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「Catch up Premier League」~Match week 30~ 2026.3.14-3.16

目次

バーンリー【19位】×ボーンマス【9位】

アグレッシブなスコアレスドロー

 ウルブスと共に降格の可能性が日増しに高まっているバーンリー。勝利以外は価値がないフェーズにはとっくに突入しており、是が非でも勝ち点3を積み重ねて間に合わせたいところだろう。

 その状況がプレーに乗ったようなプレスでスタートするバーンリー。ハンニバルへの縦パスからアンソニーを使ってシュートで幕を開けると、ハイプレスから強引にボーンマスのバックラインを捕まえにいく。

 しかしながら、ボーンマスはこの状況はお手のもの。縦パスで空洞化している中盤を繋ぐと、早速エヴァニウソンが決定機を迎える。そちらがその気ならばという感じで非保持でも前にガンガン出ていくボーンマス。ハイプレスからバーンリーのショートパス主体のビルドアップを阻害していく。やはり要所での馬力はボーンマスが上であることを感じる序盤戦だった。

 バーンリーはフレミングへのロングボールでボーンマスのプレスの勢いを抑制する形で対応。これがそこそこうまくいき、ロングボールから敵陣に進み、サイド攻撃からボックス内を狙うことができたバーンリーだった。

 なんとなく持ち直すことができたバーンリー。ここから試合は休みを入れずにカオスとなっていく。前線の馬力で言えばバーンリーはボーンマスに対抗できていることがわかる時間帯でもある。フレミングのポストからの推進力やアンソニーの「とにかくシュート!」という意識に、ややボーンマスが気圧されている感。それでもボックス内まで辿り着いた時の得点期待値はボーンマスの方が高いと感じる内容だった。

 後半も展開はカオス寄り。その中でも先に主導権を握ったのはボーンマス。左サイドからの攻撃を軸にクロスを組み立てていく。ボックス内の対応は前半に引き続きバーンリーが冷や汗をかく展開だった。

 対するバーンリーも右サイドから強引な攻め上がりを敢行。上げ切ったクロスをアンソニーが「とにかくシュート!」という前半の文脈と地続きの攻撃を繰り出す。

 サイドの殴り合いではやはりバーンリーの方が上。交代で入ったアドリとライアンからガンガン攻撃を仕掛けていく。

 終盤にバーンリーは息を吹き返し、同じくサイド攻撃で殴り返すが、最後までゴールを奪うことができず。試合はスコアレスのまま幕を閉じた。

ひとこと

 とてもアグレッシブなスコアレスドローだった。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ 第30節
バーンリー 0-0 ボーンマス
ターフ・ムーア
主審:ピーター・バンクス

サンダーランド【11位】×ブライトン【14位】

不思議なシュートで安全圏に到達

 ともに残留争いの心配は少なく、残りのシーズンは一つでも上を目指すことが目的となる両チームの対戦だ。

 序盤に勢いよく入ったのはサンダーランド。ホームでの3連敗を避けるべく、是が非でも勝ちたい試合に向かっていく。ウェルベックのワンサイドカットするブライトンの誘導を外しながらサイドから進撃する。

 一方のブライトンはロングボールを交えながら安全に前進。左サイドのミンテを生かしたシンプルな縦突破からチャンスを作っていく。この形から先行して決定機も作った。

 ただ、中盤のパスはいつもよりやや控えめ。ミルナーを戻して連勝が始まったタイミングのセットに戻した割には、中盤の機能性が高まっていなかったのは気がかり。それでもミンテからの縦突破でチャンスは作れていたから問題ないのかもしれないが。

 一方のサンダーランドも左サイドのタルビから決定機。CFとしてスタメンに復帰したブロビーの深さを作るアクションが効いていた。

 ややダイレクト志向寄りの展開からリズムを掴んだのはブライトン。ウェルベックやミンテといった中央やサイドから抜け出す選手を作ることで、より多くのチャンスを作る。サンダーランドは相対的にサイドアタックのシャープさに欠けており、ブライトンほどゴールに近づくことができず。

