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「まずはチームミッション遂行から」~2025.5.14 J1 第14節 川崎フロンターレ×横浜FC プレビュー

目次

Fixture

明治安田 J1リーグ 第14節
2025.5.14
川崎フロンターレ(16位/4勝6分3敗/勝ち点18/得点20/失点13)
×
横浜FC(18位/4勝3分8敗/勝ち点15/得点9/失点15)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

戦績

近年の対戦成績

直近10回の対戦で川崎は9勝、横浜FCの1勝。

川崎ホームでの戦績

過去10戦で川崎の8勝、引き分けが2つ。

Head-to-head

Head-to-head
  • 直近19試合の横浜FC戦で川崎は1敗だけ(W16,D2)。
  • 直近16試合の横浜FC戦のうち、川崎は10試合で3得点以上を記録している。
  • 川崎はホームの横浜FC戦で7連勝中。
  • しかしながら2023年の5月の対戦では横浜FCが川崎を2-1で下している。

スカッド情報

川崎フロンターレ
  • イ・クンヒョン、ジェジエウ、大島僚太、宮城天は長期離脱中。
  • 三浦颯太はアル・アハリ戦で負傷交代。
  • 脇坂泰斗
横浜FC
  • 渋谷飛翔、森海渡、ジョアン・パウロは長期離脱中。

予想スタメン

Match facts

川崎フロンターレ
  • リーグ戦6試合勝ちなし(D4,L2)。
  • 公式戦では4試合連続複数失点中。
  • 昇格組との対戦は直近16戦で4勝のみ(D6,L6)
  • 直近4試合のホームでの公式戦は負けなし(W2,D2)
  • シーズン初めの公式戦11試合でクリーンシートは7つだったが、直近9試合で1つだけ。
  • 前半最後の15分に7失点を喫しており、すべての時間帯の中で最も多い。
横浜FC
  • 勝てば今季初の連勝。
  • リーグ戦の4つの勝利はすべてクリーンシート。
  • アウェイでは今季のリーグ戦で未勝利(D2,L4)
  • 公式戦の12失点を後半で喫しており全体の75%。
  • 5月のJ1リーグは直近7試合で4勝を挙げている。
  • 先制した試合では無敗、先制された試合では未勝利。

予習

第13節 鹿島戦

第15節 東京V戦

第16節 福岡戦

展望

横浜FCの理想パターンとは

 週末の国立決戦は鹿島に逆転負け。ACL-E準優勝の名誉にモヤがかかるリーグ戦では6戦未勝利というトンネルに突入している。順位も一時的に16位と数字的には重たいものとなっている。

 しかしながら、川崎にはここから未消化試合のリカバリーをする作業が残っている。水曜日に戦う横浜FC戦は同じくサウジ組の横浜FMと並んでの開催。川崎は横浜FCに勝てば9位まで一気に順位を上げることができる試合だ。

 現状では磐田と並ぶエレベータークラブということもあり、2年に一度戦うケースが多い横浜FC。メンバーはそれなりに入れ替わっているが、横浜FCの印象は2年前と大きくは変わっていない。

 フォーメーションの3-4-3という基本形はもちろんのこと、前線に特徴的な大駒がいるのも同じ。ルキアン、鈴木武蔵、そして櫻川とタワー型の前線のメンバーがズラッと揃っている。攻撃の軸となるのは彼らへのロングボール。ここにボールを収められるかどうかで攻撃の成立が大きく変わる。前節の福岡戦は前線のメンバーを入れ替えたが、CFがルキアンでシャドーが鈴木武蔵、山田というコンビがレギュラーということになるだろう。

 直線的に抜け出す形ができれば文句はないが、J1のDF相手に一気に抜け出してシュートまで持っていく形は作るのはなかなか難しい。落としてからサイドに展開することでWBを生かすサイド攻撃に移行するのがベターだ。

 後方の選手で言えばやはり攻撃の大きな武器になるのは福森の左足。正確なキックでボックス内で強さを見せるアタッカーにボールをピンポイントで供給する。もちろん、セットプレーではより効果が増す形となっている。

