
奇襲成功の前半も耐えきれなかった蔚山
ボールを持つのはフルミネンセ。5-3-2で構える蔚山をよそに2トップの脇を起点としてボールを前に進めていくルートを探す。早々にCKからチャンスメイク。ボックス内で緩い対応となった蔚山をよそにガンソがミドルシュートを放つ形となった。
2トップ脇から前進していく姿は見られたフルミネンセが支配的なのは変わらないが、蔚山も保持に移行すれば手数をかけたポゼッションを行うのが特徴。2CBにシフトして、GKを絡めた3枚でフルミネンセのプレスを外し、アンカーのボヤニッチを解放。ここからの対角パスで左右にボールを散らしていく。
しかしながら、押し下げられ過ぎてしまうことに危機感はあるようで蔚山は20分付近から前からのプレスを敢行。だが、フルミネンセにプレスは抜けられてしまい、蔚山のリトリート時のブロックの安定感がなくなることが先行しているように見えた。
先制したのは押し込むフルミネンセ。アリアスの直接FKでついに試合を動かす。この先制点で試合をなめらかに動かすかと思われたが、蔚山はファストブレイクで風穴を開けることに成功。ここまであまり見られなかった速攻からファーサイドで構えたジンヒョンが試合を振り出しに戻す。
この一撃でフルミネンセ支配のムードを変えた蔚山は前半のうちに逆転に成功。バックパスミスを咎めた速攻の二次攻撃で追加点を奪い、試合の流れを完全に変えてしまった。
後半もフルミネンセはポゼッションベース。蔚山は前半よりは重心を上げるブロックを形成しつつ、相手へのポゼッションを許容するという形だった。
蔚山はゴールを狙う形を前半から継続。ウォンサンの裏抜けから決定機を生み出すなど、前半の序盤から機能的にゴールに迫れている感があった。フルミネンセはミドルゾーンからのプレッシャーが弱まってしまう。
やや、押し込んだところからの消化不良の攻撃が続いていたフルミネンセだが、左サイドからの粘り強い攻撃から同点。試合をまたフラットに戻す。
同点となりグループステージ突破に向けて3ポイントが欲しい試合はオープンな展開に突入。そうした中で試合を決めたのはセットプレー。CKからの混戦からの二次攻撃でこじ開けたのはフルミネンセ。勝ち越しゴールでこの試合初めてリードを奪う。
最後はトドメの一撃を仕留めたフルミネンセ。蔚山を下し、GS突破に前進した。
ひとこと
蔚山、よく食い下がったが最後までボックス内の守備対応は怪しかったな。
試合結果
2025..
FIFA Club World Cup
グループF 第2節
フルミネンセ 4-2 蔚山HD
メットライフ・スタジアム
【得点者】
FLU:27′ アリアス, 66′ ノナト, 93′ フレテス, 90+2′ ケノ
蔚山:37′ ジンヒョン, 45+3′ ウォンサン
主審:マイケル・オリバー