MENU
アーカイブ
カテゴリー

「変化する許容ライン」~2026.1.20 UEFAチャンピオンズリーグ リーグフェーズ 第7節 インテル×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第7節
2026.1.20
インテル(6位/4勝0分2敗/勝ち点12/得点12 失点4)
×
アーセナル(1位/6勝0分0敗/勝ち点18/得点17 失点1)
@スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ

戦績

過去の対戦成績

 過去の対戦でインテルの2勝、アーセナルの1勝。

Match facts from BBC sport

Match facts
  • インテルとアーセナルは4回目のCLでの対戦。インテルは過去3試合のうち、2試合で勝利を挙げている。そのうちの1勝は昨季のCLのリーグフェーズでミケル・アルテタを率いたチーム相手のもの。
  • アーセナルはCLにおけるイタリア勢相手の最後の勝利は2008年3月の2-0でのミラン戦。それ以降、アーセナルは5試合イタリア勢とのアウェイゲームで勝利がなく(D1,L4)、1ゴールも挙げることができていない。
  • インテルは直近3試合のホームでのイングランド勢との対戦で2敗している。2022年と2025年のリバプール戦。それ以前のヨーロピアンカップとCLの10試合で喫した負け数と同じ(W5,D3,L2)
  • アーセナルが勝てば、CLでの連勝のクラブ記録を樹立する。ここ6試合は5つのクリーンシートを達成しており、AGGは17-1。
  • インテルは今季のCLのはじめ4試合で勝利したが、その後の2試合で敗戦(アトレティコとリバプール)。3連敗となれば、2011年4月から11月のクリスティアン・キヴが選手時代だった頃に遡る。
  • アーセナルは今季のCLで+16の得失点差を記録。過去にイングランド勢で開幕から6試合でこれ以上の得失点差を記録したチームは17-18シーズンにユルゲン・クロップが率いたリバプールだけ。
  • 2025年の頭からラウタロ・マルティネスはCLのホームゲームで8得点を記録しており、ギラシに並んで最多。この間にラウタロ以外の選手が得点した数は8得点でラウタロのゴール数と同じ。
  • ガブリエル・マルティネッリは今季のCL出場したすべての試合で得点。インテル戦で得点を記録すれば、ブラジル人としての連続のCLでのゴール記録を達成。5試合連続は2015年と2017年にネイマールと1999年にジャルデルが記録している。
  • 昨季の開幕以降、ダビド・ラヤはCLにおいて枠内のxGを元にした算出によると最も多くのゴールを防いでいる(+7.3)。2023-24の開幕以降からに範囲を広げると、最も多くのゴールを防いでいるGKはヤン・ゾマー(+7.9)。
  • マルティン・スビメンディは今季のCLで最も多くのラインブレイクパス(46)とディフェンスラインブレイクパス(7)を通しているアーセナルの選手。

スカッド情報

Inter Milan
  • ハカン・チャルハノール
  • ジョセップ・マルティネス
  • デンゼル・ダンフリース
  • ラファエレ・ディ・ジェンナーロ
  • トマス・パラシオス
Arsenal
  • リカルド・カラフィオーリ
  • マックス・ダウマン
  • ピエロ・インカピエ

予習

第20節 ナポリ戦

第16節 レッチェ戦

第21節 ウディネーゼ戦

準備中

予想スタメン

展望

キヴ政権におけるインテルの特色は?

 プレミアリーグでは2試合連続のドロー。ライバルたちを突き放す機会を逃したアーセナルが次に向き合うのはCL。頭一つ抜き出た順位表という現状で迎える今節はインテルとのアウェイゲーム。ポット1とのアウェイであり、近年のアーセナルが苦手なイタリアの地での試合に向き合うこととなる。

 インテルはシモーネ・インザーギに別れを告げてクリスティアン・キヴが指揮を執る。基本的なフォーメーションは3-5-2ということで同じ。テイストも大枠としては変わらない。ゆったりとしたポゼッションで相手のプレスを回避し、試合を静的にキープする。昨年の話であるが、ハイプレスで試合のテンポを上げようとしたリバプールに対して、ひたすらのやり直しで心を折っていたことは非常に印象的だった。

 変化があるとすればDFのポジションだろうか。インザーギ時代は主に攻め上がることに関して非常に寛容で特に左サイドはかなりアナーキーなポジションを取ることが多かった。だが、今は相当なオーバーラップを仕掛けるのは試合の終盤に限定。左サイドは比較的高い位置を取るという傾向自体は変わらないものの、攻め上がりはかなりオーソドックスな範囲に抑えている。