 守備においてはリトリートが基本線ではあるが、ビハインドで追いかける展開になった時や前線の収まりが悪く起点を作ることができなかった場合は前に出ていくことになる。ただし、プレスは後追いになる頻度が高く、一歩遅れて捕まえにいく形になっていた。東京V、鹿島相手には少なくともプレスでテンポを掴むということはできておらず、現状リズムを取り戻す武器にはなっていないという形である。

 まとめると、基本的には人数をかけて守りつつ、前に起点を作りながら人数をかけた攻撃ができれば理想的ということが言える。このリズムに相手を引き込むことができるかどうかが横浜FCが試合のテンポを握るためのポイントということになるだろう。

生き残りの5連戦

 簡単に言えば、横浜FCが望む展開を阻害するような試合運びができれば十分ということになるだろう。まず重要なポイントは前線へのロングボールで起点を作ることを許さないかどうか。櫻川、ルキアン、鈴木武蔵の3人のターゲットにロングボールで競り負けない形が重要になる。

 横浜FCは最終的な出口はロングボールになることが多いものの、意外とGKを絡めたボール回しなど自陣でのパスワークでロングボールの発射台をオープンにすることには手数をかけている。そういう意味では前からプレスに誘われる場面もあるのだが、まずはきっちりとロングボールを封殺することを優先してもいいと思う。

 ライン間をコンパクトにして、相手の前線に簡単にボールを収めさせず、セカンドボールを回収してカウンターを狙う形ができるのが今のチームの強み。不用意にプレスに誘われることなく、出ていく時は追い込むことが出来る状況が作れた時だけで良い。ただし、サイドからのクロスは怖いのでズレを作ることなくWBや福森を咎めるための仕組みを確認しておきたい。

 ロングボールからの前進が難しいということとなれば、逆に横浜FCはプレスに出ていかなければいけないということになるだろう。そうなれば展開としては理想的。この強度の前からのプレスであれば、きっちりと外してCHが前を向く形を作って前進したい。前がかりになった相手に横断しながら逆サイドまで展開し、手薄になったサイドから人数をかけて壊していく。これを基本として隙あらば縦パスを入れて一気にゴールに迫る形を織り交ぜられれば理想的となる。

 気になるのはメンバー構成だろう。ACL帰りの連戦が始まりコンディション管理はシビア。しかしながら、直近の鹿島戦ではなかなか後から出てきたメンバーが流れに乗れないことも見えている。週末にも試合が出る中で特に前線はどこまで選手を入れ替えるのかが気になるところだ。

 個人的には持ち味をアピールしようとしてから回る展開だけは避けてほしいところ。大関、神田の2人のアル・ナスル戦のパフォーマンスは印象的で、きっちりと守備でタスクを遂行することで重要な役目を託せる存在であることを証明してみせた。

 前線の選手は特に数字が欲しくなってしまうだろうけども、重要なのは守備で大きな穴を開けないことでもある。たとえば1人が無理なプレスに行ってしまうと簡単に失点につながってしまうのは鹿島戦でもわかったところ。1人の守備の綻びが大きなマイナスをもたらすことがあることも同じ試合で学んだこと。

 まずはこの綻びを出せない時間帯を続けられる存在であることを証明することが今のチームでプレータイムを得る近道だ。フロントもおそらくファンもそういう働きができる選手をきっちりと評価できる土壌になりつつある。

 少し気が早い話ではあるが、秋以降はACL-Eがなくなり、リーグ戦と国内カップ戦に専念することになる。夏の市場でスカッドの人数を減らす判断が起きてもおかしくはない。仮にチームに残ったとしてもコアメンバーが縮小してしまえば、出番がめっきり減る可能性も考えられる。連戦はきついが今序列が低い選手にとっては主力入りのチャンスでもある。夏以降のスカッド行き残りをかけてもこの5連戦は重要なものになるだろう。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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