
反省が見えないホームチームは今節もノーゴール
キング・パワー・スタジアムで生まれた最後のレスターのゴールは12月8日。ホームのファンはフォクシーズがリーグで決めたゴールをかれこれ3ヶ月以上も見ていないことになる。数多くの失点を前にスタンドが空いてしまう光景も珍しくはない。
ユナイテッドの3バックに対して、レスターも同じく3バックで噛み合わせ。ただし、前からマンツーというわけではなく後方に人を余らせる形で相手の攻撃を受ける形となっていた。
どこが相手でも基本的にフォーメーションは同じなのでユナイテッド側に噛み合わせが云々という話はないかもしれないが、前からプレスに行かないのはアモリムも同じ。対面の相手がはっきりしている状況ではあるが、ハイプレスには行かずにまったりとしたスタートとなった。
時間の経過とともに粗が見えるようになったのはレスターの方。マンツーではないけども、なんかやっぱり人を捕まえた方がいいかもしれない!という発想のもと、徐々に高い位置から出ていくように。だが、この対応が中途半端。遅れて出ていくのであれば、結局のところユナイテッドのホルダーに次のパスの出しどころをわざわざ教えるだけ。穴を教えてもらったユナイテッドはレスターが空けたスペースから順調に前に進んでいく。
仮にボールを奪うことができたとしてもレスターは効果的に縦に進めないジレンマが。縦に急ぐことができずにユナイテッドに自陣でのブロック構築を許してしまう。たまにヴァーディに素早くボールが入ることがあったが、ここに立ちはだかったのはヘヴン。ハイラインにおける落ち着いた対応でレスターが最も成功させたいやり方を見事に阻害する。
ユナイテッドは順当に押し込むことができるように。敵陣にボールを送るとファーサイドを狙うクロスを中心にレスターのボックス内の守備を揺さぶっていく。
ペースを握ったユナイテッドはそのまま先制点まで。ホイルンドに抜け出しからあっさりとゴールを決めたレスター。うまくいくいかないというよりはホイルンドへのパスを寸断できなかったスマレのチャレンジがあまりにも軽いことは情けない。
先制点を得たユナイテッドだが、このゴールが特に追い風になる様子はなし。ヘヴンは相変わらずキャリーにカウンター対応に頑張ってはいたが、レスターが徐々にボールを持つようになるとサイドで高い位置をとってクロスまで持っていけるように。左サイドのクリスチャンセンからファーのンディディに向けたクロスはウガルテのプレスバックがなければゴールに直結していたことだろう。
後半、ユナイテッドは前半に活躍していたヘヴンが負傷という暗雲が立ち込めるスタート。試合の流れは変わりそうだが、レスターは流れをつかめず。ファエスがなぜそんなところにつけるのか?と問いたくなる強引なパスからのロストからガルナチョがゴールネットを揺らす。確かにこれはオフサイドで助かったが、数分後にコーディが全く同じ経路のパスでロストをしているのを見ると、いったい何を見ていたのだろうと言いたくなる。
レスターがわちゃわちゃしている間にユナイテッドはポジションを回復。67分に即時奪回を決めたガルナチョのゴールで試合は決着。オフサイドのリベンジを果たす。
レスターは以降は緊張感が低下し、試合は勝敗に拘らない展開に。今日もサポートするチームのゴールが見れないホームのファンをよそに、90分にブルーノが3点目を決めたユナイテッドが勝ち点3を手にした。
ひとこと
能力がどうこうというよりは目の前でやるべきことをやらないのなら失点が重なるのは当たり前の話。
試合結果
2025.3.16
プレミアリーグ 第29節
レスター 0-3 マンチェスター・ユナイテッド
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
Man Utd:28‘ ホイルンド, 67’ ガルナチョ, 90‘ ブルーノ・フェルナンデス
主審:トーマス・ブラモール