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「Catch up Premier League」~ノッティンガム・フォレスト編~ 2025-26 season

ノッティンガム・フォレスト、25-26シーズンの歩み。

目次

第1節 ブレントフォード戦(H)

新章開始は厳しい船出に

 プレミアに定着させた名伯楽のトーマス・フランクと別れたブレントフォード。新たな指揮官として招き入れたのはキース・アンドリュース。セットプレーコーチの引き上げという非常に前衛的な配置変換を行った。

 序盤からロングボールが飛び交う一戦。第1節のどの試合よりもロングボール爆撃の応酬でスタートした試合となった。

 爆撃がひと段落するとボールを持つのはフォレスト。やたらと低い位置に構えるブレントフォードに対して、サイドにボールをつけながら押し込んでいく。

 押し込む流れで得たセットプレーからフォレストは先制。円熟のストライカーのウッドが今年も得点の安定供給を予感させる先制ゴールを生み出す。

 先制して以降も一方的に押し込むフォレスト。戦力の入れ替えの影響もあって仕方ないところもあるかもしれないが、ブレントフォードは怪しさ満点。前線からプレスに行くポイントが定まらず、1人ずつが遠い位置から捕まえにいっては簡単にリリースされてしまう。連動の甘さ、相手との距離の遠さ等ズルズルと押し下げられる要素が満載であった。

 フォレストの非保持にも苦戦していたブレントフォード。サイドにスライドしつつ、前から枚数を合わせるプレスを披露したフォレストに対して蹴り出してしまう場面も少なくなかった。前半の終盤にはピンポイントで押し下げられる時間帯もあったが、すぐにフォレストは保持を回復。またも押し込んでいく場面を増やしていく。

 なす術のないブレントフォードにフォレストは容赦なく襲いかかる。追加点は左サイドから。ペナ角からのクロスにファーで待ち構えていたエンドイェが嬉しいゴールを決める。

 極め付けはATの3点目。ブレントフォードのパスミスを中盤で奪取するとそのまま一気にトランジッション。ウッドが一発の抜け出しを落ち着いて沈めて勝負あり。前半のうちにフォレストが完全に試合を決めてしまう。

 後半の頭からミランボに代えてシャーデを入れたブレントフォード。流れを変えたいところではあるが、後半もボールを持つのはフォレスト。サイドから安定した供給でゴールに迫る。左サイドのハドソン=オドイのクロスからチャンスを迎えるなど、後半もゴールに近づく。

 一方のブレントフォードは前線へのボールが繋がらない。長いボールはフォレストに狙いを定められてしまっておりインターセプト。奪い返すフェーズの手応えのなさも前半のままだ。

 セットプレーのハンドから1点を返したブレントフォードだが、反撃もここまで。ホームチームの軍門に降り、開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。

ひとこと

 トッテナム×バーンリーと同じくらい両チームの実力差があったカードだった。戻ってきたSB陣が光明になればいいが。

試合結果

2025.8.17
プレミアリーグ 第1節
ノッティンガム・フォレスト 3-1 ブレントフォード
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:6′ 45+3′ ウッド, 42′ エンドイェ
BRE:78′(PK) チアゴ
主審:ピーター・バンクス

第2節 クリスタル・パレス戦(A)

不可思議なフォレストのスタンス

 やや不思議な出方をしたのはフォレスト。ムリージョが左サイドに大きく開くビルドアップで3バックに変形する。この形がやや不可思議なのは相手のパレスの陣形との関係だ。

 3-4-2-1がナチュラルなポジションであるパレスにとって、3-2-5に変形するフォレストの立ち位置はハイプレスでハメやすいもの。高い位置からのプレスで相手のビルドアップを牽制する。

 そうした中でもフォレストはなんとか前進を狙っていく。左サイドでは表と裏を狙いながらボールを受けるハドソン・オドイ、右サイドではライン間を狙うギブス=ホワイトの2人が縦パスのレシーバーに。しかしながら、ホルダーがプレッシャーがかかっていることが多いため、なかなか受け手にはハードな状況。それでもなんとかするのが今のパレスの能力の高さと言えるかもしれないが。

 フォレストが不思議だったのは非保持ではいつもの4-4-2に戻っていたからでもある。非保持で相手をはめるための変形なら理解できるのだが、そういうわけではなく相手がズレを作りやすい4-4-2に戻す。

