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「Catch up Premier League」~Match week 20~ 2026.1.3-1.4

目次

アストンビラ【3位】×ノッティンガム・フォレスト【17位】

冷え込むミスで反撃ムードが鎮火

 前節はエミレーツで大敗を喫し、公式戦の連勝は一旦ストップ。新年を迎えて心機一転、ビラ・パークからまずは勝ち点を積み上げ直したいアストンビラの試合だ。

 フォレストはアストンビラにボールを持たせることにフォーカス。4-5-1を組み、中盤を厚くすることで中央に簡単にパスを差し込ませない。サイドアタッカーがいないビラはサイドから枚数をかけて深さを作り、中央に折り返ししながらミクロなスペースを作っていく。サイドでは多少重心が下がってもフォレストは問題なし。SHが下がって6バック的になるようにしてまずは受け切ることに専念する。

 高さ勝負では部が悪いビラは簡単なクロスでは跳ね返されてしまうので、クロスを上げる手前の段階が重要。奥に巻くようなクロスを入れて、二次攻撃で仕掛けるなど工夫を施しながらゴールに向かう。ただ、ボックス内の競り合いに関してこの日のジャッジが非常に寛容なため、アストンビラはなかなか畳み掛けるような攻撃を打つことができなかった。

 それでも多くの時間は敵陣でプレーを進めたアストンビラ。攻撃が全てクリティカルというわけではないが、相手に攻撃をさせずリスクの少ない状態で時計の針を進めることができたのは好感触。フォレストは時折見せる長いカウンターもオフサイドに引っかかってしまい、なかなか前に進むことができない。

 敵陣に進むことができた場合のフォレストにはセットプレーからチャンス。チェルシー、アーセナルに続いてマルティネス周辺にちょっかいをかけてから狙う形でワンチャンスから得点を狙っていく。

 チャンスは少ないものの、中央を封鎖して無得点で折り返すという目標まであと一歩だったフォレスト。しかし、前半終了間際にスローインを奪われたところから中央を進まれてしまい、最後はワトキンスのミドル。ことごとく流れの悪い攻撃のミスが最後にアストンビラへのチャンスのプレゼントとなって失点。大きな得点がハーフタイム前にビラに入ることとなった。

 後半の入りも同じ流れとなったビラ・パーク。前半のゴールに勢いに乗るビラが押し込む展開。フォレストは相変わらず奪った後のリズムが悪く、ボールを持ちすぎて自陣でロスト。ここからのカウンターでビラに追加点。流れの悪さを象徴するかのようなゴールとなった。

 試合の展開はこれで落ち着いたかと思われたが、フォレストは反撃に成功。バクワのパスから抜け出したギブス=ホワイトが抜け出したところからゴール。角度のあるところからの難しいボレーを決めてリードを広げる。

 このゴールで勢いに乗りたいフォレスト。しかし、そんな状況に冷や水をぶっかけてしまったのがGKのヴィクトル。全く出る必要のない裏へのパスの対応でミスをしてしまい、マッギンにゴールを献上。反撃ムードが一気に冷え込む展開に様変わりする失点を許してしまうことに。

 試合というよりはスタジアムの空気が冷え込んでしまったビラ・パーク。反撃のムードを感じることなくビラが逃げ切りに成功した。

ひとこと

 ヴィクトル、せっかく掴んだチャンスを逃してしまった感。

試合結果

2026.1.3
プレミアリーグ 第20節
アストンビラ 3-1 ノッティンガム・フォレスト
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:45+1′ ワトキンス, 49′ 73′ マッギン
NFO:61′ ギブス=ホワイト
主審:サイモン・フーパー

ブライトン【14位】×バーンリー【19位】

水を差さない7試合ぶりの勝利

 ここまで6試合リーグ戦では勝ちがないブライトン。今節はホームにバーンリーを迎えての一戦。昇格組との試合は昨季はあまり勝ち点を取れていなかったがブライトンだが、ここで勝利を上げてなんとか幸先の良い1年を迎えたいところだろう。

