
根性を見せる守備でもうひとカードと同じ結末に
前日に行われたオープニングアクトはスコアレスドロー。ということでこの試合に勝った方がまずはグループAの主導権を握ることとなる。主導権を争うのは南米のパルメイラスと欧州のポルトだ。
互いに試合はバックラインに無理にプレスに行かないスタート。ポルトはGKを絡めたビルドアップから前進を狙う。ボールの流れは外循環。右の大外からのマリオの攻め上がりからチャンスを伺っていく。
外側のルートの手応えは悪くなかったポルトだが、インサイドにつけていくパスはやや不発。パスのレシーバーが常にマーカーを背負う形になってしまい、パルメイラスのカウンターの始点となってしまった。中盤は割と相手が捕まっているので、前線のアゲオワにボールを当てるか、もしくは降りてフリーになるモラからのキャリーでチャンスを作る。
序盤はボールを持たれる展開が続いていたパルメイラスだが、徐々にボールを持つ時間が増えるとサイドから崩せるかを探っていくように。シャドーの動きは非常に面白さがあった一方で、ドリブルにオフザボールの動きを合わせることができずに苦戦している印象だった。
時間の経過とともに試合はロングボールの応酬に。ロングボールはアゲオワというターゲットがいる分、ポルトが優位なようにも見えたが、それ以上にいちいち頭部の負傷を厭わずにプレスに行くので怪我がとにかく怖い。
そうした中で前半ATにチャンスを迎えたのはパルメイラス。しかし、これはポルトの連続セーブで回避。前半はスコアレスでハーフタイムにたどり着く。
後半、パルメイラスは少し構えるイメージでスタートするが、5分が経過したところで一気にポルトにプレスをかけるという緩急を披露。ポルトは横断する形でプレスを回避。この攻防は非常に見応えがあるものだった。誘引しつつのビルドアップなどポルトは相手のプレスを誘発する形が効いていた。
しかし、パルメイラスの守備も粘り強い。特に上下動についていくバックラインの守備は見応えが十分。さらにはテンポを持ち直すと、左サイドからのクロスからチャンスを作っていく。
だが、ここも守備の粘り強さが上回る展開に。最後までゴールを破れなかった両軍はもうひとカードと同じくスコアレスドローでの発進となった。
ひとこと
バックス、特にパルメイラスのDFの根性入ったボックス内での守備は見応えがあった。
試合結果
2025.6.15
FIFA Club World Cup
グループA 第1節
パルメイラス 0-0 ポルト
メットライフ・スタジアム
主審:セッド・マルティネス