 そのため、パレスは左右に揺さぶりながら深いところまで侵攻することに安定感があった。特に大外のミッチェルは中央のマテタやサールのポストから浮いた大外でボールを受けて、クロスからチャンスを作っていた。

 押し込む頻度が高いパレスはそのまま先制。左右に揺さぶることで中央で浮いたサールが先制ゴールを奪う。陣形の噛み合わせがそのまま戦況につながり、さらにはスコアの差になった印象だ。

 後半もロングボールの応酬となったこの試合。ボールがポンポンと飛び交う立ち上がりとなる。

 時間の経過とともにボールを持つようになるのはフォレスト。パレスが組むブロックの外からのポゼッションからボールを動かしていく。

 これではまずいということで少しずつ受け手に厳しいプレッシャーを変えていくパレス。だが、この状況をひっくり返したのはエンドイェ。背負ったところからのスーパーパスで抜け出したハドソン・オドイ。素晴らしいハイライン破りから一気にゴールに辿り着く。

 以降はやや両チームとも停滞があった印象。サイドに狭く閉じ込められるパレスはレシーバーが辛い状態になっていたし、フォレストは左サイドを軸としたハイライン破りを試みるが打開することはできず。多くの交代選手も実らないまま試合はドロー決着となった。

ひとこと

 決め手に欠いた終盤戦だった。

試合結果

2025.8.24
プレミアリーグ 第2節
クリスタル・パレス 1-1 ノッティンガム・フォレスト
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:37′ サール
NFO:57′ ハドソン=オドイ
主審:アンソニー・テイラー

第3節 ウェストハム戦(H)

膠着を打破したジョーカーが完勝を引き寄せる

 序盤からゆったりとボールを持つのはフォレスト。中盤を守備の開始位置としたウェストハム。プレスの開始位置を低く設定することでフォレストにある程度ボールを持たせていく。

 CHのサリーから列落ちのアクションを見せていくフォレスト。ウェストハムはパケタがジリっと前にスライドする形で前から追う姿勢もチラ見せしてはいた。

 一方のフォレストはマンツー気味のハイプレスでウェストハムを高い位置から追い回す。4-2-3-1の保持からパケタがおりながら動かしていく。ウェストハムがいつもと異なったのはやり直しを繰り返してハイプレスを撃退していたところ。CFからの誘導を外し、狙い通りの回収ルートに入り込まないように警戒していた。

 というわけで試合は徐々にポゼッションベースの試合に移行。停滞した展開においては左右のサイドから突破ができるかが重要になるが、サイドの対人守備ではいずれも守備側が有利。多少行かれてしまったかな?というシーンでも容赦なく止めることができるという割り切り方を見せていたことから、保持側にとってはタイトな展開が続いてしまったように見えた。

 押し込んだところは即時奪回も含めてなかなか効果的な攻撃に繋げることはできず。デュウフ→フェルナンデスのポケ凸やハーフスペース裏を狙うギブス=ホワイトなど工夫は見えたが、どちらのチームもその先がなかったように見えた。

 後半もフォレストは3バックからの保持でスタート。しかし、パケタのプレスバックやフェルナンデスの即時奪回などウェストハムの守備のシャープさが光り、なかなか中盤をスマートに超えることができない。

 ボールを奪い取ったウェストハムはトランジッションから右サイドの打開を図る。詰まってしまったと思ったらパケタがサイドを変えることで対応する形。後半もなかなかチャンスが多い展開とはならなかったが、主にウェストハムがトランジッション色の増加で徐々にスペースが出てくる。

 しかし、試合はもう1回落ち着きを見せてこう着状態に。押し込むフォレストに対して、ウェストハムはこれまで不安定だったクロスの迎撃も安定した姿を見せることができていた。フォレストは前線の選手を入れ替えながら攻撃を続ける展開。しかしながら、ハーフスペース侵入後の設計が見えて来ず、もう一歩を踏み込むことができない。

 そうした流れを変えたのが交代で入ったサマーフィル。敵陣でボールを奪い返すちょっとしたトランジッション成分を利用したところから先制。ミレンコヴィッチの周辺のスペースを攻略し、最後はボーウェンが仕留めた。

 さらにサマーフィルはドリブルでの打開でPKを獲得。見事に流れを一変させて勝利を確実とするゴールを引き寄せた。最後はウィルソンが完勝に花を添える一撃でタイムアップ。終盤の雪崩れるような得点でウェストハムが点差をつけた勝利を手にした。

