
確かな差で18位争いを制する
すでに来季の降格が決まっている両チーム同士の一戦。来季のチャンピオンシップでの前哨戦をプレミアリーグで行うこととなる。
互いに非保持では4-4-2のミドルブロック気味。保持側はゆったりとボールを動かしながら勝負を仕掛けていく。機会が多かったのはアウェイのイプスウィッチの方だろう。カユステの列を降りるアクションからレスターの2トップ脇からボールを持ち、ここからサイド攻略を狙っていく。
レスターの4-4-2の守備は縦方向にコンパクトではあるが、ホルダーにプレスがかかっていないのが気になるポイント。そして、サイドの守備の連携が甘く、2人が1人の選手を管理してしまうことでフリーになる選手が出てきていた。特に左のSBのデイビスのオーバーラップを捕まえられず、大外から一気に押し下げられる。
レスターは3-2-5ベースのポゼッションを行うが、こうした保持のズレよりも有力なのはカウンター。CKを跳ね返す形のカウンターは形としては数的優位な状況。しかしながら、数の優位を活かし切ることができず、なかなかシュートまで持っていくことができない。
保持の時間が長いイプスウィッチがペースを握る展開となったが、試合を動かしたのはレスター。中盤でのトランジッションの連続からキャリーに成功したのはジャスティン。裏に抜けるヴァーディへのパスからレスターが先制ゴールを決める。
このゴールでペースは少しずつレスターに。イプスウィッチのサイドのズレの起点となっていたデイビスの捕まえ方をレスターは少しずつ整理。保持ではアイェウがライン間で浮く形からチャンスを作るように。スコアを動かしたレスターが優勢のままハーフタイムを迎える。
後半、レスターはロングボール主体の攻撃。簡単にボールを手放す形も少なくはなかったが、回収をする側のイプスウィッチもこの機会をあまり活かし切ることができず。
そうこうしている間にセカンド回収からレスターがペースを握っていくように。後半に目立っていたのは右サイドのマカティア。セカンド回収にシュートに攻撃で存在感を見せる。
追加点はこのマカティアから。選手交代からトップ下にスライドしたエル・カンヌスを起点とした右サイドへの展開の終点となり、角度のあるところから追加点を奪う。イプスウィッチはンディディにデイビスが釣られてしまったことで大外のケアが浮いてしまった。
このゴールで実質試合は決着。80分にはこの試合がホームでのラストゲームとなるヴァーディをみんなで称えるなど勝負と違うところにフォーカスがいく展開となった。
降格が決まっているチーム同士の一戦はレスターが勝利。18位争いを制し、意地の3ポイントを確保した。
ひとこと
圧倒的ではないが確かな差を感じる内容だった。
試合結果
2025.5.18
プレミアリーグ 第37節
レスター 2-0 イプスウィッチ
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:28′ ヴァーディ, 69′ マカティア
主審:アンドレ・キッチン