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「Catch up Premier League」~2025.2.16 プレミアリーグ 第25節 リバプール×ウォルバーハンプトン ハイライト

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リバプールの後半失速の要因は?

 延期分と繰り上げ開催分を割り当てられ、リーグ戦という点では1チームだけ圧倒的な過密になっているリバプール。少しずつ負けにくくなっているウルブスというのもほんのり嫌な巡り合わせではあるだろう。

 ボールを持つのはリバプール。コンパクトな5-4-1で陣形を組むのはウルブス。リバプールは外循環のWGでの1on1の勝負を仕掛けていく。

 ウルブスの保持に対してはリバプールは4-4-2で構えるが、ミドルブロックの精度はそこまで高くなく特にFW-MF周辺のスペースには空きがある状態が出てくる。ウルブスは中盤の前後にパスを出し入れして前進をすることができていたが、そこは多少難しい状況を任されても守ることには長けているリバプールのバックス。コナテとファン・ダイクを中心に落ち着いた対応を見せる。

 リバプールの攻撃陣はプレスやブロックにおいてはそこまで貢献はできていないものの、トランジッションでその分を帳消しに。奪ったら素早く両翼に当てる形でのスピードアップは押し込んで壊しにいく形よりも十分に攻撃の手応えがあるもの。

 リバプールは奪ったら素早くトランジッションでWGにボールを預けてカウンターでのスピードアップに成功。ウルブスのバックスは当然リバプールのバックスよりはこういったクライシスへの耐性はなく、クリーンに対応することに苦慮していた。

 前半の2点はいずれもこの形であった。ディアスの抜け出しからピンボール状に得点に繋がったシーンとPKと2つのシーンがゴールに結実。前半にセーフティリードを奪う。

 ウルブスはリバプールのこの日の特性を考えると、攻撃の終わらせ方に注意を払うべきではあったが、時間の経過とともに雑な攻め筋を選択し、むしろリバプールに速攻の燃料を与える結果に。審判にフラストレーションを貯めながらクールにプレー選択をできていなそうな選手が多いのが気になる前半だった。

 後半、リバプールはコナテをおそらくカードマネジメントの観点で交代。ウルブスは前線のメンバーを入れ替えて勝負に出る。左サイドを軸にウルブスは前半以上に速攻が刺さる立ち上がり。クーニャの決定機から始まり、中央を抜け出したシーンを演出したムネツィがよりビッグなチャンスを迎えるが、これはアリソンがセービング。

 一方のリバプールもサラーがファストブレイクからネットを揺らす。だがこれは僅かにオフサイド。それでもウルブスに脅威を突きつけるには十分なシーンだった。

 時間の経過とともに流れはウルブスに。まずはコナテの交代により、前半よりも両チームのバックラインの迎撃のクオリティの差がなくなったのが1つ。さらにはリバプールのアタッカー陣がオフサイドにかかる頻度が増えて攻め切る頻度が激減する。

 そして、最も大きい要素はリバプールの前半の生命線である速攻につながっていた奪った直後のパスの精度が落ちていること。このパスをウルブス相手にひっかけ続けてしまい、カウンターの波状攻撃のピンチを迎えることが多かった。クーニャに与えたゴールも間違いなくその文脈に載っているものだろう。

 1点差となった上に、前線の入れ替わりによる活性化を図ることができないリバプール。緊張感のある終盤戦となったが、前節の反省を踏まえて丁寧に試合をコントロール。いつもより早い出番となった遠藤も少しファウルの献上が目立ったが、最後はサイドで相手を潰し切り、クローザーとしての役目は果たした。

 苦しんだリバプールだが、勝ち点3は確保。後半はシュート0ながらも粘りの勝利を手にした。

ひとこと

 過密日程のダメージを感じる精度のリバプール。難敵が続く次の一週間を連勝で乗り切れれば、少しずつトロフィーは見えてくることになるだろう。

試合結果

2025.2.16
プレミアリーグ 第25節
リバプール 2-1 ウォルバーハンプトン
アンフィールド
【得点者】
LIV:15′ ディアス, 37′ サラー
WOL:67′ クーニャ
主審:サイモン・フーパー

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