
格の違いを見せつけてベスト8へ
1st legはホームで2点差の敗戦を喫してしまったアル・ラーヤン。最終的は退場者を出してしまうなど、2nd legに向けては大きなハンデを背負うこととなる。
ショートパスでボールを動かしていこうとするアル・ラーヤン。リードをしているアル・アハリはハイプレスから同サイドに追い込むことで高い圧力をかけていく。リードをしていても容赦はないという感じのスタートだ。
自陣に押し込まれる際にはガレーノが引いてバックラインに組み込まれる5バックにシフト。バックラインにボールを持たせつつ、落ちる中盤より前の選手はマンツーというロジックだったので、ガレーノもただ人についていった形かもしれない。
保持に回ればアル・アハリはプレスの弱いアル・ラーヤンを尻目に前進。目新しい移動などはないが、プレスがかかっていなければイバニェスはキャリーができるので、アル・ラーヤンの対応は難しくなる。
さらに厄介なのはインサイドで受ける選手の多くがガッチリボールを収められる上に無理なターンをしないのでボールをロストしないこと。中央に視線を集めつつ、ポストでフリーの味方から大外のガレーノ、マフレズの2人にボールを届けることで縦に一気に攻撃を進めていく。
敵陣に入れば、深さを作ったサイドからミドルで攻撃を完結させにかかるアル・アハリ。攻守に圧力を受けるアル・ラーヤンは反撃のきっかけを掴むことができない。自陣からのショートパスで動かしていくトライは続けていくが、GKのヴィクトルのミスからフィルミーノに大決定機を与えるなどこちらも手応えはない。
後半も展開は同じ。ゲテスのロングカウンターで早々にアル・ラーヤンは一刺しいこうとするが、攻撃の機会ではやはりアル・アハリが上。前半と同じく中央とサイドの攻め筋のバランスがよく、多くのチャンスを生み出していく。
2nd legにおける先制点は73分。ワイドではなく中央に入り込んだマフレズから奥行きを作りゴールを奪い取る。さらには直後に左サイドでワンツーから抜け出したガレーノがチャンスメイク。折り返しを再びマフレズが仕留めてリードをさらに広げる。
2nd legも完勝したアル・アハリ。堂々と集中開催の短期決戦への切符を手にした。
ひとこと
ちょっと、格が違うなという感じ。ゴールは展開からすれば遅いくらいだった。
試合結果
2025.3.11
AFC Champions League Elite
Round 16 2nd leg
アル・アハリ 2-0 アル・ラーヤン
キング・アブドゥッラー・スポーツシティ
【得点者】
ALA:73′ 82′ マフレズ
主審:ショーン・エバンス