 しかしブライトンも急ぎすぎている影響からか、徐々に裏抜けのパターンがサンダーランドの守備陣に先読みされるように。だんだんとチャンスの頻度が減っていく形で前半は終幕。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半、再び積極的なプレスでスタートする両チーム。より勢いよくハイプレスで入ったサンダーランドはその勢いのまま先にネットを揺らすことに成功。リグのゴールかと思われた場面だったが、このシーンはアルデレーテのオフサイドによりゴールは認められず。

 先制点はより意外性のある形からブライトンに転がり込むことに。セットプレーの流れから角度のついた位置で、ニアを抜くような不思議な回転のボールを蹴ったミンテが先制ゴールを決める。

 バラードの負傷も含めて悪い流れとなったサンダーランド。ブライトンが繰り返し与えてくれたセットプレーのチャンスを活かし切ることができず。もっとも惜しかったアルデレーテの決定機はフェルブルッヘンに防がれる。

 最後は6バックのような布陣で見事な割り切りを見せて逃げ切ったブライトン。勝ち点は40に到達し、ひとまず残留に関しては胸を撫で下ろしてよい数字となった。

ひとこと

 あのシュートはなんなんだろう。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ 第30節
サンダーランド 0-1 ブライトン
スタジアム・オブ・ライト
【得点者】
BHA:58′ ミンテ
主審:トム・グリク

アーセナル【1位】×エバートン【8位】

新星が苦戦を勝利に導く

 レビューはこちら。

 CLは終了間際のPKでドロー決着となったアーセナル。休む間もなく迎えるプレミアではエバートンをホームに迎えての一戦に移行する。

 アーセナルのポゼッションに対してマンツー気味に出ていくスタートとなったエバートン。しかしながら、アーセナルのポジションレスなポゼッションにより、なかなかエバートンは前に出ていくことができなくなる。程なくエバートンの非保持は6-2-2のようなローブロックに移行することに。

 アーセナルは左右のサイドからファーへのクロスを狙っていくことでチャンスメイクを敢行。しかしながら、マドゥエケの縦突破の不足や右サイドのサポートに入ったサリバとの連携が合わなかったりなど、なかなかリズムを掴むことができない。

 さらにはセットプレーの守備は強固だったエバートン。そうした中でもハヴァーツの滑らかな裏抜けやサカの強引なファウル奪取からなんとかチャンスを引き寄せようというアーセナルだった。

 エバートンは低い位置まで下がっていく分、陣地回復は大きな課題になる。ベトへのロングボール一撃はサリバ相手にはほとんど歯が立たなかったが、サイドから地道に前進することができれば敵陣でのチャンスはありそうな展開。

 疲労からかCHによるバイタル封鎖がうまくいかないアーセナルに対して、エバートンはミドルシュートを軸とした設計からチャンスメイク。かなり危ういシーンを作り出していた。ただし、前進の機会そのものをコンスタントに提供することができず数は物足りなかった。試合はスコアレスのままハーフタイムを迎える。

 後半もアーセナルはポゼッションが軸に。危ういポゼッションをエバートンに咎められるシーンもあったが、前でエゼのコントロールからプレスを回避することで再び回復に成功した感がある。

 押し込むアーセナルは左右からの後方支援が安定し、少しずつサイドの奥をえぐることができるように。中央ではシュート意識の高いエゼから長いレンジのシュートを積極的に狙っていく。

 エバートンもアーセナルのプレスが弱まったところからショートパスで地道に前進。セットプレーを中心としてチャンスを作っていく。

 だが、数の上ではやはりアーセナルが上。継続してゴールへの扉を叩き続けると壊したのはギョケレシュ。ダウマンからのクロスの折り返しを無人のゴールに流し込む。

 中盤をかなり攻撃的な布陣にした分、クローズには不安が残ったアーセナル。しかしながら、クロスを実直に跳ね返すとラストプレーでダウマンがカウンターから独走。エミレーツを爆発させる追加点を仕留めて試合を仕上げることに成功。CLの後の難しい試合を制してみせた。

ひとこと

 いい雰囲気のままCLという次のミッションに向かうアーセナルだった。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ
第30節
アーセナル 2-0 エバートン
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:89′ ギョケレシュ, 90+7′ ダウマン
主審:アンディ・マドレー

チェルシー【5位】×ニューカッスル【12位】

CL争いに手痛い一敗

 リーグ戦は30試合目だが、CLはここからが本番。ハードなミッドウィークを過ごしたCL組同士の一戦だ。

 まずはチェルシーの保持。3-2-5ベースでのポゼッションでスタート。SHのパーマーがインサイドに入り、大外にグストが回る形を取る。ニューカッスルはワンサイドカットで高い位置から追い込んでいく。

