毛色の違うサイド攻撃がシックスポインター制覇の鍵
ともにリーグ戦では残留争いの只中。横浜FMと新潟の一戦はライバルに差をつけるための大きなシックスポインターだ。
互いに4-4-2の陣形ながらもバックラインにはなかなかプレッシャーをかけることができない展開。保持からの解決を探っていく流れとなる。序盤に狙いが見えたのは横浜FMの方。右サイドにボールを集めつつ、対角パスで左サイドの遠野を狙う。しかしながら、長いレンジのパスの精度がイマイチでありなかなかボールを通すことができず。
左サイドはどちらかというと、シンプルに縦にパスを入れていく方がフィーリングは良好。遠野と鈴木でレーンをシェアしながら左サイドの奥をとりつつ、サイドから押し下げていく。時にはライン間への縦パスを2連で成功させるなど、新潟の守備はあまりコンパクトさを保つことができていない様子だった。
一方、新潟は横に広がるCBを供給源として敵陣に入っていくアクションを見せていく。横浜FMにとって厄介だったのはフリーランを縦横無尽に繰り出す奥村だろう。非常に捕まえにくそうだった。
どちらのチームもサイドからスムーズに押し下げることはできていたが、仕上げのところはミドルシュートなどブロックに入り込みきれないシーンがほとんど。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半は立ち上がりから新潟のペース。左サイドで星が抜け出す形でクロスまで持っていく攻撃からスタート。この場面のようなレイオフを生かした突撃は後半の新潟でそこそこ見られる攻撃の形であった。
左サイドは味方を追い越すアクションからの進撃、右サイドは大外に幅を取るダニーロ・ゴメス。後半の新潟はこの色の異なるサイド攻撃から横浜FMを追い込んでいく。
一方の横浜FMも右サイドに天野が流れるなどサイドの攻撃を強化する。だが、攻撃の機会が多いのは新潟。外から押し込んで敵陣でのプレータイムを増やしていく。
押し込んだ後の一味が足りなかった新潟だが、そこを解決したのはダニーロ・ゴメス。右サイドからのレンジのあるシュートを沈めてブロックの外から横浜FMの攻略に成功する。
エウベル、井上とWGを入れ替えて攻撃を活性化したい横浜FM。だが、そんな思いとは裏腹に強引な仕掛けではなかなか苦境を打開することができず。試合は1-0で新潟が逃げ切りに成功。シックスポインターを制して大きな勝ち点3を積み上げた。
ひとこと
大きな勝ち点3。横浜FMは守備からなかなかリズムを作ることができない苦しさがある。
試合結果
2025.6.15
J1リーグ
第20節
アルビレックス新潟 1-0 横浜F・マリノス
デンカビッグスワンスタジアム
【得点者】
新潟:73′ ダニーロ・ゴメス
主審:御厨貴文