 ナローに構える5-4-1のバーンリーに対して、ブライトンはボールを持つことを許される。彼らが打開のポイントとと位置付けたのは大外からの抜け出し。左サイドのような細かいタッチから三笘が抜けていったり、あるいは右サイドに流れたコストゥラスがネットを揺らしたりなど。

 特に後者に関しては深刻。この場面ではバーンリーはオフサイドを取ることができたが、位置関係的にはコストゥラスが大外に立っており、ラインの駆け引き的な意味合いでは有利。そういう状況の中で裏に抜けられた時にスカスカになって中央まで入ってこられる形に対して誰もリアクションしていないというのは少し怖さがある。

 バーンリーの保持局面はそこまで多くはなく、ボールを持つ際でもアバウトな長いボールを入れていた印象。基本的にはブライトンのポゼッションで試合は進行する。

 そうした中でブライトンは先制点をゲット。右サイドからの強引な突破を見せたラターが見事なゴールを演出。前に強気で向かう姿勢が奏功してリードを奪う。

 前に出ていけないバーンリーを尻目に着々と試合をコントロールしていくブライトン。前半終了間際に左サイドからのオーバーラップを見せたピレスのチャンスがあったが、このシュートはシャットアウト。リードをキープしたままハーフタイムに突入することとなった。

 後半早々も試合のペースを握ったのはブライトン。敵陣に進んでいくとハイプレスからウゴチュクの雑なパスを咎めてカウンター。ここからアヤリが追加点を仕留める。

 このゴールによりブライトンはプレスからガンガンとチャンスメイクを敢行。高い位置に出ていきながらCHにプレッシャーをかけていき、ロストからショートカウンターに移行。さらなる追加点を奪いにいく。

 追加点を奪いにいくぞモードを解除するのが比較的早かったブライトンによってバーンリーはボールを持つように。右サイドからの粘りから時折ボックス内に迫っていくが、なかなかこじ開けるところまでは至らず。

 グロスの帰還でボルテージを上げたりなど、残りの時間帯はブライトンの控え選手のマネジメントを軸足に行なわれた感があったこの試合。バーンリーはこの試合に水をさすことなく、ただただブライトンの勝利を受け入れる試合となった。

ひとこと

 カレンが長期離脱の中でCHの低調さは見過ごせない。

試合結果

2026.1.3
プレミアリーグ 第20節
ブライトン 2-0 バーンリー
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BHA:29′ ラター, 47′ アヤリ
主審:ティム・ロビンソン

ウォルバーハンプトン【20位】×ウェストハム【18位】

驚くほど余裕がある1勝目

 ついに2025年内に今季プレミア初勝利を手にできなかったウルブス。ここからのグレートエスケープには欧州カップ戦か少なくともトップハーフに入り込む水準で勝ち点を積み重ねるハーフシーズンを過ごさなければいけないだろう。

 バックラインにプレスにいかないウルブスに対して、ウェストハムはサイドから進撃するスタート。左右にボールを動かすことでチャンスを作りにいく。

 しかし、主導権を握ったのは相手の守備の積極策をひっくり返すことに成功したウルブス。マンツー的なハイプレスを敢行するウェストハムに対して、ヒチャンのロングカウンターなど一気にゴールに突き進んでいく。

 ヒチャンが流れる左サイドでウルブスは攻勢に出ていく。このサイドで猛威を振るったのはマネ。ハーフスペースにおけるドリブルで相手を引きつけつつ、左サイドの大外を攻め上がるウーゴ・ブエノのオーバーラップからサイドの奥を抉っていく。