 しかし、徐々にポゼッションを整えていくチェルシー。試合を落ち着かせるとアウトサイドからボールを前に進めていく。

 非保持においてチェルシーは前からのチェイシングでスタート。ニューカッスルはまずマーフィーの背後へのアクションを使い、サイドの裏を取ることでチャンスを作りにいく。

 そうした中でスコアは非常にあっさりと動いた印象。中央のリヴラメントのキャリーから裏抜けしたウィロックにボールがつながり、最後はゴードン。チェルシーはバックラインの乱れがそのまま失点に直結する形となった。

 保持の時間が長くなるチェルシーだが、なかなか打開のきっかけを掴むことができず。時にはヴォルテマーデがアンカーに入るようなスクランブルな中盤を組んでいるニューカッスルだったが、それでもバランスを崩すことはない。逆にニューカッスルの攻撃を受ける中で、カイセドとフォファナが立て続けに警告を受けてしまう。

 ポゼッションをキープするチェルシーだが、決定的なチャンスを作ることができないまま、試合はニューカッスルのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、ニューカッスルは割り切った4-5-1ブロックとハイプレスを併用。メリハリをつけながらチェルシーのポゼッションに対抗する。チェルシーは後半も引き続きボールを保持しながら攻撃を仕掛けていくが、なかなか前進の糸口を見つけることができない。

 パーマーや攻撃参加を増やしたククレジャがハーフスペースを取るところまではいくが、その先を見つけることができない。前線に入ったデラップも抜け出す意識は見せていたが、そこからゴールに向かうまでのビジョンが共有されていない印象だった。

 ククレジャのボックス内への侵入などで少しずつ変化をつけながらチャンスを作っていくが、デラップが迎えた決定機を仕留めることができない。ニューカッスルは5バックを構築し、後方の陣形を厚くすることで対抗。守備の強度をさらに引き上げていく。

 ジェームズのFKが惜しくもポストに当たるシーンもあったが、最後までゴールを手にすることができなかったチェルシー。CL明けにあまりにも痛い一敗を喫することとなった。

ひとこと

 チェルシー、攻撃の単調さが目立った手痛い敗戦だった。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ 第30節
チェルシー 0-1 ニューカッスル
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
NEW:18′ ゴードン
主審:ポール・ティアニー

ウェストハム【18位】×マンチェスター・シティ【2位】

1本で1ポイントを死守

 直前の時間帯でアーセナルが勝利し、2試合少ないながら両チームの勝ち点差は10。シティとしては是が非でも勝たなければいけない試合である。ただし残留争いをしているウェストハムも勝ち点は欲しい状況だ。

 ウェストハムは5-4-1のブロックを構築。引いて受ける選択をすることで序盤はアウトサイドからえぐられる形を中心に一方的に押し込まれる展開に。

 そうした状況を打開しようと前に出ていこうとすると、今のシティには段差を利用される。SH、2トップがインサイドに絞っていく形から圧力をかけて攻め込んでいく。オライリーをドクの代わりに起用しているという要素はあれど、基本的にはこれまでのシティと同じく保持からチャンスを探っていく。

 ウェストハムはナローに陣形をキープし、段差を作らせないことを優先。カウンターで敵陣に出ていくことはできなさそうだったが、シティに停滞感を生み出していく。

 そうした中でわずかな色気を生かして先制点まで辿り着いたシティ。ベルナルドのループは芸術的ではあったが、1つ対応が遅れると芋づる式に人が出てくる今のシティのシステムを根幹としたゴールだと思う。

 だがウェストハムはすぐにリカバリーに成功。セットプレーからマヴロパノスが押し込んで同点。山を綺麗に越したキックでドンナルンマまで外したゴールとなった。

 ウェストハムはプレスに意欲的な素振りを見せつつ、基本的にはローブロックを継続。シティはハーランドのポストからセメンヨの決定機を迎えるが、ボールはわずかに枠を逸れてしまう。試合はタイスコアでハーフタイムを迎える。

