
綱渡りでのこじ開けに成功
降格は決まってしまっていたが、サウサンプトンはいい意味でも悪い意味でも変化はない。降格を早い段階で受け入れていたからいつも通りやれているのかなとも思うし、そもそも悪くなる余地も残していないくらいしんどかった1年間だったとも言えるかもしれない。
試合はフラムの一方的なポゼッションでスタート。外に広げながらライン間に入れていく形で勝負を探っていく。陣形としてはCBにプレスをかけてこないサウサンプトンに対して後方に人数をかける必要はないので、3-1-6のような陣形というイメージだろうか。
シンプルなスチュアートへのロングボールという前進手段しかないサウサンプトンだが、この前進手段からワンチャンスを生かして先制。セットプレーからステーフェンスがネットを揺らしてまさかの先制ゴールを奪う。
先制してもフラムのテンションは変わらず。高い位置から奪うアクションにスイッチが入るわけでもなく、縦への鋭さを見せるわけではない。イウォビ、ウィリアンのタメを使っての遅攻を軸にブロック攻略に挑むが、クロスやシュートの前に立つ人垣を退かすことができずに苦戦。なかなかシュートをラムズデールに届かせることができない。
サウサンプトンに反撃の機会は許さないが、押し込むところからの解決策も見えなかったフラム。前半はビハインドでハーフタイムを迎える。
交代で2枚の選手を投入したフラム。前線に選手を追加して、さらに攻勢を強めにいく。右サイドのアダマ・トラオレはボールを細かく動かしながら味方の抜け出しを促すが、なかなか穴を開けることはできず。
一方のサウサンプトンも反撃には出て行けず。1トップ頼みのロングボールはフラムに跳ね返され続ける。
苦しんだナロースペースの攻略に成功したのは74分。左サイドの抜け出しに成功したスミス・ロウが相手に当てながらもシュートを決め切って同点。ハーウッド・ベリスが不用意に動いて開けてしまった穴を見逃さず。試合はここで振り出しに戻ることとなった。
最後は2トップでひたすら放り込みに出たフラム。サウサンプトンはなんとか食らいついていく展開となったが、後半追加タイムに決壊。クロスを仕留めたのはヒメネスでもヴィニシウスでもなく、SBの位置からボックス内に入っていったセセニョンだった。
瀬戸際で勝ち点3を手にしたフラム。セント・メリーズでなんとか勝ち点3をもぎ取った。
ひとこと
ギリギリ綱渡りでフラムは勝ち点3を手にした。
試合結果
2025.4.26
プレミアリーグ 第34節
サウサンプトン 1-2 フラム
セント・メリーズ・スタジアム
【得点者】
SOU:14′ ステフェンス
FUL:72′ スミス・ロウ, 90+2′ セセニョン
主審:トニー・ハリントン