司令塔がスコアラーとして大暴れ
横浜FCはまずはロングボールを狙うスタート。右サイドをターゲットとした長いボールから前進を狙う形。一方でプレスは前に出て行くことはせず、浦和のバックラインにはボールを持たれることを容認する形だった。
浦和は中盤の上下動からズレを作っていくビルドアップ。運動量勝負で上下動を行ていくというよりは相手の逆を取るグスタフソンのスマートな列上げが刺さっていく。勝負をかけていくのは横浜FCと同じく右サイド。トップが流れる形は同じだが、こちらはロングボールを収める形ではなく裏抜け。松尾のスピードで揺さぶっていくアクションだ。
時間の経過と共に浦和は押しこむ局面で支配的に振る舞う時間を増やしていく。幅を使いながらのサイドアタックにおいては右サイドの主役は金子。大外定点攻撃からボックス内にクロスをガンガン入れていく。幅の広い攻撃においてはグスタフソンの展開力が冴える形だ。
横浜FCも前線へのロングボールやWBの村田のドリブルといった形から単発での陣地回復を狙うが、なかなか前に進むことが出来ず。30分を過ぎるとリスク上等で左右に揺さぶりながら押し込んでいくアクション。幅広く使いながら、中央に差し込む形を組むことで序盤とテイストの異なる前進を狙っていく。
押し込む流れになったところで即時奪回が刺さらないところが横浜FCのつらいところ。押し下げられても松尾のスピードを生かして浦和は陣地回復を敢行することが出来ていた。
しかし、先制したのは横浜FC。駒井を起点としたよどみのないカウンターへの意向からルキアンが先制ゴール。浦和は安居が簡単においていかれてしまった。
後半は浦和のポゼッションからチャンスメイク。相手のワントップの脇からポゼッションでの攻略の糸口を探っていく。横浜FCはカウンターフォーカスだ。
浦和が成果を得るのにそこまで時間はかからず。右サイド、金子と石原の入れ替わりから加速するとサヴィオのフリーランでスペースを享受したグスタフソンがゴールをゲット。横浜FCは市川の対応が悔やまれるシーンとなった。
以降も押し込む展開を続ける浦和。横浜FCのカウンターベースの反撃を制圧し続けると、83分にセットプレーから勝ち越しゴールをゲット。仕留めたのはまたしてもグスタフソン。司令塔の2ゴールという意外性のあるスコアラーで浦和が逆転勝利を決めた。
ひとこと
保持で押し込む局面が続く試合だと同点ゴールのようにグスタフソンのよさは出やすい展開になる。
試合結果
2025.6.1
J1リーグ
第19節
浦和レッズ 2-1 横浜FC
埼玉スタジアム2002
【得点者】
浦和:53’ 83‘ サミュエル・グスタフソン
横浜FC:43‘ ルキアン
主審:笠原寛貴
