
ついに風穴を空けた南米勢
もはやお馴染み感のあるRound16における南米×欧州のカード。ここまでは予選で好調だった南米勢が欧州勢の底力に跳ね返される結果が続いている。
しかし、この試合においては早々にフルミネンセが先制ゴールをゲット。シャープな右サイドの進撃からのクロスをきっかけにピノがゴールを奪う。
インテルはフルミネンセの守備に対してゆったりとボールを動かしていくポゼッション。相手が縦方向にコンパクトなため、背後のアクションを増やして揺さぶっていく。ただ、前線に張る選手が多かった分、中盤との駆け引きは少なめだったようにも思う。
フルミネンセは人基準のインテルのハイプレスに対して、圧力を感じつつも回避。2トップがボールを引き出してのファストブレイクからブリトーが決定機を迎える。
先制点に繋がった右サイドからの攻撃も引き続き有効。クロスからヘディングを3つ繋ぎ、ネットを揺らすがオフサイドとなりゴールは認められない。
しかしながらインテルは押し込むことはできてもそこからより効果的な攻撃を見せることができず。試合はフルミネンセのリードでハーフタイムを迎える。
後半もインテルはポゼッションからのスタート。左右に大きく幅をとりながら一方的に押し込んでいく。後方は時には2枚になるようなビルドアップの人数調整をすることでボールを動かしていく。
フルミネンセはサイドからのトランジッションからの反撃。左サイドからのキャリーで縦に推進力を出していく。インテルは一回押し下げられる時が意外と陣地回復には苦労する傾向。それでもなんとかボールを奪い返しつつ、ファーサイドのクロスから空中戦を活かしてのチャンスメイクを敢行していく。
しかし、この日はゴールが遠いインテル。シンプルな高さを生かした決定機でもネットを揺らすことができないし、ディ・マルコの直接FKもわずかに枠を捉えることができない。
終盤はラウタロの決定機ラッシュ。しかし、いずれも枠を捉えることができず、時にはポストに阻まれてしまうことも。
仕留めきれないインテルを嘲笑うかのようにフルミネンセは追加点。ミドルゾーンをキープして押し返す意欲を見せつけると、エルクレスの左足が試合を決着させる。見事なミドルでゾマーを打ち破ってみせた。
ついに欧州勢に風穴を開けたフルミネンセ。会心の勝利でベスト8に駒を進めた。
ひとこと
インテル、ややCLの疲労が感じられるクオリティだった。
試合結果
2025.6.30
FIFA Club World Cup
Round 16
インテル 0-2 フルミネンセ
バンク・オブ・アメリカ・スタジアム
【得点者】
FLU:3‘ カノ, 90+3‘ エルクレス
主審:イヴァン・バートン