
安全圏の17位キープ
17位と16位だが、現実的な降格の危機感は薄い両チームの一戦。それでも両チームはスタートからアグレッシブ。高い位置からボールを捕まえにいくのはウェストハム。ウルブスのバックラインに強気にプレッシャーをかけていく。
一方のウルブスもプレスからテンポを掴む。ウェストハムはショートパスから時間を作りにいくが、なかなかウルブスのプレスを逃しきれず、捕まるシーンが多かった。
高い位置でのプレーを増やしたウルブスはアグバドゥの鋭い縦パスから先制点をゲット。最後はラーセンが仕留めて、前半のうちにリードを奪う。
このゴールをきっかけに試合のボルテージはいきなりアップ。中盤での小競り合いからヒートアップし、以降はセットプレーでもいざこさが起きるなど荒れ模様の試合となる。
そうした中でも主導権を握ったのはウルブスの方だろう。中央へ差し込む縦パスからの連携はウェストハム陣内に効果的に侵入。ウェストハムはクロスバーに救われるシーンが出てくるなど苦しい戦いに。攻撃においても、序盤は見られたボーウェンのスピードを生かしたひっくり返すアクションは徐々に消失してしまう。
ポゼッションもウルブス、シュートまで持っていくことができるのもウルブス。終盤にウェストハムは保持から落ち着く時間を作ることはできていたが、ウルブスのように脅威を持って敵陣に迫ることはできず。試合は内容に沿ったスコアでウルブスのリードのままハーフタイムを迎える。
後半頭、ウェストハムは3人の選手交代とシステム変更を敢行。4-2-3-1にシフトし、テンポを変えにいく。
しかしながら、すぐには試合の流れは変わらず。前半のウェストハムの課題だった中央ブロックの甘さに変化はなし。中央に縦パスを通されることでウルブスがチャンスを作っていく。
ウェストハムが試合の主導権を徐々に取り戻してきたのは70分くらいだろうか。左右のサイドのオーバーラップが機能することでサイド攻撃の厚みがアップ。それにポッターはさらなる選手交代で後押し。エメルソンが決定機を仕留めることができれば、ポッターのこの一手は試合の流れを完全に変えるものになっていたかもしれない。
終盤はカウンターで2点目を取るチャンスを逃してしまったウルブス。だが、最後までリードを手放さず。17位のウルブスがさらに地位を固める勝ち点3を重ねた。
ひとこと
後半にウェストハムは多少巻き返しを見せたが、基本的にはウルブスの勝利が妥当な90分だった。
試合結果
2025.4.1
プレミアリーグ 第30節
ウォルバーハンプトン 1-0 ウェストハム
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:21′ ラーセン
主審:トニー・ハリントン