ひとこと

 パケタのゴールパフォーマンス、名場面。

試合結果

2025.8.31
プレミアリーグ 第3節
ノッティンガム・フォレスト 0-3 ウェストハム
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
WHU:84′ ボーウェン, 88′(PK) パケタ, 90+1′ ウィルソン
主審:クレイグ・ポーソン

第4節 アーセナル戦(A)

新戦力躍動のアーセナルがリスタートに成功

 レビューはこちら。

 首位のリバプールに3ポイントのリードを許してしまったアーセナル。監督交代直後のフォレストをホームに迎え、なんとかリスタートを図りたいところだろう。

 まず、アーセナルは低い位置からのポゼッションで様子見をするスタート。CHがやや高い位置から追い回すなど前任者よりもプレスの意識が高まったフォレストのスタイルをまずは引き出させる。

 左サイドはエゼ、カラフィオーリ、メリーノといった面々がレーンを入れ替えながらポゼッションを敢行。マルティネッリやトロサールが出ている時とは異なるリズムのポゼッションを見せる。

 逆に右サイドではマドゥエケが対面するモラートを圧倒。利き足方向ではなく縦への突破を活用する形で右足でのクロスを生かしながら敵陣での攻め筋を作っていく。

 非保持でも前節と同じく高い機能性を見せるハイプレスでフォレストにチャンスを与えないアーセナル。一方的に押し込む展開を作ると、セットプレーから先制ゴールをゲット。スビメンディが豪快なミドルで移籍後初ゴールを決める。

 アーセナルの右サイドの進撃を止めていたムリージョが負傷してしまうなど、失点以外にも懸念材料が止まらないフォレスト。前半の終盤は押し込む機会を作るが、サイドからの枚数をかけた攻撃でアーセナルのバックラインを脅かすことはできず。アーセナルのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、早々にアーセナルは追加点をゲット。左サイドから抜け出したエゼがギョケレシュにラストパス。本拠地での2試合連続となるゴールを見事にエスコートする。

 この場面以外にも左サイドからカウンターをテンポをコントロールしたエゼ。右サイドのマドゥエケとはまた異なった持ち味で存在感を示す。

 フォレストとしては苦しい展開。高い位置で強引においにいくが、逆にアーセナルに簡単にプレスを回避するきっかけを与えてしまった印象だ。オープンな展開からアーセナルに攻め込まれる場面を作る。数少ないチャンスもラヤやモスケラの落ち着いた対応で凌がれてしまう。

 アーセナルは80分手前に追加点。スビメンディがキャリア初となる1試合複数ゴールを達成し、アーセナルは完全にこの試合を決める。

 終盤は危なげなく3点のリードを使いながらフォレストの圧力を逃したアーセナル。リバウンドメンタリティが求められる試合できっちりと結果を残した。

ひとこと

 新戦力がきっちり結果を出したアーセナル。9月シリーズの幕をいい形であげた。

試合結果

2025.9.13
プレミアリーグ
第4節
アーセナル 3-0 ノッティンガム・フォレスト
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:32′ 79′ スビメンディ, 46′ ギョケレシュ
主審:ダレン・イングランド

第5節 バーンリー戦(A)

初日はまたしてもお預け

 前節はエミレーツで敗れるとことからスタートしてしまったポステコグルーのフォレスト。アウェイが続く日程ではあるが、相手が昇格組のバーンリーということであればここはきっちり勝ち点3が欲しいところだろう。

 序盤はフォレストがボールを持つスタート。引いて受けるバーンリーの5-4-1に対して、1トップの周辺に起点を作ることで勝負をしていく。アーセナル戦では起用できなかったジンチェンコがその位置に入ることが多かった。CHは縦関係になり、推進力のあるルイスは前にガンガン入っていく形も。まずは新戦力の特性をテストしていたような立ち上がりだった。

 先制点は早々にセットプレーから。二次攻撃をウィリアムズが叩き込んでわずか2分でゴールを生み出した。

 以降もポゼッションは安定しているフォレスト。ただ、押し込み切ってしまうとアタッキングサードにおける崩しの精度は据え置き。中央をスムーズに繋ぐ場面もなくはなかったが多くはなく、オフザボールを活かしての崩しはまだテスト中と言えるだろう。

