細かな巧みさが光るアル・サッド
いつも通り、アル・サッドはボールを持たせる形のスタート。中盤を封鎖しつつ相手のバックスにボールを持つことを許容する。アル・ガラファはSBを安全地帯としてサイドからキャリー。左のSHのブラヒミを起点として敵陣に攻め込んでいく。
アル・サッドは後方の枚数を調整するこちらもポゼッション思考。GK+3バックの4バックとCCBのフーヒーの列上げからボールを動かしていく。細かく段差をつけることでパスコースを作っていく。狭いスペースでの攻略を狙う上で背負って問題なさそうだったカマラのフィジカルは重要な要素だったように思う。
先制点はアル・サッド。右サイドのアタルのカットインに合わせた抜け出しからアフィーフが先制点。アフィーフ、アタッキングサード以外にも組み立てでも列上げをするなどオフザボールもうまい。
追いかける形となったアル・ガラファはFKからのセットプレーやロドリゴ、ディアスのミドルから攻勢をかけていく。しかし、バルシャムの的確なセービングでピンチを回避。もちろん、アル・サッドもカウンターから反撃に打って出るなど攻めに出ることも忘れない。リードをキープする形で後半を迎える。
後半、引き続きアル・ガラファは左サイドのブラヒミを軸に攻撃を組み立てていく。対面のアタル相手にファウルをもぎ取り、セットプレーからチャンスを作っていく。
しかし、押し込まれる中で先に得点を決めたのはアル・サッド。アフィーフ→ムジカの単一ラインへのスルーパスが見事に通り、これがゴールに。これ以外にも左に流れるアフィーフを囮にオタヴィオが抜け出すなど、カウンターの方策を綺麗に用意している。正直、この前の節の試合を見る限りはアル・サッドはアフィーフ頼みのチームかなと思ったけども、中盤も細かいプレーが上手いし、オフザボールを効かせることができている組織力の高いチームのように思えた。
さらにムジカはここから2得点。押し込むフェーズを見事に攻略し、アル・ガラファを叩きのめす。終盤には退場者まで出すなどアル・ガラファは踏んだり蹴ったり。アル・サッドは大勝で上位対決を制した。
ひとこと
アル・サッド、このモードで来られたらだるいな。
試合結果
2025.2.27
カタール・スターズリーグ
第17節
アル・ガラファ 0-4 アル・サッド
ターニ・ビン・ジャシム・スタジアム
【得点者】
ALS:25′ アフィーフ, 55′ 70′ 74′ ムジカ
主審:モハメド・アフメド・アル・シャマリ