 後半、ウェストハムは積極的にプレスに出ていくスタート。シティもハイプレスで応戦するオープンな展開になっていく。ウェストハムは前半よりもリスクを取りながらボールをつないでいく。

 しかしペースは少しずつシティに。ライン間への侵入から背後に抜け出す形で徐々にハーマンセンを焦らせていく。だがハーマンセンのセービングが後半は冴え渡り、シティはなかなかゴールをこじ開けることができず。

 スペースレスの状況に持ち込まれたため、シティはドクを投入。左サイドに幅を持たせる手段を追加する。アウトサイドで幅を使って攻撃を仕掛けるが、ハーランドがクロスのターゲットとしてもフィニッシャーとしてももう一味足りない。ウェストハムもボーウェンがある程度の陣地回復をするところまでしか辿り着かず。やりたいことは分かるが、投入したトラオレもなかなか機能しない。

 それでも最後までマヴロパノスとハーマンセンを軸に守り切ったウェストハム。シティ相手にシュート1本で勝ち点1をもぎ取った。

ひとこと

 マヴロパノスとハーマンセンの貢献度は頭ひとつ抜けていた。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ 第30節
ウェストハム 1-1 マンチェスター・シティ
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:35′ マヴロパノス
Man City:31′ ベルナルド
主審:マイケル・オリバー

クリスタル・パレス【13位】×リーズ【15位】

耐えるドローで残留に前進

 得意のホームでも少しずつ勝ち点が取れなくなってきているリーズ。一刻も早く残留を確実なものにしたいところだ。一足先に安全圏に辿り着いた感のあるパレスに対し、なんとか勝ち点をもぎ取りたい一戦である。

 リーズはやはり前から出ていくスタート。ハイプレスでパレスのバックラインをチェイシングし、噛み合ったフォーメーションを生かした守備で相手を追いかけていく。パレスはサイドの裏に走り込むラーセンを使い、陣地回復を狙う。

 珍しかったのはパレスのプレス。こちらもリーズと同様にハイプレスに出ていくスタンスを見せる。リーズはアーロンソンが中盤のレシーバーになることでパレスのハイプレスを牽制。レルマが前に出ていくことを抑制したことで、浮いたアンパドゥから前進することができていた。

 前線が背負って前に進むことができる馬力はパレスの方が上。しかし、アンパドゥが浮くことでリーズはプレスを回避できるという異なる切り口で均衡する展開となった。

 左右のサイドから裏を取る形や、サイド奥でのファウル奪取からセットプレーのチャンスを得るパレスは、少しずつチャンスを拡大。ジリジリとリーズのゴールに迫っていく。

 しかしながら、得点のチャンスが転がってきたのはリーズ。ヒューズの軽率なハンドでPKを獲得。だが、キッカーのキャルバート=ルーウィンはこの大チャンスを決めきれず。短い助走からのキックは枠の外へと外れてしまう。

 前半はこのまま終わるかと思われたが、もう一波乱。リーズに退場者が発生する。グドムンドソンがこの日2枚目の警告を受けて退場。直前のビヨルは2枚目の警告を免れたが、前半を11人で終えることはできなかった。

 リーズは後半、5-3-1の陣形を整える形にシフト。パレスはポゼッションから左右のサイドの奥を狙っていく。支配的にボールを持つが、前半同様にボックス付近での緻密さを欠く。リーズは交代で入ったボーグルを軸に、限られた機会から右サイドで反撃に出る。

 60分に投入されたウォートンはまさにこの日のパレスに足りない要素。しかし、この日も精度は上がらず、パレスは切り札を投入してもフィニッシュの機会を増やすことができない。

 そうした中でセットプレーからネットを揺らしたパレス。しかし、ここもショートコーナーからオフサイド。ケアレスミスでチャンスを逃すこととなった。

 ゴールどころか枠内シュートも遠かったパレス。リーズからすれば大きな勝ち点1を手にする結果となった。

ひとこと

 リーズ、本当に大きな勝ち点1。残留にまた一歩近づいた。

試合結果

2026.3.14
プレミアリーグ 第30節
クリスタル・パレス 0-0 リーズ
セルハースト・パーク
主審:トーマス・ブラモール

マンチェスター・ユナイテッド【3位】×アストンビラ【4位】

混戦から抜け出す大きな3ポイント

 CLでは直接のライバルとなっている両チーム。欧州カップ戦が残っている3チームに比べると、マンチェスター・ユナイテッドは日程面で小さくないアドバンテージを抱えている格好となる。