 非保持においてはバーンリーにボールを持たせることを許容する慎重なスタート。マイナスのパスに対して、プレスラインを上げるアクションを見せるケースもあったが、枚数をがっちり合わせることはなく、個人的にはプレスの重心は想像よりも後ろだなという感じ。

 3-2-5からの保持となるバーンリーは左サイドのフィードを軸にカウンターを狙うが、この左サイドの対角パスから同点ゴールをゲット。ジンチェンコが体を張るもクリアしきれず、試合を振り出しに戻す。

 左サイドからリカバリーを図っていきたいフォレストだが、ジンチェンコは奮闘するものの効果的なボックス内への侵入までは至らず。逆にチャウナが直接FKを枠に当てるなどより得点の匂いが濃い展開だった。

 後半、早々にチャンスを得たのはバーンリー。フォスターとアンソニーのロングボールからの繋ぎで一気にボックス内に入っていく。直後のハイプレスからのチャンスメイクも含めていい立ち上がりとなったバーンリー。シンプルなクロスのシーンも多かったが、クロスの精度自体は低くなかったため、それなりにフォレストの守備陣はめんどくさそうにはしていた。

 フォレストは前半と同じく押し込んだところからのチャンスメイクに苦戦。なかなかチャンスらしいチャンスがないまま、時間だけが過ぎていく。30分過ぎても何も引き起こせなかったフォレストはカリムエンド=ムインガやジェズスといった新戦力を投入することで活性化を図る。

 右サイドに入ったカリムエンド=ムインガと中央に入ったジェズスは押し込む展開におけるいいアクセントにはなった。勢いを取り戻すことには成功したフォレストだが、バーンリーを崩すまでには至らず。試合はドローでの決着となった。

ひとこと

 早く初日が欲しいポステコグルー。昇格組が続く中でなんとか早く3ポイントを手にしたい。

試合結果

2025.9.20
プレミアリーグ 第5節
バーンリー 1-1 ノッティンガム・フォレスト
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:20′ アンソニー
NFO:2′ ウィリアムズ
主審:トーマス・ブラモール

第6節 サンダーランド戦(H)

波乱の土曜に無風のクローズ

 なかなか就任後の初勝利を手にすることができないポステコグルー。今節は開幕から順調に勝ち点を重ねているサンダーランドとの一戦だ。

 立ち上がりにボールを持つ機会が多かったのはフォレスト。中盤の流動性を上げながらのポゼッションで勝負を仕掛けていく。サンダーランドはフォレストのこうしたプランに対して、きっちりと対策を打ったようだ。CBは1枚浮かせつつ、中盤よりも後ろはマンツーベース。一番後ろにはアルデレーテが残っての遊軍待機が基本。

 仕組みとしてはマンツー色は強いのだが、2トップのプレス隊よりもフォレスト陣内に戻っていった降りるアクションの選手は捨てたりなどメリハリはある形。その分、ハイプレスに出ていくきっかけは掴めなかったが、エンドイェにはマークをつけるなど気をつけたいポイントを押さえることに労力を割いていた。

 サンダーランドの保持は平時のように4-3-3ベース。やや左サイドにヘイニウドがいない分、オーバーラップのタイミングを掴めていなかった感もある。右サイドではライン間でリグが前を向けるシーンを作れずに苦戦していた。

 サイド攻撃のフィーリングについてはフォレストの方が良好だろう。左サイドのエンドイェは受ける手前のところを工夫し、バックドアなどからもチャンスメイク。手厚いマークを外しにかかる。逆サイドではトップ下のマカティーやアンダーソンが流れることで3,4枚での崩しを常時実現していた。

 ややフォレストが有利な展開かと思われたが、サンダーランドも少しずつ保持から巻き返し。展開がフラットになった試合はセットプレーから。フォレストとしては納得行かないファウル判定で得たフリーキックをジャカが見事に活用。完全に抜けたアルデレーテが先制ゴールをもたらし、リードでハーフタイムを迎える。

 後半、フォレストはギブス=ホワイトを投入。中盤の形を変更しながらゴールに迫る。しかしながら、サンダーランドの守備のルールを前に苦戦。ブロックの手前は捨てる、そして侵入してきたら潰すというメカニズムを徹底することでフォレストの侵入を許さない。