 この左サイドの連携からウルブスは先制。マネとヒチャンのコンビネーションから奥を取ると、マイナスの折り返しをアリアスが仕留めてゴールを決める。ウェストハムは総じてホルダーとの距離が遠く、ドリブルを仕掛ける起点でやられ放題。このシーンでマガッサが強引に捕まえに行った失敗が最後まで尾を引く格好に。後手後手に回り、最後はフェルナンデスのサボりを咎められしまった。

 以降もこの左サイドのユニットが安定した優位を構築したウルブス。引き続きマネ、ヒチャン、ウーゴ・ブエノでチャンスを作ると、再びマガッサがトリッピングを犯してPKを献上。このPKをヒチャンが仕留めてリードを広げる。

 右サイドからはシンプルなスピードを活かす形でチャチュアが突破。アロコダレへのクロスからさらなるチャンスを作り出す。

 一方のウェストハムは保持から押し込む場面を作っていくが5-4-1でリトリートが間に合ったウルブスの守備ブロックに対して沈黙。反撃の機会を掴めずにいると、前半終了間際に左サイドからのマネのカットインシュートが決まってウルブスはさらにリードを広げる。

 ウェストハムは2枚の交代枠を使い後半に巻き返しを図るが、押し込むウルブスの守備のブロックを壊すことができない状況は変わらず。ウルブスはアロコダレとヒチャンを生かしたカウンターから陣地回復に成功し、ブロックで構えながらさらに得点を狙っていく。

 展開を変えることができないウェストハムに対して、時間を使いながら余裕の後半を過ごすウルブス。選手交代でも大きな流れを捻じ曲げられないままタイムアップ。試合はウルブスの完勝。あんなに苦しんだ1勝は驚くほど余裕を持った圧勝で手に入ることとなった。

ひとこと

 今度はウェストハムが心配になる内容だった。

試合結果

2026.1.3
プレミアリーグ 第20節
ウォルバーハンプトン 3-0 ウェストハム
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:4′ アリアス, 31′(PK) ヒチャン, 41′ マネ
主審:ピーター・バンクス

ボーンマス【15位】×アーセナル【1位】

大黒柱の失態を取り返す逆転勝利

 レビューはこちら。

 年末年始の試合で連勝を重ねているアーセナル。10月26日以降、プレミアの勝利から遠ざかっているボーンマスとの一戦に挑む。

 序盤から高い位置でプレスに出ていくボーンマス。アーセナルはショートパスからの回避に手ごたえ。ウーデゴールが移動することで相手を動かしつつ、中盤中央に残ったスコットの周辺をスビメンディでつくことでボックス内に侵入していく。後方からはCBがキャリーをすることでボーンマスの中盤に穴をあけていく。

 敵陣にはいったところからはサイドアタックから攻撃を仕掛けていくアーセナル。マンツー色の強いボーンマスに対しては、1枚のマークをはがすことができればここからの進撃が可能となる。

 順調に見えたアーセナルだが、自陣でのビルドアップでガブリエウにまさかのミス。エヴァニウソンに先制ゴールを許してしまう。

 このゴールからアーセナルと組み合う自信をつけたボーンマス。ショートパスからの仕掛けだけではなく、ショートパスからの進撃も。ティンバーとマドゥエケの間を活用したり、あるいはライスとスビメンディの間に入り込んだりなど縦パスの差しどころを見つけて前進する。

 ややハイプレスにも捕まるなどリズムをつかみきれないアーセナル。スビメンディがプレスの餌食に合うなど少し怪しい場面も。ハイラインをマルティネッリとマドゥエケから抜け出すシーンを作るなど、前半の終盤は少し苦しむ。ガブリエウのリベンジで16分にゴールを返して以降は、両軍は一進一退の攻防が続いた。

 後半、アーセナルは組み合うだけでなく、少しずつポゼッションをつかむことでリズムを整えていく。右サイドからチャンスを作ることで主導権を握っていく。すると、アーセナルは追加点で勝ち越し。ごりっとデュエルで裏を取ったマルティネッリとギョケレシュによって作ったチャンスをウーデゴールとライスで仕留めてゴール。アーセナルが逆転に成功する。