 序盤から睨み合いのテイストが濃い試合となったこの試合。基本線としては保持で相手を動かしていきたい両チーム。ユナイテッドは3-2-5に変化することでボールを動かしていく。しかしながら、アストンビラの後ろに重たい守備重心に苦戦する流れ。3-2-5でシンプルに使いたいハーフスペース付近はきっちりとアストンビラ側が封鎖する。こうなると高さがあるシェシュコをベンチに置いた影響が出てくる感じがある。

 一方のアストンビラもワイドに広げたポゼッションからチャンスを探っていくが、中盤の離脱者が多くインサイドのスペースからの前進ができない。じわっと前にプレスに出ていくところからユナイテッドが圧力をかけていくと、アストンビラはダイレクトに前に進んでいくケースも出てくる。

 徐々にユナイテッドの保持も落ち着き、試合はターン制のポゼッションバトルのような展開に。そうした中でほんのりとダイレクト志向を織り交ぜて直線的に前に出ていく形を作っていく。シュートまで持っていくことができない展開の中でユナイテッドはセットプレーからチャンスを捻り出していく状況。

 追い込む機会が増えてきたユナイテッドは30分を過ぎたあたりに対角パスでダロトが抜け出してチャンス。ポゼッションをようやくチャンスに繋げる格好に。

 押し込まれる展開が続いたアストンビラは40分付近からファストブレイクで反撃。左右のサイドから背後を狙ってボックス内でユナイテッドに水際の対応を迫る。

 しかし互いに少ないチャンスの中でゴールを決めることができず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半もゆったりとしたユナイテッドの保持からスタート。ブルーノを軸とした対角への揺さぶりからチャンスを作っていく。

 アストンビラの保持に対してもハイプレスに出ていくユナイテッド。バックラインから交わすこともできていたが、中盤で引っかかってしまうアストンビラは敵陣まで進むことができず。逆にユナイテッドのスピード感のある攻撃を喰らいそうになるケースも出てくる。

 リズムを掴んだユナイテッドはセットプレーから先制。カゼミーロの一撃から試合をついに動かす。

 アストンビラは保持の機会から打開を図っていくことに。重心の下がるユナイテッド相手に刺さったのはセットプレー。二次攻撃からバークリーの一撃でアストンビラは追いついてみせる。

 このゴールでリズムを掴んだアストンビラは少しずつポゼッションからチャンスメイク。ライン間の段差に縦パスを差し込むことでゴールに向かっていく。

 しかしながら守備の隙を突かれてしまい逆に失点。右サイドのユニットの緩さを見逃してもらえず、背後を取ったクーニャからユナイテッドにゴールを許す。

 さらに10分後にも同じく右サイドのバタバタとした対応から失点。不運といえば不運だが、ボックス内の粘りのなさは最近のアストンビラっぽい淡白さになっている。

 重要な一戦を制したのはユナイテッド。CL出場権争いの混戦から抜け出す大きな3ポイントを手にした。

ひとこと

 悪い意味の淡白さがこの大一番でも出てしまったアストンビラだった。

試合結果

2026.3.15
プレミアリーグ 第30節
マンチェスター・ユナイテッド 3-1 アストンビラ
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:53′ カゼミーロ, 71′ クーニャ, 81′ シェシュコ
AVL:64′ バークリー
主審:アンソニー・テイラー

ノッティンガム・フォレスト【17位】×フラム【10位】

早めの仕掛けも実らず

 共に4-4-2ベースでブロックを組んでいく両チーム。相手のバックラインには強引にプレスをかけず、ゆったりと保持で落ち着いたところからチャンスを作っていく。

 穏やかな展開の中で、どちらかといえばアグレッシブさがあったのはフォレスト。やはり勝ち点奪取に使命が乗っている分がアグレッシブさに表れているように見えた。ジェズスのポストから前線に飛び出すアンダーソンのアクションなどはその証拠でもある。

 そのアグレッシブさはフラムにも伝染し、徐々にプレスの圧力が上がっていく。セットプレーからバッシーが抜け出して決定機を作り出すなどゴールに迫っていく。左サイドでは久しぶりの先発となったキングが切れ味を発揮。サイドを深くえぐってのシーンに対して、少しずつフォレストが体を投げ出す局面が出てくるように。