 その分、大きな動きを見せている感があるのは中盤。ボックス内に入り込む動きはもちろんだが、ビルドアップ局面での自由度が上がった感がある。アンカー位置に入る選手をIHと入れ替えながらフリーにするためのポジション交換は多く、この点はアーセナルの中盤の組み立てにイメージは似ている。

 右サイドはバレッラが大外に流れる機会もあり、WBのエンリケを絡めたポジションチェンジから数的優位を作り、縦への抜け出すルートも作る意識がある。ただ、これはどちらかといえばオプションで、相手を右サイドに引き寄せつつ、横断から左サイドを縦に進む形が今のインテルの主な攻め筋である。

 アタッキングサードではサイドで手数をかけるよりは早い段階でクロスを上げる。おそらくは2トップの動きだしに自信があるのだろう。2人のFWが相手のDFのリアクションに対して異なるスペースを同時につくことでクロッサーに複数の選択肢を作っていることが特徴であり、この点での特色が強い分、高さがないにも関わらず早い段階でのクロスを有効打に結びつけている。

 2トップの連携を活かすという意味での完成度はおそらく欧州でも随一。FW陣の連携を活かしたゴールも非常に多い。

 非保持においてはインザーギ時代よりもきっちりとプレスに出ていく頻度が多い。相手に合わせて例えば縦を速い段階で切ったりなどの調整をしつつ、ミドルゾーンで相手を止めて高い位置から反撃に出ていく狙いを強く持っている。

 もちろん、ボックス内での堅さも健在。基本的には静的に試合を動かすという前提は一緒で、ねっとりと相手から主導権を絡め取り、自分達のテンポで試合を制御するということが念頭に置かれたチームだと言えるだろう。

「勝てなそう」と「負けなそう」の間

 まず、念頭に置いておきたいのはすでにアーセナルは突破に十分な勝ち点18を稼いでいるということ。この時点では8位以内が確定しているわけではないが、ストレートインを逃す可能性はかなり低く、自分達の成績に関係なく遅かれ早かれノックアウトラウンド進出は決まることとなるだろう。

 ということでインテル戦は勝利必須ではない。ただ、できれば苦手なイタリアの地は克服しておきたいし、リーグ戦での停滞感は拭っておきたいという感覚はあるだろう。それでも個人的にはここはきっちりとしたターンオーバーを希望したい。

 カラバオカップのチェルシー戦、直近のフォレスト戦とメンバーの入れ替えは限定的。3試合セットで同じメンバーに負荷をかけるのは避けたく、それを考えればFA杯でスターターを託した面々に期待はかけたい。ガブリエウ、サリバに休養を与えることができるかはモスケラのコンディション次第だがヌワネリ、ルイス=スケリー、エゼあたりにはプレータイムを与えたいところである。

 戦い方として抑えておきたいのはこの試合は強引に勝つ必要がないということ。その上で留意したいのは最近のアーセナルの勝てない試合は「得点が入る気配がない」ものの、「失点をする気配もない」ということ。言い換えれば今のアーセナルは「勝てなそう」であり、「負けなそう」という展開が多い。

 この試合が普段と異なるのは「勝てなそうであり負けなそう」な展開は許容できるということ。どうしても1点を取りに行きたかったフォレスト戦やリバプール戦とは異なり、この試合ではテンポが上がらない硬い展開になったとしても慌てる必要はない。どういうメンバーが出てくるか?そしてそのメンバーがインテル相手に展開を制御できるかは気になるところではある。特に2トップの連携しながらの動きを抑えられるかはガブリエウとサリバを解体した場合には気になるところである。

 基本的にはゆったりとした展開には付き合ってOKだとは思う。ただ、仮にインテル相手にスコアを動かす必要が出てくる場合はギアアップの可能性がある。インテルはなかなかビッグマッチに勝てていないようなのだが、おそらくはこういうケースは自分達がコントロールできるテンポの外に試合のリズムが転がっていることが多いと思う。上下動を繰り返したり、瞬間的なアジリティを問われた時にそれを補うための身体能力はプレミア勢と比べれば少し落ちるのかなという印象はある。

 ただし、最近のアーセナルはこういった終盤のギアアップが得意ではない。できれば、そういう状況に持ち込まないためにテンポをコントロールする形に乗っかることが第一。その上で追い込まれた時に強度で差を見せつけることができれば、インテル崩しは見えてくる。

 必ずしも3ポイントが必要な状況ではないというややトリッキーな局面ではあるが、出ているメンバーで勝利を目指すところにはブレずに行きたいところ。厳しい日程の中で底力を見せたいところだ。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次