
均衡の前半、怒涛の後半
序盤にテンポを握ったのはサンテティエンヌ。サイドからの直線的な進撃など、アップテンポな状況にパリを誘うスタートとなった。もちろんパリもファストブレイクが得意なチームなので、特に攻撃面では問題はないのだが、守備面ではサイドの封鎖が遅れるなど支障がある形。サンテティエンヌは左サイドから攻め立てるスタートとなる。
アップテンポなサンテティエンヌはセットプレーの波状攻撃から先制ゴールをゲット。バタバタした展開からきっちりとリードを確保する。
この先制点をきっかけに試合のテンポは落ちつく。本来であればこの展開はパリの一方的な保持に傾倒する流れになるけども、サンテティエンヌは保持ベースでボールを動かしていくことも特に嫌ではなさそうだった。サンテティエンヌは保持でテンポを掴むこともできていた。
パリは左サイドからの突破を試みるが、サンテティエンヌは同サイドにおける封鎖は機能。さらには逆サイドへの横断は中央を横断させないことで、逆サイドへの展開は間に合わせている。
しかしながら、堅実に守っていても徐々に侵食していくのがパリの怖さ。ミスからのクワラツヘリアの決定機はものにすることができなかったが、バルコラのインサイドへの侵入からポジショニングを乱すと、PK獲得から同点ゴールに。
前半終盤のオープンな展開ではサンテティエンヌがより色濃いチャンスを作ったが、スタシンは勝ち越しゴールを奪うことができず。試合は同点でハーフタイムに。
後半は一言で言えばパリ劇場。ゆったりとしたボール保持からリズムを作ると相手のパスミスをしたところからカウンターでクワラツヘリア。ここからはトランジッションのシャープさでパリは一気に差をつけていく。ハイプレスからのボール奪取でドゥエが追加点を奪うとペースは急激にパリに流れていく。
3点目と同じハイプレスからのショートパスからネベスが4点目を奪うと試合は完全決着。後半は相手にペースを全く渡さなかったパリが終わってみれば1-6の大勝でサンテティエンヌを下した。
ひとこと
流れを奪ってからの雪崩れ込むようなゴールラッシュはいかにも今季のパリという感じ。
試合結果
2025.3.29
リーグアン
第27節
サンテティエンヌ 1-6 パリ・サンジェルマン
スタッド・ジェフロワ=ギシャール
【得点者】
ASSE:9′ スタシン
PSG:43′(PK) ラモス, 50′ クワラツヘリア, 53′ 66′ ドゥエ, 62′ ネベス, 90′ エムバイェ
主審:ジェレミー・スティナト