 フォレストもギブス=ホワイトのFKなど大きなチャンスがある場面もあったが、縦に急ぎきれずカウンターが刺さらない場面の方が目についた。フラムの左サイドからの旋回のようにフォレストも保持時にはポジションを入れ替えながらチャンスを探っていたが、フラムががっちりとついていく対応をすることでチャンスを作らせず。コンスタントに攻撃の形を作っていたのはアウェイのフラムの方だった。

 後半、フォレストはWGを交代。ミッドウィークに欧州カップ戦を戦った影響もあり、早め早めの仕掛けを意識した采配である。

 その狙いは後半の立ち上がりに見られた。左サイドに入ったエンジアイの抜け出しからフォレストはチャンスメイクに成功。実際にネットを揺らすところまでいったシーンは紙一重だった。フラムとしてはバッシーの対応が怪しかっただけに、なんとか凌いだ場面だったと言えるだろう。フォレストのサイドのローテーションも前半よりは効いており、効果的な攻撃から敵陣に入っていく。

 ただ、フラムが一方的にやられたわけではなく、トランジッション勝負は互角。サイドの攻防では一歩も引かず攻撃に出ていく。

 ギブス=ホワイトを早々に交代したフォレストは、ここでもミッドウィークの影響が色濃く出るように。総力戦となったフォレストは、振り返ってみればエンジアイが効いていた時間帯に勝負を決めたかったところだろう。終盤は逆にオープンな展開の中でクリティカルな攻撃を見せるフラムに対して、なんとか凌ぎながら1ポイントを確保する形となった。

ひとこと

 欧州カップ戦、きっちりと重石になっているなという感じ。

試合結果

2026.3.15
プレミアリーグ 第30節
ノッティンガム・フォレスト 0-0 フラム
ザ・シティ・グラウンド
主審:サム・バロット

リバプール【6位】×トッテナム【16位】

消化が難しいドロー決着

 10人を超えるトップチームの負傷者によりまともにメンバーも組めないトッテナム。首切りマッチになるという報道もありながらアンフィールドに見参し、勝ち点を取りにいかねばならない。

 トッテナムのライン設定はかなり低め。ローブロックを敷きながらリバプールに対応する立ち上がり。リシャルリソンとソランケのボール奪取位置がかなり低く、全体がボックスの防衛を念頭に置いているイメージである。

 そうなると問題なのは陣地回復。序盤はテルやソランケがリバプールの右サイドの背後からつつくことができていたが、それ以降はかなり苦戦。トランジッションの開始位置はかなり低く、保持においても前後分断が顕著。前線が背負えれば別だが、そうした場面はかなり少なかった。

 かといってリバプールがうまくいっているかと言われると微妙なところ。サイドからの1on1までは持っていくことができていたが、ングモハとフリンポンはトッテナムのSB陣になかなかアドバンテージを取ることができず。ボックス内に入っていく手段を探りながらプレーする中で得たFKをショボスライがゴール。入らないまま解決に成功。ヴィカーリオにとっては悔いが残るFK対応となった。

 以降もリバプールがボールを持ちつつ、なかなかチャンスを迎えることができない展開。時折発生するセットプレーの機会を活かせるかどうかという流れに。

 前半の終盤にはトッテナムに攻勢のチャンス。ロングボールを収めたところからリシャルリソンがチャンスを迎えると、徐々にラインを上げながら反撃に。前半の終了間際にもセットプレーでリシャルリソンが大きなチャンスを迎えるもシュートはアリソンにセーブされる。

 後半も大きく流れは変わらず。リバプールが引いて受けるトッテナム相手に何ができるかを探っていく流れが基本線。左サイドのングモハを攻撃の中心に据えながら打開を図っていく。トッテナムの前進手段は前に当てて収まるかが全てという状況も前半から継続であった。

 リバプールは後半の途中からギアアップ。特にトッテナムが前に出ていこうとする姿勢を見せたタイミングから一気にトランジッションでひっくり返し、交代で入ったエキティケとサラー、ガクポの3人で得点を取りにいく。

