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無秩序な中盤を味方に付けれずシーズンダブルを喰らう
第25節にしてビッグ6の対決が「勝てば13位」というのは少し寂しい気もするが、そこはシンプルに事実なので仕方がない。今季は苦しむ両チームの一戦だ。
序盤からボールを持つのはトッテナム。主にマディソンが落ちる左サイドからボールを動かしていく。スペンスばだいぶ滑らかに位置を動かせるようになっている。
一方のユナイテッドはファストブレイクから一気に押し上げ。いきなり決定機を得るなど押し込んでからやり切るところまでたどり着くシーンが多かった。
しかし、先制点はトッテナム。右サイドからのクロスに対して、折り返しをすると弾かれたボールを最後はマディソンが仕留める。
先制してもトッテナムが保持、ユナイテッドはカウンターがベース。シンプルな動きだしで背後を取ることを狙ったりすることで、両チームの中盤は簡単に無効化。あっという間にオープンな展開が発生することに。
より決定機が多かったのはユナイテッド。24分のガルナチョの決定機はかなりクリティカル。まずは枠に飛ばしたいところで完全に力んだシュートを放つことになってしまった。
トッテナムは押し込むところは主導権を握ってできていたが、サイドからシンプルにボールを入れてしまうと高さがないので攻撃が淡白になる。そういう意味で有効打は少なめ。中盤省略で展開を制御できないというのはお互い様なので、試合をコントロールできずに暴れているところに関しては流れに乗っかる以外のことはできていなかった印象だ。
後半、トッテナムはクルゼフスキを使ったチャンスメイクで先制攻撃に打って出る。ハイプレスからリズムを掴むなど上々の入り。ユナイテッドは地上戦ではプレス回避は難しいと思ったのか、ホイルンドが背後に引っ張る動きでロングボールを引き出す。
このプレー自体はオフサイドだったが、これ以降右サイドを軸に抜け出すシーンが徐々に出てくるように。角度のあるところとはいえ、ヴィカーリオがセービングを披露する機会がちょくちょく見られている。
70分前後に差し掛かると展開は非常にオープン。交代策を使ったトッテナムよりもベンチに交代カードがないユナイテッドの方が足が残っている感があるのが不思議ではあったが、そのユナイテッドも少しずつアタッキングサードの精度が削られていっている感。終盤は疲れが先行して、シュートシーン付近はジリ貧気味だ。
そうなった時に切る交代カードはないユナイテッド。トッテナムは前に出ていく姿勢を軽減し、自陣を固めてユナイテッドを迎え撃つ。ユナイテッドは結局この状況を打破する一手を見つけられないまま終了。トッテナムに敗れ、35年ぶりのシーズンダブルを喫することとなった。
ひとこと
まぁこれは離脱者が帰ってこないとどうにもならなそうなユナイテッドだなという感じ。
試合結果
2025.2.16
プレミアリーグ 第25節
トッテナム 1-0 マンチェスター・ユナイテッド
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:13′ マディソン
主審:ピーター・バンクス