
HT投入の主力組が攻勢のスイッチ
コペンハーゲンは5バックを形成。5-2-3でチェルシーのボール保持を受け入れる形となった。チェルシーはグスト以外のバックス+CHの5枚で後方でボール回しを敢行。これでコペンハーゲンの2-3ブロックを手前に引き付けて、MF-DF間のギャップを作る。
引きつける→スペースを作るというメカニズムはうまく回ることができたチェルシー。最重要人物であるパーマーもこのスペースでボールを持って前を向くことができている。しかしながら、前を向いたパーマーとつながる選手がいないのが今のチェルシーの辛いところ。
強いて言えば左の大外に張るグストなのだろうが、彼にしてもこの日のようにほぼ突破力のあるWGのようなロールを押し付けられると厳しいものがある。そのグストも負傷交代で25分にはククレジャに交代してしまった。
もう1つチェルシーが辛かったのはハイプレスが機能しなかったこと。コペンハーゲンはGKを含めるパターンと含めないパターンを織り交ぜながら後方を3枚で枚数調整。CBのディクスが列上げし、フロホルトやクラエソンといったCHやSHがインサイドに入ることで縦パスをレシーブする。
人を入れ替えつつ陣形を維持するという方向性のコペンハーゲンの保持にチェルシーはあまり抑えるところをつかめなかった感。前からのプレスはずれてしまうし、カイセドとジェームズの間を破られてしまうこともあった。
だが、敵陣での仕上げがないという点はチェルシーと同じであるコペンハーゲン。互角にやり合うがスコアレスという前半の結果は妥当なところだと思う。
後半はチェルシーが主力組を投入したことで流れが一変。左サイドは前に背負うことができるエンクンクが出てきたことでククレジャは正対WGロールから解放。オーバーラップから駆け抜けるいつも通りのタスクに戻り、敵陣に侵入。深さをとったところからジェームズがミドルで先制点を奪う。
前半は空転していたハイプレスからも後半はゴール。左サイドで追い込むことに成功すると、そのままエンソが追加点を決める。
流れを取り戻したいコペンハーゲンだが、ハイプレスに出ていくもののプレスは空転。流れを取り戻すことができず、徐々にペースは相手に流れていってしまった印象だ。
それでもセットプレーから1点を返すことで2nd legへの希望を繋ぎ止めたコペンハーゲン。チェルシーの責任感のないゾーンのDFのせいで勝負を判らなくしてしまった感がある。敵地で処理をあげたチェルシーだが、満点解答とはいかなかった。
ひとこと
チェルシーの主力組が出てきた時の迫力は流石である。
試合結果
2025.3.6
UEFAカンファレンスリーグ
Round 16 1st leg
コペンハーゲン 1-2 チェルシー
パルケン・スタジアム
【得点者】
COP:80′ ペレイラ
CHE:46′ ジェームズ, 65′ エンソ
主審:ジョルジ・カバコフ