 さらには右サイドからゴールを追加したアーセナル。ライスは再び鋭い攻め上がりを見せてリードを奪う。

 2点のリードを得たことでプレスが落ち着いたアーセナルに対して、ボーンマスは徐々に押し返していく。クルーピの一撃は素晴らしいものであったが、これ以降はなかなかインサイドに入り込めるような局面を作り切れず。アーセナルのボックス内の空中戦の強さが際立つ展開に。

 試合はそのまま終了。逆転勝利を挙げたアーセナルが2026年の初陣を飾った。

ひとこと

 ミスを取り返したアーセナル。早い時間でまだ助かったなというのが本音だ。

試合結果

2026.1.3
プレミアリーグ
第20節
ボーンマス 2-3 アーセナル
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:10′ エヴァニウソン, 76′ クルーピ
ARS:16′ ガブリエウ, 54′ 71′ ライス
主審:クリス・カヴァナー

リーズ【16位】×マンチェスター・ユナイテッド【6位】

アグレッシブさは買いたいが・・・

 前節はウルブスにホームで引き分けという結果になってしまったマンチェスター・ユナイテッド。苦しい台所事情ではあるが、因縁のリーズとの一戦で結果をなんとしても出したいところだろう。

 序盤から目立ったのはリーズのハイプレス。3-4-2-1っぽいミラーフォーメーションからシュタハがクーニャがタイトにマークにいくなど、エランド・ロードを序盤から盛り立てるプレーを見せている。

 マンチェスター・ユナイテッドはシャドーのカラーがこういうマンツーを外していくアクションに向いていない。唯一、ここに適性がありそうなクーニャがプラス湾として懸命に中盤に顔を出し続けてなんとかバグを作っていく。右サイドの選手たちもローテを敢行しながら、なんとかフリーの選手を作っていく。

 押し込むことができたマンチェスター・ユナイテッドだが、CHに司令塔的なカラーがおらず幅を使った攻撃に移行するのに苦戦。クーニャがミドルで足を振ることができればそれが一番の決定機になりそうではあったが、なかなかそうした形を作るのには苦労していた。

 一方のリーズはキャルバート=ルーウィンへのロングボールをベースに前進を狙う。当然ここはマンチェスター・ユナイテッドも織り込み済みでなるべく挟み込むような対応をしていた。相対的に警戒をしていないという意味ではアーロンソンの前を向いた時のキャリーが推進力になっていた。

 敵陣まで進むことができればキャルバート=ルーウィンの空中戦で対抗できるリーズ。ただ、敵陣にキャリーができる頻度はそこまで高くなかった。保持では有利なマンチェスター・ユナイテッドも手応えある形を作れず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半の頭は前半の立ち上がりと同じ。リーズが高い位置からプレスをかけることでチャンスを探っていく。マンチェスター・ユナイテッドは依然として前進に苦戦。左サイドからのクロスをシェシュコがヘディングで捉えたシーンは枠外でオフサイド。ぽっかりと空いただけに触る手前のところとシュート精度の両面で勿体無さがあった。

 高い位置まで進んでいくリーズはセットプレーからチャンスメイク。GK周辺に人を置くことでラマースに肉弾戦を挑んでいく。

 前半と同じくテンションは徐々に落ち着いていく傾向となったこの試合。だが、緩急をつけて速攻を見せたリーズが先制。ファストブレイクから抜け出したアーロンソンが先制点を生み出す。ここまではスライドでカバーしていたマンチェスター・ユナイテッドのDF陣だったが、ここはアーロンソンのスピードに軍配が上がった。

 しかし、マンチェスター・ユナイテッドもすぐに同点。交代で入ったザークツィーがクーニャのゴールをお膳立て。相手のDFもGKも届かないところに見事に置くスルーパスでアシストを決める。

