
文字通りの高い壁に阻まれる
大関を1列上げる形でデンマークとのベスト8進出をかけた一戦に挑む日本。相手のプレスを自陣に引き寄せながら、前線に長いボールを当てていく。
しかしながら、デンマークの面々はこれまで戦ってきたチームよりも明らかにワンランク屈強。ここまでの試合では相手を背負いながらボールを収めていた神田も跳ね返されてしまう。
さらに後方のポゼッションも不安定。開始早々にデンマークの前プレに捕まった中村が失点しまうシーンに始まり、以降もCBがパスを引っ掛けるなど、デンマークがスイッチを入れた時になかなかショートパスでプレスが回避できない展開が続く。無論、先に書いたように日本はロングボールでも簡単に逃げ場を作れる状況でなかったので前進は非常に苦しい形となった。
加えて、デンマークのポゼッションは好調。幅をとったCBからのキャリーやインサイドのローテーションを駆使しながら日本のハイプレスを回避していく。
日本は大関が下がることでポゼッションをキープする頻度を増やし、支配率を上げることには成功。だが、それを主導権掌握にそのまま繋げられたかは微妙なところ。押し込んでもサイドからボックス内にクロスを届けることができず同点のきっかけを探すことができなかった。
追いかけたい日本は後半はボールを持ちながら相手の守備のブロックの打開点を探す。しかしながら、高い位置から相手を捕まえてのカウンターでデンマークはファストブレイクに出ていく。
中央に強引に刺していく日本はなかなかブロック内に入ることができず。ブロックの外からのミドルを増やしていくが、そちらも報われず。シュートがなかなか枠をとらえない。
そんな日本を横目にデンマークは追加点をゲット。直接FKをクリステンセンが突き刺してさらに突き放す。ファストブレイクをベースに後半も主導権を握っていたデンマークは右サイドの裏からの抜け出しでシンメルハックが仕上げの3ゴール目を仕留める。
後がない日本に立ちはだかった文字通りの高い壁。デンマークに阻まれた日本は決勝トーナメント進出は叶わなかった。
ひとこと
立ち上がりの跳ね返され方で芽生えた懸念が最後まで拭えなかった。
試合結果
2025.6.10
モーリスレベロトーナメント
グループステージ 第3節
U-20デンマーク 3-0 U-20日本
スタッド・デ・ラトレ・デ・タシニー
【得点者】
DEN:5′ チド・オビ, 78′ クリステンセン, 85′ シンメルハック
主審:アレクサンドラ・コリン