 サンダーランドはイシドールを中心に陣地回復を敢行。ぬるっと広い範囲のボールをコントロールすることでマイボールにして敵陣に進んでいく。

 60分の陣地回復でサンダーランドは少しずつ後ろに重心を傾ける。イゴール・ジェズスの投入で2トップに移行したフォレストに対して、ジャカが最終ラインに入ることで5バックにシフトする。やや相手を引き込む結果となったが、ウッドの決定機逸とレフスの活躍によってなんとか無失点をキープする。

 最終的にはバラートも入れて本格的な5バックに移行したサンダーランド。ジャカからサイドにボールを逃すことで徐々に陣地回復も安定し、最終盤には押し込まれる局面自体も減っていった。

 問題なく落ち着いたクローズを見せたサンダーランド。後半AT弾が続いていた波乱の土曜日だったが、この試合は見事な逃げ切りを果たした。

ひとこと

 結局フォレストは2トップへのクロスが一番可能性を感じるプレーだなと思った。

試合結果

2025.9.27
プレミアリーグ 第6節
ノッティンガム・フォレスト 0-1 サンダーランド
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
SUN:38′ アルデレーテ
主審:トニー・ハリントン

第7節 ニューカッスル戦(A)

まだまだ遠い初勝利

 早くも雲行きがかなり怪しくなっているフォレスト。一刻も早くポステコグルーの指揮下での初勝利が欲しいところだろう。

 序盤からボールを持つのはニューカッスル。フォレストの後ろ向きなプレスに対して、バックラインからボールを動かしていく。フォレストの受けるクオリティは怪しさ満点。ハーフスペースに突撃する選手に対して誰が止めに行くのか?とか、逆に最終ラインのスペースを埋めるところに走ったCHのスペースにジョエリントンが侵入したりなど順調にゴールの可能性を高めていく。

 それであればと徐々にハイプレスに出ていくフォレスト。正直、少し間延びする形のフォレストであったため、少しずつチャンスを広げていきたいニューカッスル。

 しかしながら、相手の攻撃を止めてカウンターに移行するフェーズがいまいち。思ったよりもオープンな状況を味方につけることができない。

 さらに、フォレストは右サイドのワンツーで抜け出したギブス=ホワイトなど陣地回復の手段を見つけるように。ワンパターンではあるが、サイドのスピード勝負に賭けるという悪くない。わかっても追いつけないなら意味はないので。

 ニューカッスルのボックス攻略はやや読みやすかった。クロスへの飛び込みがラインを牽引する相手の最終ラインにフォーカスする形に。マイナスで受けるなどの対応の工夫はもう少し多くても良かった。

 思ったより押し込む状況を作れなかったということはファストブレイクを軸にするニューカッスルにとってはありがたいことなはず。しかし、そうした状況を引き寄せ切ることはできず。やりやすそうな状況で思うような成果が得られず、試合はスコアレスのままハーフタイムを迎える。

 仕留め切りたいニューカッスルは後半ハイプレスに出ていくことで試合を仕留めにいく。展開としては前半の頭のようにニューカッスルがきっちりと優位を出していく形に。再び押し込んでいくニューカッスルはトランジッション成分を存分に発揮したところから先制。ギマランイスのボール奪取はフォレストからすれば文句を言いたくなるものではあるかと思うが、シュート自体は見事ではあった。

 追いかけたいフォレストは気合いが入ったのはわかるのだが、流れはなかなか変えることはできず。押し込まれる機会を回避しきれないと、アンダーソンがコントロールミスからガッツリとギマランイスを削ってしまってPKを献上。この2点目で試合は完全に決まってしまう。

 まだまだ沼を出ることができないフォレスト。またしてもポステコグルーの初勝利はお預けとなった。

ひとこと

 この監督とこのスカッド、合わないんじゃないの?というファンが思いつく1つ目の疑問を乗り越えられないのはなかなか難しい。

試合結果

2025.10.5
プレミアリーグ 第7節
ニューカッスル 2-0 ノッティンガム・フォレスト
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:58′ ギマランイス, 84′(PK) ヴォルテマーデ
主審:ピーター・バンクス

第8節 チェルシー戦(H)

