
要人を欠いても止まらないデュエルの応酬
強度でブイブイ言わせることでテーブルの上位に君臨している京都。C大阪は真っ向からの強度勝負で京都に立ち向かっていく。高い位置からのプレスで京都を揺さぶっていく。対する京都もオールコートマンツーからハイプレス。序盤から火花が散るようなプレーの連続だった。
C大阪の立ち回りは悪くはなかった。横断の連打でプレスを避けることはできていた。しかしながら、一度プレスを回避したところで列を越された京都の前線はプレスバックでガンガン挟み込んでいく。
縦に進んでいく圧力も京都の方が上。アバウトなボールをセカンドで拾って前に進めていく形で敵陣に侵入していく。ボックス内でも外でも原の存在は大きかった。
しかしながら、ハイテンポなデュエルの応酬は当然副作用がつきもの。エリアス、ルーカス・フェルナンデスといった両チームの要人は早々に負傷交代してしまう。
だが、そんな状況もこの両チームのテンションを鎮める材料にはならず。依然としてC大阪は強度十分のハイプレスを敢行。ファストブレイクにおいても左サイドのチアゴ・アンドラーデからのファストブレイクで穴を開けていく。右サイドからはルーカスと交代で入った本間も縦に速い攻撃からチャンスを作っていく。
強度ありきの展開の中で試合を動かしたのはセットプレー。京都の松田が先制ゴールを仕留める。京都がリードを奪ってハーフタイムを迎える。
後半もハイプレスの応酬。ハーフタイムを挟んでも忙しい展開というのは変わらない。しかし、C大阪は京都のプレスバックに対して、味方の攻め上がりが遅く枚数をかけて勝負をかけることができない。
それでもサイドの裏を取ることができる精度が高いC大阪。この攻撃が彼らの生命線だったと言える。57分にはコールズのゴールで試合を振り出しに戻すことに成功した。
終盤戦は互いにサイドの奥を取ることはできるが、そこから決め手を欠く格好。前進はできているが、そこからの決定機の創出にはつながらなかった。
ジリジリした終盤戦は再びセットプレー。高さを生かした長沢のヘッドが貴重な勝ち越しゴールをゲット。京都が優勝争いになんとか踏みとどまる大きな勝ち点3を挙げた。
ひとこと
エリアス、ルーカスの負傷の状態が気になるところ。
試合結果
2025.9.28
J1リーグ
第32節
セレッソ大阪 1-2 京都サンガF.C.
ヨドコウ桜スタジアム
【得点者】
C大阪:57′ ディオン・コールズ
京都:44′ 松田天馬, 87′ 長沢駿
主審:椎野大地