 このゴールで試合のテンションはアップ。ユナイテッドは交代で変わった前線のユニットから勢いを増していく。リーズも前線の入れ替えでこの流れに乗り、終盤はアグレッシブな展開に。田中も体を当ててのボール奪取からリーズの前進に貢献する。

 だが、アタッキングサードで決め手となるプレーは生まれず。試合はドローでの決着となった。

ひとこと

 意気込みは感じるのだけども、クオリティが追いついてきていない時間帯が少し長かったように思えた。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
リーズ 1-1 マンチェスター・ユナイテッド
エランド・ロード
【得点者】
LEE:62′ アーロンソン
Man Utd:65′ クーニャ
主審:ジャレット・ジレット

フラム【11位】×リバプール【4位】

すったもんだの引き分け劇

 少しずつ状態を上げていき順位は4位。一時は遠ざかったCL出場権争いは今のところはポールポジション。ここから抜け出すために勝利が欲しいリバプールの2026年の初戦である。

 まずボールを持ったのはフラム。3バックという数的優位を使いながら左右にボールを動かしていく。リバプールはワンサイドに相手を誘導しながらプレスをかけていくが、フラムは縦に抜けることで脱出。スミス・ロウが左サイドから縦に抜けることでブラッドリーとコナテの間を強襲する。

 リバプールの保持に対してはフラムは5-2-3。シャドーはインサイドを埋める形で中央の数的優位を作らせない。リバプールはマック=アリスターのサリーをはじめとして中盤中央でギャップを作ろうとするが、狙い目のところでボールを受けられたのは数える程。

 すると、先制点はフラムに入る。シャープな抜け出しでゴールを仕留めたウィルソンが抜け出したのはやはりブラッドリーとコナテの間。チェーンが切れているCB-SB間からの抜け出しでフラムが先行する。

 先行したことでフラムはシャドーが外をケアするフラットな形に。枚数をかけたサイド攻撃に対応する。相手がラインを下げる守り方にシフトしたことで保持の機会は増えたリバプール。だが、インサイドでもアウトサイドでもボックスに続く動線を見つけることができず。試合はフラムリードでハーフタイムを迎える。

 後半も引き続きリバプールのポゼッションベースでスタート。しかしながら、フラムの対応は安定。高さがない分、鋭いクロスを入れたいリバプールだが、ニアでの跳ね返しをきっちり繰り返すことで、問題なく対応できていた印象だ。

 保持においてもヒメネスをロングボールのターゲットとして陣地回復も問題なし。フラムは順調な試合運びを見せていた。

 しかし、その流れを変えたのはブラッドリー。右サイドからのドリブルから少しずつ抜け出すタイミングを作っていく。すると、このドリブルから抜け出したヴィルツがゴール。オフサイドかどうか?というところに疑問の余地はありそうではあるが、フラムのDF陣の足は止まってしまっていたので、オフサイドかどうかは全てはリバプール次第というシーンだった。

 このゴールをきっかけにリバプールは攻撃を強めていく。だが、フラムもロングカウンターながらこの状況に対抗。ファストブレイクからウィルソンがクロスバーを叩くなど、チャンスとなる場面を確実に作ることができていた。

 75分あたりから再び勢いがなくなってきたリバプール。キエーザを投入してなおギアがかからず、サイドからの攻撃を完結することができない。

 しかし、後半追加タイムにフラムは繰り返してきたニアのクロス処理をアンデルセンがミス。ファーで構えていたガクポのゴールでリバプールが前に出る。

 だが、試合はまだ終わらず。交代で入っていたハリソン・リードの素晴らしい一撃でリバプールの歓喜とガクポの脱衣によるイエローは台無しに。追加タイムで2点が入った試合は痛み分けでの決着となった。

ひとこと

 色々あったが引き分けは互角な内容だったように思う。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
フラム 2-2 リバプール
クレイブン・コテージ
【得点者】
FUL:17′ ウィルソン, 90+7′ リード
LIV:57′ ヴィルツ, 90+4′ ガクポ
主審:クレイグ・ポーソン