失点が悪い流れを思い出させる

 代表ウィーク後の再開はシティ・グラウンドから。未だ、ポステコグルーの初勝利がないフォレストに対して、メンバーのやりくりがハードなチェルシーが乗り込んでくる構図。

 チェルシーは負傷者だらけのCBに加えて、南米組の2人がスターターから外れた構成となっている。まずは保持のフェーズが長いチェルシー。5-3-2ながらWBの前ズレ、IHのスライドが積極的なフォレストのプレスを交わすところから。CHが縦に大きく動きに周りが合わせる形が有力。SBのジェームズが絞ってグストのポジションを押し上げたり、ラヴィアが開いたところにペドロが降りたりなど。

 確かにこの形はフォレストの中盤を広げるのには有効。しかしながら、過程でミスが出ることもしばしば。フォレストはショートカウンターからチャンスメイク。抜け出しかける形もあったが、チェルシーの緊急事態への対応はギリギリ間に合っていた感がある。

 時間の経過とともにフォレストは保持の時間を増やす。3CHにトップ下のギブス=ホワイトもしくはSBのジンチェンコが中盤の4枚目に加わる形から相手のズレを作っていく。だが、定点攻撃はもう一味。長いレンジのボールの精度が刺さればチャンスになりそうな予感はあった。

 長いレンジのボールの精度が合わないのはチェルシーも同じ。30分付近にはどちらのものでもない時間が続いていくことに。

 前半の終盤は上下に動くペドロがチャンスメーカーとして躍動。20分までシュートチャンスがなかったチェルシーがシュートの機会を得るが、ゴールを得られないままハーフタイムを迎えることとなった。

 3枚交代を敢行した後半のチェルシー。押し込むフェーズを続けると、セットプレーからの流れから先制。前に残ったアチェンポンが先制ゴールを仕留める。

 立て続けにセットプレーから追加点を奪うチェルシー。イゴール・ジェズスが動いたことで割れた壁をネトは直接FKで撃ち抜いてみせた。

 追いかけるフォレストは2点を取られたところでハドソン=オドイを投入してのシフトチェンジ。しかし、構造的に何かのズレを生み出すことはできず。それでも交代したハドソン=オドイのところからなんとかチャンスメイク。ニコ・ウィリアムスには左サイドから生み出された決定機をいかすチャンスが与えられたが、モノにできなかった。

 同じ交代枠でもやや物足りなかったのがイゴール・ジェズス。なかなか長いボールの収めどころになれず、ハドソン=オドイが作り出したチャンスも仕留めることができなかった。

 ハドソン=オドイ起点のチャンスを延々とフォレストが捨ててしまう中でチェルシーは試合を完全に決める3点目。ジェームズが自らの200試合出場を祝うミドルをCKから沈めてリードを広げる。

 グストの2回目の警告でまたしても退場者を出してしまったが、それ以外は問題なかったチェルシー。苦しいやりくりとなった中断明け初戦のアウェイをクリーンシートで飾った。

ひとこと

 まぁ、これまでの試合よりは良かったような気もするけども、やはり点を取られた後の流れは悪い時期を過ごしているチームであることを実感せざるを得ないフォレストだった。

試合結果

2025.10.18
プレミアリーグ 第8節
ノッティンガム・フォレスト 0-3 チェルシー
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
CHE:49′ アチェンポン, 52′ ネト, 84′ ジェームズ
主審:クリス・カヴァナー

第9節 ボーンマス戦(A)

第10節 マンチェスター・ユナイテッド戦(H)

第11節 リーズ戦(H)

第12節 リバプール戦(A)

第13節 ブライトン戦(H)

第14節 ウォルバーハンプトン戦(A)

第15節 エバートン戦(A)

第16節 トッテナム戦(H)

第17節 フラム戦(A)

第18節 マンチェスター・シティ戦(H)

第19節 エバートン戦(H)

第20節 アストンビラ戦(A)

第21節 ウェストハム戦(A)

第22節 アーセナル戦(H)

第23節 ブレントフォード戦(A)

第24節 クリスタル・パレス戦(H)

第25節 リーズ戦(A)

第26節 ウォルバーハンプトン戦(H)

第27節 リバプール戦(H)

第28節 ブライトン戦(A)

第29節 マンチェスター・シティ戦(A)

第30節 フラム戦(H)

第31節 トッテナム戦(A)

第32節 アストンビラ戦(H)

第33節 バーンリー戦(H)

第34節 サンダーランド戦(A)

第35節 チェルシー戦(A)

第36節 ニューカッスル戦(H)

第37節 マンチェスター・ユナイテッド戦(A)

第38節 ボーンマス戦(H)

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