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不完全マンツーのお得意様を悠々と撃破
前日に4位のチェルシーが敗北。5位と6位の直接対決であるこのカードを制した方がこの節を4位で終えることとなる。
ニューカッスルはハイプレスに出ていく積極策。マンツー気味に各所で選手を捕まえていく。あくまで人を捕まえるのが目的のため、大外で攻め上がるグバルディオルにマーフィーがついていくなど列を下げて対応する場合もあった。
対するシティは4-4-2。ミドルブロックを組んでニューカッスルをコンパクトに迎え撃つ形である。
相手に対して差をつける攻撃を見せたのはシティ。マンツーマンの前提である対面の相手についていくというところを破壊したのはマルムシュ。トリッピアーを完全に置き去りにする形でプレミア初ゴールを決めることに成功する。
このマッチアップの力量差は以降も如実に。2点目もこのミスマッチをつくことでシティに追加点が生まれる。シティはファストブレイクが刺さる展開であれば得点を量産できるので、前提が成立しないマンツーをやってくるニューカッスルは三顧の礼で迎えたい貴重な客人のようなものだろう。
左のマルムシュだけでなく、右のサヴィーニョも好調。シティは両サイドのSBに対してニューカッスルに明らかな優位を握る。
ニューカッスルは攻撃でも普段の調子を出すことができない。左サイドからスペースをもらってカウンターの機会を得ることがあったが、ゴードンやウィロックはまるでこのスペースを活かすことができず。アーセナル戦ではお馴染みのパワフルさの半分にも満たない出来だった。
そんなニューカッスルを尻目にシティは悠々と3点目を追加。マルムシュはハットトリック。彼はこの冬の新加入選手だが、シティはホームでニューカッスル相手に15連勝という伝統的な相性の良さをもう身に纏っている感じがした。
迎えた後半、ニューカッスルはボールを持ちながら解決策を探っていく。ピッチを広く使いながらボールを動かしていき、前半よりは色の濃いチャンスを作り出す。
だが、その一方で一度ボールを奪われてしまうと一気に自陣までシティのWGにキャリーを許してしまう。自陣でのサイドの封鎖の緩さは前半と全く変わらぬクオリティ。陣地回復の上でポゼッションで息をつくことまで許してしまうのであれば、3点差をひっくり返すための波状攻撃など望むべくもないだろう。
仕上げの4点目を決めて大勝を決めたシティ。ハーランドの怪我は心配ではあるが、逆転突破をかけてベルナベウに乗り込むミッドウィークにはなんとか弾みをつける結果となった。
ひとこと
相性の力は怖い。シティはこんな楽な試合運び久しぶりではないだろうか。
試合結果
2025.2.15
プレミアリーグ 第25節
マンチェスター・シティ 4-0 ニューカッスル
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:19′ 24′ 33′ マルムシュ, 84′ マカティー
主審:アンディ・マドレー