
なつかしの覇王感
ハーランドが離脱中のシティ。残りのシーズンを戦い抜くために試行錯誤が続いている。トップにはマルムシュをおいて、2列目にドリブラーを並べる形を採用する。
端的に言えばこの日のシティは往年の強さを見せる展開だった。2分のゴールは高い位置からのプレスが機能したことが要因。パッと見ればシティのシャープなカウンターが炸裂したととることができるけども。レスターのただ少ないタッチ数でテンポよく回すところだけで相手を動かすことができなかったという形だった。
怖くないレスターの保持に対しては高い位置から相手を咎めることができているシティ。高い位置からの潰しが機能するということはすなわちポゼッションでも安定しているということの裏返しでもある。ニコ・ゴンサレスを軸とした組み立てでレスターを左右に揺さぶっていく。
バックスにボールを持たせてOKというスタンスは先制されても同じなレスター。単にサイドの圧力が下がる形で受けに回るシーンが延々と続いていく格好だ。
シティの攻め筋はどうにでもなるという感じ。サイドを起点に中央に差し込むパスも自在に使いながらレスターを蹂躙。追加点はディアス→マルムシュのタッチダウンパス。前半にリードを広げたことも踏まえて、シティは充実の前半だったと言えるだろう。レスターはラインを上げたいのだろうと意思は見えるが、なかなか高い位置でシティの保持を捕まえることができず。逆に前がかりなSHが背中を取られて前に進むきっかけを与えてしまう。この点ではグリーリッシュのフリーマン気味の起用が刺さっていたように思う。
逆にシティは高い位置からのボール奪取が機能。試合は2-0という内容をきっちり反映したものでハーフタイムを折り返すこととなった。
後半も流れは全く変わらずシティが一方的に押し込んでいく展開。レスターはヴァーディを下げての5-3-2への移行をしたが、あまり効果は見られず。シティの敵陣までのキャリーは安定しており、あとはアタッカーを一枚剥がせるかどうか。
試合の展開は非常にモノトーン。最初から最後まで一方的にシティがレスター陣内でプレーする時間帯が続く。ブオナノッテのハイプレスは終盤に点としてのレスターの反撃にはなっていたが、ゴールには届かず。シティは危なげなく逃げ切りに成功した。
ひとこと
久しぶりに覇王感があるシティ。これが復調か、相手との力関係起因なのかはすぐに答えが出るだろう。
試合結果
2025.4.2
プレミアリーグ 第30節
マンチェスター・シティ 2-0 レスター
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:2‘ グリーリッシュ, 30’ マルムシュ
主審:ダレン・イングランド