
均衡する展開は数的優位で動く
序盤にボールを持つのはアウェイのアルドゥハイル。ベースのシステムに則った4-2-3-1通りの後方の陣形でビルドアップを敢行。アル・サッドの陣形的に浮きやすいSBのところからボールを動かしていく形となっている。
ただし、中盤の守備はコンパクトで強固なアル・サッド。何も工夫せずに中央にパスを突っ込めば簡単にカウンターを食らうことになる。そのため、アタッキングサードにおいてはオルンガやアリなど前線にアバウトに当てていく形もあれば、左右に自由に動くルイス・アルベルトが縦パスを引き出していく。時間の経過とともに少しずつアル・サッドの中盤に対して一歩先に行くボールの動かし方ができるように。
押し込まれるスタートとなったアル・サッドは左サイドから反撃。オタヴィオ、アフィーフが左サイドの奥をとることで一気に押し下げる形を作っていく。
アフィーフの影響力は前半終盤から増大。ルイス・アルベルトと同じように左右に動きながら攻撃の指揮をとっていく。アルドゥハイルのポゼッションを押し返すことで少しずつリズムを取り返したところでハーフタイムを迎える。
後半、幅を使う形から前進を狙うホームのアル・サッドが優勢となる立ち上がり。早い段階で幅を使う形から敵陣でプレーすることを優先した振る舞いを見せる。
早々にアル・サッドはネットを揺らす。右サイドからのクロスに2トップが体を張って時間を作り、逆サイドのオタヴィオがミドルシュートを打ち込む。しかし、これはアフィーフのファウルが取られてしまい、アルドゥハイルはなんとか助かる。
だが、直後のアフィーフの抜け出しに対するバンバの抜け出しは見逃してもらえず。DOGSOを取られてしまったアルドゥハイルは10人でのプレーを余儀なくされる。
退場直後はオープンな展開で数的有利不利を感じさせない展開となったが、60分が過ぎたところからアル・サッドが圧力をかけていくと、波状攻撃からマシャアルが先制点を生み出す。オフサイドの有無が争点となったが、オフサイドポジションの選手はOFRの末に視線を遮っていないという判断に至ったようだ。
アルドゥハイルは10人ながらも左右のクロスから終盤まで食い下がるが、95分にムジカがカウンターから局面をひっくり返す1on1を仕留めて試合は終了。数的有利をスコアに結びつけたアル・サッドが上位対決を制した。
ひとこと
退場してからもアルドゥハイルにもチャンスはありそうではあったが最後は力負けした。
試合結果
2025.2.22
カタール・スターズリーグ
第17節
アル・サッド 2-0 アル・ドゥハイル
ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム
【得点者】
ALS:70′ マシャアル, 90′ ムジカ
主審:サルマン・アフマド・ファラヒ