トッテナム【12位】×サンダーランド【7位】

不可解な主導権の喪失

 AFCONにより大幅にスカッドを削られながらもなんとか引き分けで勝ち点をもぎ取り続けているサンダーランド。苦しい試合運びが続く中で今節はトッテナムとのホームゲームに挑む。

 互いにバックラインに対しては積極的にプレスに出ていく立ち上がり。降りる選手に対しては容赦なく捕まえる姿勢を見せるサンダーランドに対してトッテナムはロングボールベースで対応する。アバウトにはなったが、ボールを奪ったところからは直線的に鋭さを見せての前進を狙っていく。

 一方のサンダーランドはトッテナムのプレスを左右に散らしながら対抗。いつものようにサイドに逃すところまで手数をかけてハイプレスを回避しにいく。

 しかしながら、このステップはいつもほどうまくいかなかった感。サイドに逃してもトッテナムのプレスに捕まってしまいカウンターに移行されてしまう形や、やたらとグラウンダーのパスを引っ掛けてしまうなどいつものようにはいかなかったという苦しい状況に追い込まれる。

 クドゥスの負傷という想定外が発生してなお試合の主導権はトッテナム。サンダーランドにボールを持たれる場面は時間の経過とともに増えていたが、そこから相手のパスを引っ掛けたところでファストブレイクに移行。有効打となる攻撃を放っていく。

 先制したのはいい流れのトッテナム。セットプレーからファーのロメロの折り返し→ファン・デ・フェンのシュート→デイビスのゴールという流れで先制点を決める。

 失点してもギアが上がらないサンダーランド。抵抗するためのきっかけを掴めず、トッテナムを追い詰めることができない。トッテナムは完勝だったブレントフォード戦を彷彿とさせる前半だった。

 後半、サンダーランドはギアを上げながらハイプレスに出ていく。だがハイテンポでのプレス回避を敢行するトッテナムによってこのプレスは空転。押し込むことができればファーサイドのクロスからヴィカーリオの怪しい対応を引き出すことができていたが、主導権を引き寄せたとは言えない展開。ロメロの怪しいミスにも乗っかり切れなかった感があった。

 きっちりとミドルゾーンで組みながらサンダーランドの攻撃に対応するトッテナムだったが、徐々に流れを失うように。ボックス内の対応がなぜかわからないまま不安定になり、一気にばたつき始めてしまう。

 ファン・デ・フェン、ロメロといった面々の怪しさが全面に出始めると、ここのギャップをついたブロビーが豪快なゴール。試合を振り出しに戻す。以降もサンダーランドが主導権を握りながら残り時間を過ごす。だが、これ以上ゴールは決まらず。試合は1-1でのドロー決着となった。

ひとこと

 なんでトッテナムが急にリズムを失ったのかがよくわからなかった。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
トッテナム 1-1 サンダーランド
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:30′ デイビス
SUN:80′ ブロビー
主審:スチュアート・アットウェル

エバートン【8位】×ブレントフォード【9位】

難所を物ともせず攻略

 序盤の試合の流れを決めたのはプレスに対する捌き方。積極策を仕掛けていくのはエバートン。高い位置から相手を捕まえにいくが、ブレントフォードはGKをビルドアップに絡めながら、エバートンのプレスの誘導を断ち切っていく。エバートンは根性のスライドでなんとか相手に深い位置まで前進させないように阻害していく格好だ。

 一方のエバートンはハイプレスに対してロングボールで対応。しかしながら、前線のバリーはなかなかボールを収めることができない。ならばとショートパスで繋ごうとしたところでブレントフォードは先制ゴールをゲット。ハイプレスでターコウスキのパスミスを誘発すると、そこからのカウンターでゴール。造作もなく軽いタッチでフィニッシュしてみせたチアゴを見ると、明らかに調子がいいのだろうなと思う。

