
やられたことをやる側に回ったPSV
序盤からペースを握ったのはホームのPSV。右サイドから少しずつレーンを変えながらのパス交換でヘーレンフェーンの人基準の守備を剥がしていく。ちょうどPSVにとっては数日前の同じ地でアーセナルにやられたことをヘーレンフェーンにやり返すようなスタート。マンツー寄りの守備を圧倒的に保持側が押し込んでいくスタートとなった。
攻撃のキーマンとなっているのはペリシッチ。外に幅をとる役割からボックス内にボールを入れたり、あるいはレーンをインサイドにとったりなど、毛色の違う手段からゴールに迫ることができていた。
トランジッションにおいてもPSVは優勢。縦への鋭さはなんとかしたいところではあるが、ジュニオールのポジトラからティルのお膳立てでデ・ヨングが決定機を作るなど逆にPSVがチャンスメイクに繋げていた印象だ。
押し下げられる状況を受け入れつつ、隙あらばラインアップを狙っていくヘーレンフェーン。だが、抵抗虚しく先制点は順当に。サイドからの安定した押し下げに対して、飛び込んだサイバリが先制点を生み出し、優位をスコアに反映させることに成功。前半をリードで折り返す。
後半もPSVは保持からチャンスを作る展開。中央のデ・ヨングのポストからティルが決定機を迎えるなど、複数人の連携からヘーレンフェーンの守備を脅かしていく。サイドではハーフスペースの裏抜けからチャンス。こちらも自由に浮くティルが攻撃に絡み、PSVは追加点。さらにリードを広げていく。
ただ、後半に関してはヘーレンフェーンも反撃。ビハインドとなったことで思い切りが出てきたのか、高い位置から引き続き捕まえにくるPSVのSHの背後から効果的な前進を仕掛けていく。
1点差に追い上げる追撃弾も高い位置に出てくるPSVに守備を逆手に取った形。前に出てきたボスカリをあっさりと交わしたスマンスがそのまま冷静にゴールを仕留めて終盤まで試合をわからなくする。
オープンな展開となり、PSVはセーフティリードがなくなった状況ではあったが、なんとか逃げ切りに成功。ミッドウィークの大敗を癒す勝ち点3をPSVが手にすることとなった。
ひとこと
前半の圧倒具合はミッドウィークとの別チームという感じであった。
試合結果
2025.3.8
エールディヴィジ
第25節
PSVアイントホーフェン 2-1 ヘーレンフェーン
フィリップス・スタディオン
【得点者】
PSV:40′ サイバリ, 57′ ティル
SCH:72′ スマンス
主審:ダニー・マッケリー