
危機感のあるスロースタート
例年通り、今年もスロースターターぶりを発揮しているウルブス。例年と違うのは周りが順調に勝ち星を重ねていること。昇格組はすでに全チーム勝利を挙げている。ウダウダしているとリカバリーの負荷はかかってしそうな予感がしないでもない。そういう意味では早く勝利が必要となる。
しかし、序盤からボールを持つのはエバートン。左右のアタッカーへの対角フィードで押し下げていくと、好調のエンジアイ、グリーリッシュやオーバーラップを仕掛けるマイコレンコ、オブライエンからチャンスを作りにいく。
先制点は早々に。セットプレーの流れで前残りしたエバートンの二次攻撃はボックス内でフリーで2人を繋ぐ形で先制。グリーリッシュ→ベトの流れからゴールを仕留める。
やや苦しい流れとなったウルブス。ボール保持からなかなか敵陣に踏み込むところで力を発揮することができない。しかしながら、21分のゴールは非常にあっさりと。大外からのハーフスペースのアタックでエバートンを簡単に振り切ることに成功。ヒチャンが押し込んで試合を振り出しに戻す。
得点からリズムを掴んだウルブス。ハイプレスからエバートンに蹴らせてセカンドを回収という形で主導権を握っていく。
エバートンはゆったりとしたポゼッションで10分ほどかけて主導権をリカバリー。左サイドからぬるっと抜け出したデューズバリー=ホールからファーサイドのエンジアイまでボールが抜けていき、勝ち越しゴールを決める。この得点からエバートンが保持主導で時間を進めて試合はハーフタイムを迎えることとなった。
後半、エバートンは立ち上がりからゴールを強襲。ハイプレスでボールを奪うと、ベトのポストから方向を変えて敵陣に侵入していく。このシーンのようにベトを軸としたカウンターから勝負を仕掛ける。
勢いに乗るエバートンはそのハイプレスから追加点。中盤でひっかけたところからカウンターを発動し、そのままデューズバリー=ホールが完結。角度のあるところからのシュートで3点目を決める。
このゴールでだいぶエバートンは余裕が出てくることに。前線に縦パスの預けどころがないウルブスを尻目にゆったりとした試合運びで試合を制御していく。
ボールを持つウルブスは79分に追撃弾。左サイドからのクロスにロドリゴ・ゴメスが絞る形で侵入、マイコレンコの前に入っていくことで1点差に迫る。
そのロドリゴ・ゴメスには後半追加タイムに同点ゴールのチャンスがあったが、これを決めることができず。終盤にはやや冷や汗をかいたエバートンだったが、なんとか逃げ切り勝利を決めた。
ひとこと
ウルブス、前線の収めどころが欲しい。
試合結果
2025.8.30
プレミアリーグ 第3節
ウォルバーハンプトン 2-3 エバートン
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:21′ ヒチャン, 79′ ロドリゴ・ゴメス
EVE:7′ ベト, 33′ エンジアイ, 55′ デューズバリー=ホール
主審:マイケル・オリバー