 以降も試合はプレスをかける側が優位な展開。ブレントフォードは柔らかいタッチからファストブレイクまでスムーズに。押し込む状況でもカヨーデがオーバーラップから突破を見せるなど多様な形で前に進んでいく。

 しかし、エバートンもハイプレスからのチャンスメイク。イロエブナムが決定機を迎える。前半終了間際にはグリーリッシュからのクロスをバリーが受けるなど徐々にチャンスの色は濃くなっていくが、なかなかゴールには結びつかない。

 だが、より優位に立っているのはブレントフォード。チアゴへのロングボールでライン間のダムズゴーがフリーになると、ここからの加速で一気に攻撃を進めていく。

 後半もブレントフォード優勢の流れは変わらず。セットプレーからのコリンズのゴールでリードをさらに広げる。1分後にはリードをチアゴが仕留めてリードを広げる。

 バリーとベトの2トップを並べたエバートンは長いボールを入れながら対応。前半以上にオープンな展開を誘発する。その成果が66分のベトのゴールだ。

 ブレントフォードは流れるようなカウンターからシャーデとチアゴからチャンスを作っていく。コンパクトに陣形をキープし、エバートンのロングボール構成に対応。セカンドボールの回収合戦に対応する形で主導権を許さず、ファストブレイクからチャンスを組み上げていく。88分にはチアゴのゴールでさらにリードを広げる。

 行ったり来たりの展開の中でエバートンは終盤にまた1点を返すが、それ以上のゴールはエバートンにもたらされず。試合の大部分を主導権を握って進めていたブレントフォードが文字通りの完勝。難所をあっさりと攻略し、底力を見せつける90分となった。

ひとこと

 ブレントフォード、強かった。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
エバートン 2-4 ブレントフォード
ヒル・ディッキンソン・スタジアム
【得点者】
EVE:66′ ベト, 90+1′ バリー
BRE:11′ 51′ 88′ チアゴ, 50′ コリンズ
主審:アンソニー・テイラー

ニューカッスル【13位】×クリスタル・パレス【10位】

見慣れたジリ貧の苦しみ

 勢いを持って入ったのはニューカッスルの方だろう。マテタがバックラインにこないことでCBからのポゼッションは安定感をもたらすことができている。その分、ケアが集中していた感があった中盤だが、ニューカッスルはうまく段差を作りながら、ギャップを作ることができていた。

 中盤で段差を作り、そこからパレスのCHの背後をつくことができれば、そこから一気に背後をつくことでファストブレイク。一気に縦に進むことでアタッキングサードを仕上げにいく。

 斜めのランを駆使しながらニューカッスルはバックラインの背後を襲撃。ジョエリントン、ウィサなどが一撃を仕留めにいくが、パレスはハイラインの矜持を見せるようにオフサイドをなんとか取ることで踏ん張ることができていた。

 一方のパレスはニューカッスルのハイプレスに苦しんでいく展開。特に強固なインサイドはなかなかしんどく、パレスはサイドからの旋回からの前進を余儀なくされていた。

 よりチャンスになりそうなのはインサイドが強固なブロックを組むことができないトランジッションの局面だろうなと思う。ここでスピーディに前3枚が攻撃を繰り出すことができる盤面こそが一番力を発揮することができる。

 そうした中で前半終了間際にみせたチャンスは異質。ピノのタメから攻め上がったヒューズを使う形は直線的に進むことが多かったクリスタル・パレスの中でこういうプレーが増えていけばより広い局面で試合をコントロールできるだろうなという印象を受けた。

 後半、ニューカッスルは押し込む局面がより増えていく展開。ピッチを横断するように逆サイドに展開し、そこからSBのオーバーラップから徐々のサイドの深いところを使えるように。トナーリやウィサにはチャンスが訪れる。

