Fixture
プレミアリーグ 第3節
2025.8.31
リバプール(3位/2勝0分0敗/勝ち点6/得点7 失点4)
×
アーセナル(1位/2勝0分0敗/勝ち点6/得点6 失点0)
@アンフィールド
戦績
過去の対戦成績

過去5年の対戦でリバプールの6勝、アーセナルの2勝、引き分けが7つ。
リバプールホームでの成績

過去10回の対戦でリバプールの4勝、引き分けが6つ。
スカッド情報
- アレクシス・マック=アリスター(トレーニング再開済み)
- ジェレミー・フリンポン(ハムストリング)
- クリスティアン・ノアゴール(軽微なメディカルの問題)
- ベン・ホワイト(フィットネス)
- マルティン・ウーデゴール(肩)
- ガブリエル・ジェズス(ACL)
- カイ・ハヴァーツ(膝)
- ブカヨ・サカ(ハムストリング)
Match facts from BBC sport
- リバプールは直近6試合のプレミアのアーセナル戦で勝ちがない。未勝利のランとしては8試合を記録した2007〜2011年以来最も長い。
- 直近3試合のプレミアにおけるリバプールとアーセナルのアンフィールドでの対戦は全てドロー。アーセナルは直近12試合のアウェーのリバプール戦で勝てておらず、最後の勝利は2012年。ミケル・アルテタが先発メンバーとして名を連ねた試合。
- リバプール×トッテナム(206)のみがプレミアにおいてリバプール×アーセナル(198)よりゴールが生まれている唯一のカード。15-16以降の20試合においては78ゴールが生まれており、どのカードよりも多い。
- 昨季のトップ2が対戦するタイミングとしてはチェルシーがトッテナムに第2節で勝利した17-18シーズン以来最も早い。
- アーセナルは今季のリーグ戦を開幕2連勝で無失点。過去20シーズンで開幕3試合を勝利したのは22-23のみ。開幕3試合を無失点で勝利すれば1924-25以来のこととなる。
- リバプールは得点をすればトップリーグにおける連続得点のクラブ新記録を樹立する。現在のランは36試合で2020年に記録したもの。アルネ・スロットは指揮した試合の98%(39/40)で得点を記録しており、プレミアにおける歴代のどの監督よりも高い数字を残している。
- 23-24の開幕からアーセナルはプレミアにおいてCKから33得点を記録しており、5大リーグの中で最も高い得点を記録しているチーム。アーセナルはCKから直近3試合得点しており、4試合は過去に記録したことはない。
- ニューカッスル戦で得点を決めたリオ・ングオハは16歳361日でプレミアのスコアラーとなり、過去2番目に若い記録。最も早い記録は2005年に達成したジェームズ・ヴォーン。デビューから2試合連続で得点を記録したプレミアにおける最も若い選手はフェデリコ・マケダ(17歳232日)。
- モハメド・サラーはアーセナル相手に11得点をリーグ戦で決めており、これより多いのはハリー・ケイン(14)とウェイン・ルーニー(12)のみ。1得点はチェルシー、10得点はリバプールの選手として決めたもの。リバプール所属として最も多くの得点をアーセナル相手に決めているのはロベルト・フィルミーノ(11)。
- ユリエン・ティンバーは直近5試合のプレミアにおける先発した試合で5得点に関与(2G,3A)。リーズ戦では2得点、1アシストを記録した2014年のマルティン・シュクルテル以来のDFとなった。
予習
第1節 ボーンマス戦

第2節 ニューカッスル戦

予想スタメン

展望
さらに増す瞬間出力と垂れないマネジメント
まだ2節を過ぎただけではあるが、今季の優勝候補の本命と言っていい両チームが全勝でぶつかる第3節の注目カードとなる。特にアンフィールドでの一番はアーセナルにとっては鬼門。順位を上げて、ビッグ6には負けないチームになってもアルテタはこのスタジアムで3ポイントを取ることはできていない。悲願を達成するために是非とも突破したい大きな関門だ。
とはいえ、やはりリバプールはディフェンディングチャンピオン。今季はきっちりと補強を進めており、リーグ連覇に加えてCLでの上位躍進を狙うシーズンとなる。アーセナルにとっては非常に厄介な相手となるのは確実だろう。
なんと言っても前半の力強さが今季のリバプールのトレードマーク。ヴィルツ、エキティケを軸としてインサイドを切り刻むための連携は着々と進んでいる。エキティケはサイドに流れながらボールを引き出しつつ、ポストからWGの積極的なインサイドへのカットインを促す。内側に入り込むプレーが得意なガクポとのレーンチェンジは早くも攻撃のパターンとして定着している。
ヴィルツは鳴物入りでの加入ということもあり、やはり相手の警戒度は高め。前節のニューカッスル戦ではトナーリに追いかけ回されたりするなど、厳しいマークで簡単にライン間で受けることを許さない。そんな状態からでも、わずかな隙から左右に散らすのだからたいしたものだ。前を完全に向くことができたらエキティケとの連携も素晴らしくすでにスコアに直結するプレーも多く見せている。
ただ、ライン間を有効活用できるパターンはここまではむしろヴィルツ自身よりもヴィルツとの駆け引きに相手が夢中になっている間に他の選手がライン間に侵入する形の方が多い。エキティケ、マック=アリスター(もしくはショボスライ)、ガクポといった面々がヴィルツのマーカーがいなくなった中盤に侵入し縦パスをレシーブするケースから敵陣に侵入していく。

