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「Catch up AFC Champions League Elite」~2025.3.10 Round 16 2nd leg アル・サッド×アル・ワスル ハイライトレビュー

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機能しないリトリート守備の応酬

 1st legは1-1の引き分け。勝負はアル・サッドのホーム開催である2nd legに持ち越されることとなった。序盤にボールを持つのはアウェイのアル・ワスル。5-3-2に構えるアル・サッドに対して、自在にボールを動かしていく。特に浮いていたのはSB。あまり守備をしないアル・サッドの2トップの脇から3センターを動かすような形で中盤を誘き出す。

 3センターが前に出てきたら前線に縦パスを差し込む。左のハーフスペースに流れる2トップの内の片方が縦パスのレシーバーとなる。このパスを起点にアル・ワスルは左サイドからの攻撃を展開。右サイドでフィニッシャーとなっていたリマがファーサイドで飛び込んで先制する。

 正直、先制されるまでは全くいいところがなかったアル・サッド。引いて受ける割には規律がなく、リトリートしているのに好き放題スペースを使われている状態だった。先制されたということでスイッチが入ったのか、突如ハイプレスを敢行。後方が同数で受けるという思い切った振り切り方でボールを奪い返す。

 ボールを奪い返した後はアフィーフからのチャンスメイクが目立つ展開。今度は逆にリトリートして自陣を埋めるアル・ワスルに対して、アフィーフは左サイドに流れることでマーカーからフリーになると、長いレンジからゴールを脅かすボールをボックス内にガンガン供給している。

 このアフィーフはまさにアル・サッドの攻撃全権委任者。クロスだけでなく、左サイドからのドリブルであっという間に深さを作ると、ボックス内に侵入したマシャアルに合わせて同点ゴールを決める。

 受けに回るとめっきり弱いのはアル・ワスルも同じ。アル・サッドの右サイドのアタルに大外でボールを持たれると、信じられないくらいの軽い対応での突破を許し、ニアを空けるGKの軽率な判断から逆転ゴールを許してしまう。

 終盤にオープンな展開からアフィーフはセットプレーから3点目をゲット。前半中盤にペースを変えたアル・サッドが一気にペースを握る。

 後半も互いにサイドから攻め筋を探っていく展開。そうした中で前半と異なりきっちりと自陣の守備に参加するアル・サッドの2トップが目に付く流れとなった。

 保持に回ればアル・ワスルがボールを奪いに来ないのでゆったりとボールを回すアル・サッド。相変わらずネガトラは遅いが、特にアル・ワスルがボールを奪いに行く様子を見せていないので問題はなかった。

 悠々と終盤戦を過ごしたアル・サッドは前半のリードを守って勝利。サウジアラビアラウンドに駒を進めることとなった。

ひとこと

 どっちのチームも受けに回るとあまりに弱い。リトリートしてもあまり守れていない。

試合結果

2025.3.10
AFC Champions League Elite
Round 16 2nd leg
アル・サッド 3-1(AGG:4-2) アル・ワスル
ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム
【得点者】
ALS:27′ マシャアル, 30’ アタル, 37′ アフィーフ
ALW:10′ リマ,
主審:マジェド・アルシャムラニ

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