 ジョンソンの単騎抜け出しなど直線的な反撃は見せているが、主導権はニューカッスル。セットプレーからのゴールで試合をようやく動かす。ファーサイドからのマイリーの折り返しからギマランイスのゴールでついにリードを奪う。

 得点で主導権を確固たるものにした感があるニューカッスル。左右に相手を動かしながらクロス千本ノックにパレスを追い込んでいく。ヘンダーソンをはじめとしてパレスの守備陣は大忙しだ。セットプレーからティアウが追加点を奪い、試合は完全に決着モードだ。

 ドレイクス=トーマス、ウチェといったパレスの交代選手はなかなかに役不足。終盤に先制されてしまうと打つ手なしというお決まりの光景は今節も。悠々とニューカッスルは逃げ切りに成功し、勝ち点3をものにした。

ひとこと

 ある程度やれているうちにリードを奪わないと、怪我人が出ている今のパレスは少し厳しい。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
ニューカッスル 2-0 クリスタル・パレス
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:71′ ギマランイス, 78′ ティアウ
主審:ジョン・ブルックス

マンチェスター・シティ【2位】×チェルシー【5位】

手負いで拾った勝ち点1

 2026年の幕開けとともにチェルシーはマレスカとの契約を解除。この試合での指揮はU-21で指導しているマクファーレンが暫定的に取ることとなった。

 チェルシーは4-2-3-1をベースに非保持においてはRSHのエステヴァンをオライリーについていく形でポジションを下げて非保持では5バック化。その代わり右の前方のプレスにはパーマーを活かせる形だった。

 チェルシーはプレッシングは高い位置から追いかけ回すスタートで外切りで内側に誘導を徹底。ドンナルンマであれば簡単には外切り2列目の背後は取られないという判断だろう。ネトとパーマーは前からのプレスに積極的だった。

 しかしながら、徐々にプレスは沈静化。シティの保持ベースで試合はシフトする。こうなれば、今度はチェルシーのプレスは内側を切ることで外に追いやるように。

 非保持においては落ち着いてシティに対応できた感があるチェルシーだったが、保持に回った時に問題が顕在化。前線にボールの預けどころが見つからずになかなか前に進むきっかけを掴むことができない。中盤で壁となったロドリ周辺で攻撃を終わらせられると、そこからのショートカウンターでチェルシーのバックラインを強襲。整っていない状態で攻撃を受けると失点の可能性が高いシチュエーションに追い込まれた感があったチェルシーだった。

 しかしながら、シティはここからの攻撃をなかなか完結することができず。カウンターの精度が足りないシティからすれば、前半の終盤に入ったラインデルスのゴールはようやく決まった先制点と位置付けることができるだろう。

 チェルシーは後半サントスを投入し、5-4-1の非保持に無理がない形に陣形を修正する。人をはめていくハイプレスからチャンスを作ろうとするが、シティは先制点と同じように左サイドに流れるラインデルスからチェルシーのバックラインの背後をとって侵入していく。一方のチェルシーも左サイドからネトが決定機を迎えるなどファストブレイクから対抗する。

 試合は徐々に互いのハイプレスが緩んでいき鎮静。シティも無理にプレスを行うのではなく、きっちりとブロックを組んで防衛する意識を見せていた。

 しかし、この日のチェルシーは最後に意地を見せる。右サイドからのグストの突破からのクロスはファーに流れたエンソに。一度はドンナルンマに防がれてしまったシュートだが、再びエンソが押し込んで同点。後半ATに追いついてみせる。

 手負いながら勝ち点を死守したチェルシー。シティにとってはホームで痛い勝ち点逸となってしまった。

ひとこと

 前半にシティは複数点ほしかったところ。グヴァルディオルの負傷の状態も気がかりだ。

試合結果

2026.1.4
プレミアリーグ 第20節
マンチェスター・シティ 1-1 チェルシー
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:42′ ラインデルス
CHE:90+4′ エンソ
主審:マイケル・オリバー

今節のベストイレブン

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