昨季に比べれば大外に陣取るサラーの存在感はやや薄めではある。だが、ボーンマス戦ではヴィルツ-エキティケ殺法が効果が切れてきた終盤にサラーが暴れるというリレーを披露。後半に存在感を増すことで90分間攻撃の形をキープし続けた。
それでも課題を挙げるとするのであればやはり90分のゲームコントロールになるだろう。ここまでの公式戦3試合はいずれも先制しながらもリードを必ず溶かしてしまっている。
ヴィルツとエキティケの出力が落ちる60分以降のコーディネートが課題となる。コミュニティシールドでは中盤から各選手のポジションを1列上げてのヴィルツの0トップで後方の枚数を増やしてのポゼッションを行おうとしたが、陣地回復には至らず。
開幕節のボーンマス戦ではコミュニティシールドの反省を生かして、明確に守備を堅める意図を提示。遠藤を早めに起用したが、サイドでも中央でも高い位置まで進撃させてカウンター時に食い止めて欲しい時に「そこにいない」という形で失点に間接的に影響を与えてしまった感がある。
どのように90分間を紡いでいくか?という1試合単位でのゲームマネジメントと、週2試合でこの消耗しやすそうなスタイルを維持できるのかという中期的なマネジメントの両面が二足の草鞋を履きこなせるかの重要なポイントになるだろう。
尖った分の脆さもある
アーセナルでキーになるのはまずは非保持。ニューカッスルはオールコートマンツーをかましていたが、今のアーセナルに同じことの再現を期待するのは難しい。CBをマークしながらGKに寄せていくというシャープな二度追いはリーズ相手に機能していても、リバプール相手にも同じことができるとは限らない。ゴードンと同じタスクを背負わせるのはさすがに荷が重い。
なので、CBにはある程度ボールを持たせつつ、陣形をコンパクトに保ち、まずは中央のゾーンを封鎖することを意識したい。やはりキーになるのはヴィルツをどこまで深追いするか。順当に行けばここはスビメンディのマーク対象。前節は中央の縦パス阻害と、サイドのカバーのバランスが光ったが、この試合でもどこまでヴィルツを深追いするかは重要なファクター。今節も彼の判断がどこまで冴えるかが優劣を左右するポイントになる。ライン間封鎖とヴィルツ封じをなんとしても両立させたい。
逆にいえばリバプールは簡単にヴィルツ封じを許したくはない。CBからのキャリーでボールを動かしていくことでヴィルツを解放できれば一気に攻撃は楽になっていく。ユナイテッド戦ではあっさりとライン間を空けてしまったこともあるアーセナル。あの日の出目をリバプールが引ければサクッと2,3点の得点が生み出されてもおかしくはない。昨季のアンフィールドのような緩い前半はさすがに辛いものがある。
中央以外のもう1つの有力な攻め筋であるサラーのところ。守備に回った際にアーセナルは対面がカラフィオーリだと恐らく相性は悪いだろう。それでも、今のカラフィオーリのパフォーマンスは外すには明らかに惜しい。その分、保持でやり返すくらいの感覚の方が個人的にはいいように思う。リヴラメントを逃し続けた前節のようにカラフィオーリにもサラーの背後で大暴れしてくれることを望みたい。無失点は難しいので相手よりも点を多く取ることを狙いたい。
左サイドからの攻撃が重要なのはリバプールのSBのクロス対応の観点からも。前節RSB起用されたショボスライはインサイドに絞りながらクロスを未然にカットしていたが、LSBされたケルケズは競り負ける場面も。なのでリバプールの右サイド側、つまりアーセナルの左サイド側からクロスを上げていきたい。
非保持における4-4-2の強度も恐らくアーセナルのプレス耐性であればなんとかすることができると思う。サラーのところからズレを作り、グラフェンベルフをサイドに引き出し、中央に穴を開けるという昨季の得点パターンを再現することができれば一番楽ではある。
リバプールは10人のニューカッスル相手に失点をするなど非保持局面のパフォーマンスはやや不安定。特にファン・ダイクはまだ昨季終盤の不出来さを引きずっている感がある。潰しに行く際の距離感、ニアのクロスカットなどまだまだ本調子ではない。そういう意味では得点では付け入る隙はあるはずだ。
展開としては基本的にはどちらがボールを持った場合でも保持側が優位で進むはず。序盤に一方的にボールを持たせながら押し込まれる展開は許したくはない。保持のターンに回った状態ではきっちりと相手を外し、相手にも守備のターンを作らせる。相手を完全に封じるのではなく、収支で相手を上回ることができれば上々だ。
尖らせた強さがある今季のリバプールだが、尖っている分脆さもある。アーセナルが強みを押し出せば押し切れる局面は間違いなく存在する。サラーとカラフィオーリのマッチアップに象徴されるように、弱みを隠すのではなく強みをぶつけることでアンフィールド制圧を狙っていきたいところだ。