
罰を免れてお土産を手にする
ここまでは連敗同士のスタート。すでに敗退は決まっているが、大会初勝利を目指してなんとか意地を見せたい両チームの試合である。
互いに保持ベースの流れを作っていく立ち上がり。先に保持で敵陣に入ったのはアル・アインの方だったが、先制点はウィダード・カサブランカ。右サイドで二人称であっさりと背後をとったモーフィドが奥行きを作ると、折り返しを沈めたマイルラが先制点をゲット。4分で試合を動かす。
失点したアル・アインは後方からのショートパスでの繋ぎを行いながら押し返す。ウィダード・カサブランカの守備はマンツーベースで基本的に相手についていくが、後方に1人余らせる形をとっており、完全なマンツーではなかった。
サイドからのギャップを作りにいくドリブルで勝負にいくが、突破力のあるラヒミもこの日はウィダード・カサブランカの粘り強い守備に退けられてしまった印象。左サイドからの突破に合わせる形となったラバはネットを揺らしたが、わずかにオフサイドとなった。
そうしている間にもウィダード・カサブランカはファストブレイクからリカバリー。左サイドのマイルラとローチからのカウンターでアル・アインのゴールに迫っていく。
しかし、前半終了間際にアル・アインは同点ゴールをゲット。PKで追いつき試合はタイスコアでハーフタイムを迎える。
後半、ウィダード・カサブランカの保持からスタートする展開。しかし、厳しく球際に寄せるアル・アインに対して、2,3回のデュエルで後手を踏み、あれよあれよとゴール前まで進まれてしまい失点。後半早々にリードを許す。
ボール保持こそ取り返したウィダード・カサブランカだが、ゴールに迫っているのはアル・アインの方。カウンターからスピードに乗ったアタッカーが決定機を迎えるが、ラバが追加点の大チャンスを決め切ることができなかった。
決めきれずに罰されそうな気配もあった終盤戦だったが、最後までウィダード・カサブランカがリズムを取り戻すことはできず。リードを維持したアル・アインが初勝利を手土産に大会を去ることとなった。
ひとこと
前線のアタッカーのシャープさが前半と後半で入れ替わったように感じた。
試合結果
2025.6.26
FIFA Club World Cup
グループG 第3節
ウィダード・カサブランカ 1-2 アル・アイン
アウディ・フィールド
【得点者】
WAC:4′ マイルラ
AIN:45+1′(PK) ラバ, 50′ カク・ロメロ
主審:イヴァン・バートン