズドに試合を進める選択肢もあったはずだが、3点目を取れば試合を終わらせることが出来るという感覚もあったのだろう。オープンな展開に乗っかることでファストブレイクを中心に3点目を取りに行く。本来であればクローズの一手になりそうなティアニーもSHとして起用し、敵陣でのプレーを意識した対応となった。
スクランブル局面の多い終盤戦だったが、ゴールはこれ以上生まれず。前半のリードを生かして逃げ切ったアーセナルがプレミア通算5回目のNLDのシーズンダブルを達成した。
ひとこと
トロサールの左足、意外性抜群。復調のきっかけになれば。
試合結果
2025.1.15
プレミアリーグ 第21節
アーセナル 2-1 トッテナム
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:40′ ソランケ(OG) 44′ トロサール
TOT:25′ ソン
主審:サイモン・フーパー