
最後は地力で切り拓く
1st legではアウェイで先勝。勝ち抜けという観点で言えば有利ではあるが、確実ではないというのがチェルシーの突破の見通しの妥当な捉え方と言えるだろうか。
1st legと両チームの基本的な陣形は同じ。コペンハーゲンは5-4-1でチェルシーのバックラインにはボールを持たせてOKという考え方であった。
チェルシーはアチェンボンがインサイドに入り込む形の3-2-5。微妙に保持時の変形の仕方は1st legとは変化をつけていた。ただし、押し込むとアチェンボンは左の攻撃のユニットには組み込まれていたのでミドルゾーンと高い位置では微妙に役割が違ったということだろう。
コペンハーゲンは1st legと同じく5-4-1がベースのフォーメーションながら保持に転じれば繋ぎながらチェルシーのプレスをいなしていく。早い時間でライン間のスペースを繋ぎ敵陣までたどり着いたのも1st legと同じ。左サイドの奥を取りつつ、ファーサイドへのクロスからチェルシーに冷や汗をかかせる。
シャドーをバックスで釣って、その背後から運ぶというメカニズムがハマっていたコペンハーゲン。大外でもアチェンボンをウエスカスが突破するなど、アウトサイドからの攻め筋は前半以上にハマっていた感がある。
一方のチェルシーはむしろファストブレイク寄りの展開。ジョージのドリブルやチャロバーのボール奪取→ネトのカウンターなど縦に速い動きからアクセントをつけていく。
スコアレスで迎えた後半。チェルシーはもう一度保持からリズムを作るトライに移行。一方のコペンハーゲンもサイドで起点と作ってきっちりと押し返していく。
一進一退の攻防を切り拓いたのはデューズバリー=ホール。左サイドをぬるぬるとドリブルで抜け出すことでこの試合の先制ゴールを奪い取ることに成功。2試合トータルで2点差となるゴールを決める。
オープンな展開においてはまだまだチャンスがありそうであったコペンハーゲン。しかしながら、70分を過ぎると少しずつチェルシーは押し下げでジリジリとコペンハーゲンを退却させる。逆に押し下げられる場面もあったが、そうした場合はネトのカウンターで応酬する。
最後は地力を見せたチェルシー。コペンハーゲンを2タテし、ベスト8にコマを進めた。
ひとこと
コペンハーゲンは5バックだったけども、保持に転じれば去年面白いなと感じたエッセンスがまだ残っている感じだった。
試合結果
2025.3.13
UEFAカンファレンスリーグ
Round 16 2nd leg
チェルシー 1-0(AGG:3-1) コペンハーゲン
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:55′ デューズバリー=ホール
主審:ラドゥ・ペトレスク