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完成度の差を見せつけられた初陣
グレアム・ポッターの招聘に踏み切り、まだまだポゼッションを諦めていない風情のウェストハム。初陣となるのはアストンビラとのFAカップだ。
アストンビラはゆったりとしたスタート。ミドルブロックを組みつつ、機を見たハイプレスからチャンスを狙い、少しずつ保持の時間を増やしていく。
そんなビラに対してトランジッションから勝負を仕掛ける。横断からパケタがミドルを放つなどファストブレイクから先制ゴールを狙っていく。まずははっきりとしたリトリート。サマーフィルが最終ラインに入るなど時には5バックになる形からチャンスを作りにいく。
互いにはっきりとした戦い方の中で先制したのはウェストハム。ハイプレスを交わしてフュルクルクへのロングボールから押し下げると、右サイドからのクロスをパケタが仕留めて先制点を奪い取る。
先制点でも試合は大きく動かずゆったりとした展開。追いかけるアストンビラはサイドから少しずつ前進。真ん中は少しサリー風の陣形から前進を狙う。SBがキャッシュとマートセンの影響もあるだろう。
3-2-5ベースで押し込むアストンビラに対してウェストハムがファストブレイクを狙うという構図の前半。だが、展開は総じてゆったりしておりなかなかチャンスを作れないまま前半は終了する。
後半もビラはゆったりとした保持からスタート。サイドに流れるカマラがアタッキングサードで勝負を仕掛けていく。SHは引いて受けるウェストハムはここからなかなか反撃の一手を見出すことができず。
10分ほど苦しんだあとカウンターで少しずつリズムをペースを取り戻すウェストハム。少しずつ本来はやりたいであろうポゼッションからも時間を作っていく。
なかなか相手を決壊させることができない状況でアストンビラの救いの一手となったのはセットプレー。混戦の中でオナナが押し込んで試合を動かす。
このゴールで勢いに乗ったアストンビラは5分後に勝ち越し。中央をパックリ割った縦パスのレシーバーとなったのは代わって入ったばかりのブエンディア。サイドに流れるワトキンスのお膳立てをロジャーズがモノにした。
完成度で上回るビラ相手に終始我慢の展開になったウェストハム。ポッターは初陣を飾ることができなかった。
あとがき
まぁ、まだやりたいことは全然描けてないだろう。残りのシーズンは来季以降に腰を据えてチームを強化するための手形を取り付けるために成果を残したいところだ。
試合結果
2025.1.10
FA Cup 3回戦
アストンビラ 2-1 ウェストハム
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:71′ オナナ, 76′ ロジャーズ
WHU:9′ パケタ
主審:ティム・ロビンソン