
王道でギリギリの連勝
第2節ではやたらみられる欧州×南米構図の試合。この試合もその流れに則った構図となっている。普段通りのポゼッションを行っていくバイエルンに対して、ボカはボールを持たれることを許容。バイエルンはゆったりとボールを持つ立ち上がりとなった。
可変が多かったのは右サイド。大外をオリーズに任せることが出来る分、ライマーはインサイド寄りに動くことが多かったし、ゴレツカは大きく上下動。サリーして最終ラインに入り込むこともあれば、前線に顔を出すことも多かった。
アタッキングサードではきっちりと王道を貫くのがバイエルン。大外でボールを持つWGにハーフスペースの抜け出しの形でサポートをするという非常にオーソドックスなスタンスからボックス内に迫っていく。
押し込むバイエルンはCKから直接押し込む形で早々に先制したかと思われたが、これはファウルをとられてしまってノーゴール。とはいえ、ボカは早々に冷や汗をかく格好となった。
ボカは攻めあがることが出来ずに苦戦。ロングボールは収まらないし、前に人数をかけた状態を作っているバイエルンをひっくり返そうとしても、バックラインに残ったDFに止められてしまい、思うように加速することが出来ない。
もたもたしているボカをよそにバイエルンは先制点をゲット。クロスのセカンドボールに反応したケインがさすがの冷静さでゴールを沈めて前半の早い時間にゴールを決める。
先制しても試合の流れは特に変わらず。バイエルンは保持でリズムを握り続け、ボカはきっちりと構えてのカウンターで反撃の隙を狙う。保持においてはロングボールをラインアップの合図として、ボールを奪いに行くアクションをみせて行くが、これは逆にバイエルンがスピードアップをするきっかけになってしまった感があった。
後半もバイエルンのポゼッションから支配的に振る舞っていく。対するボカはサイドの裏からの抜け出しからチャンスを狙う。
なかなか打開策がみえないボカだったが、右サイドからのフリーランが徐々に刺さり始める。すると、メレンティエルがバイエルンのDFを壊す大立ち回りで同点。貴重な機会を活かして試合を振り出しに戻す。
押し下げて勝ち越しを狙うのはバイエルン。他の南米勢に肩を並べるべく大仕事を果たそうと気合の入るボカだったが、狭いスペースをこじ開けることを粘り強く取り組むバイエルンを前に決壊。オリーズにこじ開けられてしまう。
薄氷ながらも確実に勝利したバイエルン。グループステージ連勝を飾った。
ひとこと
ギリギリだけど、そのギリギリを掴むために必要なことには動いていた感があったバイエルンだった。
試合結果
2025.6.20
FIFA Club World Cup
グループC 第2節
バイエルン 2-1 ボカ・ジュニオルス
ハードロック・スタジアム
【得点者】
BAY:18′ ケイン, 84′ オリーズ
BOC:66′ メレンティエル
主審:アリレザ・ファガニ