
均衡の13位集団決戦を一振りで制する
もはやフォーカスはEL一本。来季のCL出場権につながる一本道を狙う状況となっているユナイテッド。そんな状況で好調気配のウルブスというのは非常に厄介な相手である。
互いにフォーメーションは3-4-3。ミラーということもあり、隙があればハイプレスに出ていくこともできる。だが、そこは慎重な両チーム。常にマンツーということはなく、時には5バックにシフトして自陣をプロテクトする。
もちろん、常に後ろ重心ということはなく前に出ていく姿勢も見せていた両チーム。先に仕掛けた感があるのはウルブス。高い位置からサイドに追い込む形で相手に圧力をかけていく。
だが、ユナイテッドはウガルテの配球力を使うことで徐々にこのプレスを回避。サイド誘導を脱出しウルブスを押し込んでいく。このプレスの攻防がこの時間帯の優劣を分けた感。少しでもラインを上げようとするウルブスのバックラインを急襲しつつ、セットプレーの高さを生かした攻撃を織り交ぜてユナイテッドはウルブスのゴールに少しずつ迫っていく。
ウルブスは陣地回復がままならない非常に苦しい展開。しかしながら、なんとか自軍のブロックをプロテクトすることには成功。ジョゼ・サのハイボール処理はヒヤヒヤするものであったが前半をスコアレスで乗り切る。
迎えた後半、ボール保持をベースとするのはユナイテッド。前半と陸続きの展開からブロック攻略に挑む。しかしながら、前半と同じくなかなかこじ開けには苦戦。ややサイドのシャープさが足りていない印象だ。
ウルブスはアグバドゥの大胆な左サイドでの攻撃参加から縦に抉っていくと、ここから保持でテンポを取り戻していく。今度はこちらがユナイテッドを自陣に釘付けにする番。セットプレーでチャンスを生み出していく形を含めて、前半のユナイテッドの攻撃をそのままやり返していく。
ブルーノをはじめとする3人交代でリカバリーを図るユナイテッド。一進一退の攻防になった試合を決めたのは交代選手の一振り。途中交代で入ったサラビアの直接FKからスコアを動かしていく。
ビハインドに陥ったユナイテッドはサイドから勝負を仕掛けていく。特に左サイドを深く抉った形からグラウンドのマウントにクロスを合わせるパターンはゴールを捉えそうな匂いはあった。
だが、最後までゴールを生み出すことはできず。逃げ切りに成功したのはウルブス。13位集団同士の争いを制して3ポイントを手にした。
ひとこと
どちらが勝ってもおかしく無い試合を一振りで決めたサラビアがMOMで間違いない。
試合結果
2025.4.20
プレミアリーグ 第33節
マンチェスター・ユナイテッド 0-1 ウォルバーハンプトン
オールド・トラフォード
【得点者】
WOL:77′ サラビア
主審:ロベルト・ジョーンズ