 だがどうしてもフィニッシュワークが刺さりきらないリバプール。追加点で試合を仕留めることができない。

 トッテナムはキャリーできるシモンズが入ることでロングボール以外の前進手段を探っていく。しかし、なかなかキャリーする動きに連動ができず。強引にスポット的なロングボールの事故からリシャルリソンがシュートに向かう手段に比べて明確に有望と言えるものではなかった。

 どちらのチームも決め手に欠ける中で試合が動いたのは終盤。ロバートソンにつっかけたコロ・ムアニがボールを収めると、ファン・ダイクとゴメスが咎められないままボールはフリーのリシャルリソンへ。AT直前に同点ゴールを決める。

 終盤戦はチグハグなカウンターの撃ち合いに終始し、ゴールに向かうことができなかった両チーム。試合はどちらも満足とは言えない1ポイントで幕を閉じることとなった。

ひとこと

 なかなか消化が難しい試合だった。

試合結果

2026.3.15
プレミアリーグ 第30節
リバプール 1-1 トッテナム
アンフィールド
【得点者】
LIV:18′ ショボスライ
TOT:90′ リシャルリソン
主審:クリス・カバナフ

ブレントフォード【7位】×ウォルバーハンプトン【20位】

モチベーションは切らさずも・・・

 もう勝利以外は何も意味がない状況になっているウルブス。全勝してようやくというシチュエーションの中で、なんとかモチベーションを切らさずに勝負を仕掛けている。

 いつもよりも前にプレスに出ていく意識が高いウルブス。ブレントフォードは左右に散らしながらこのハイプレスを回避していく。

 より高い位置からボールを奪いにいくことに慣れているのはブレントフォード。ウルブスがアグレッシブな姿勢を見せるのであればこれ幸いという形で、縦に速い展開を作りにいく。

 ただ、ウルブスもファストブレイクには手応えあり。左サイドのローテーションからチャンスを作り出していく。逆に後方の大胆な攻め上がりがミスを呼ぶこともあったウルブス。ダムズゴーを起点としたブレントフォードのカウンターから冷や汗をかく場面もあった。

 オープンな展開では一日の長があったブレントフォード。左サイドからのクロスに逆サイドから飛び込んだカヨーデが先制ゴールを手にする。このゴールで勢いに乗ったブレントフォードはチアゴがさらに追加点のチャンスに迫る。ボックス内での空中戦ではホームチームが優位をとっていた。

 ハイプレスもさらに勢いを増したブレントフォード。ウルブスはこれをかいくぐり、サイドの裏からチャンスを作っていく。非保持ではハイラインをキープし、リスクを取りながらもなんとか高い位置でブレントフォードの攻撃を止める。

 攻撃を高い位置で繰り返していたウルブスだったが、ブレントフォードは抜け出す形から追加点。ケレハーのロングボールから抜けたワッタラ→チアゴで追加点を奪うことに成功する。

 このまま完璧な流れで終わるかと思われたが、ウルブスは前半終盤に反撃。縦パスを2本繋いでゴールに向かったウルブスは、アームストロングが追撃弾を生み出す。

 後半も展開は同じ。ハイプレスの応酬からアップテンポな流れでチャンスを作っていく。チアゴのポストからダムズゴーに落とし、背後へのランを生み出すことができていたブレントフォードの方がメカニズムはしっかりしていた。

 直線的な動きの強度ではかなわなそうなウルブスは、左右に動かしながら横断し、相手のマークの逆を取りながらリズムを崩すように保持の局面を迎える。

 リードしているブレントフォードはダムズゴーの負傷で選手の入れ替えを余儀なくされる。このタイミングで5バックにシフトするが、ウルブスは交代で入ったアイエルに突っかける形でアロコダレがゴールを決める。フィジカルの違いから同点弾を奪った。

 互いに終盤まで決定機が尽きなかったこの試合だが、勝者はなし。ウルブスの残留の可能性はまたも狭まることとなった。

ひとこと

 残留が難しい状況の中で気持ちを切らさずに戦っているのはシンプルにすごいと思う。

試合結果

2026.3.16
プレミアリーグ 第30節
ブレントフォード 2-2 ウォルバーハンプトン
G-techコミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:22′ カヨーデ, 37′ チアゴ
WOL:44′ アームストロング, 77′ アロコダレ
主審:スチュアート・アットウェル

今節のベストイレブン

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