
壁の高い1-0
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リーグ戦では3試合勝利なしのアーセナル、じり貧となっている4位争いに苦しんでいるチェルシー。アタッカーに欠場者が溢れている両者にとっては厳しい状況で迎えるビッグ・ロンドン・ダービーとなる。
序盤からボールを持つのはアーセナル。高い位置から相手を捕まえに行くスタンスのチェルシーに対して、長いボールで追撃。降りるアクションをするメリーノにはボールが収まったり、あるいはライスやトロサールが列上げでロングボールのターゲットになったりなど、この日のアーセナルは高い位置での動きが変幻自在でマークを外していく。
押し込んだ後に決め手になったのは右サイド。チェルシーのマンツーマンの守備が緩みやすかったティンバーがいるこちらのサイドはアタッキングサードにおいても有効。ティンバー×エンクンクやマルティネッリ×バディアシルのマッチアップで優位をつかみ、ここからクロスを入れることが出来ていた。
押し込むアーセナルは順調に先制点をゲット。セットプレーからニアに入り込んだメリーノがバックヘッドでファーに流し込むことでリードを奪う。
追いかけたいチェルシー。ショートパスのつなぎにこだわっていた序盤はアーセナルのハイプレスの餌食になっていた感があったが、先行したことでアーセナルのプレスが弱まり、少しずつボールが持てるようになる。
だが、サイドを打ち破れないチェルシー。オーバーラップするククレジャもトーマスのスライドで基本的にはストップをかけることが出来ていたアーセナルであった。
37分のそのククレジャのシュートには冷や汗をかかされたラヤ。しかし、ファンブルでのミスを何ごともなかったように残りのチェルシーの攻撃を凌ぎ、アーセナルはリードのままでハーフタイムを迎える。
後半もアーセナルはボールを持ちながら優勢の立場をとっていく。チェルシーは右サイドのフォファナを軸にボールを運んでいく手段を見せてはいたが、アタッキングサードまでスムーズにつないでいくというところで滞ってしまう。
また、前半で効果がないと判断したのかハイプレスは自重。そういう点では試行回数を稼ぐことが出来ないというディスアドバンテージも後半のチェルシーは背負うことになった。
中央でのお手軽な前進をカットし、そこから反撃のパスを打ち込むことが出来るアーセナルはチェルシーの反撃をコントロールして試合の主導権を渡さず。追加点を取れる感じはそこまでしない後半だったが、それ以上に同点ゴールを匂い事シャットアウトすることもできていた。
セットプレーでの一撃で余裕を持って試合をコントロールしたアーセナル。リーグ戦では4試合ぶりの勝利を手にした。
ひとこと
1-0だけどなかなかチェルシーにとっては壁の厚さを体感する敗戦だったように思う。
試合結果
2025.3.16
プレミアリーグ 第29節
アーセナル 1-0 チェルシー
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:20’ メリーノ
主審:クリス・カヴァナー