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「Catch up 日本代表」~2025.9.6 国際親善試合 日本×メキシコ ハイライトレビュー

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守備での収穫はあった90分

 9月の日本代表はアメリカシリーズ。初戦は日本との対戦が何かと縁深いメキシコとの一戦だ。

 序盤、メキシコの保持は左サイドの移動がやや多め。ルイズが左サイドに流れる形から日本の移動の様子を見ていく。

 日本はアンカー役のアルバレスを上田が監視。シャドーの久保と南野が前にズレる形でプレスに出て行き、トップの上田を追い越す形でプレスをかける。後方のWBやCHもこのスライドについていく形で連動。プレスのスイッチ役がタイミングを図っていることで従来よりも死なば諸共感はなかった。

 おそらくそれはメキシコの選択肢の少なさや位置交換のバリエーション欠乏によるところもあるのだろう。裏もあまり狙っていなかったし、日本のマークの基準を乱すような移動も多くなかった。

 日本のビルドアップに対するメキシコのプレスも機を見たハイプレスという意味では同じ。サイドのCBにボールを入るとメキシコは4-4-2からSHがプレスのスイッチをオン。特に板倉にボールが入った時には厳しく圧力をかけていく。

 中央に降りるアクションに対して厳しくアプローチするという方向性も同じ。日本は簡単に縦パスを入れようとするとパスカットからシャープなカウンターを食らうリスクを負うこととなる。

 しかし、メキシコと異なり日本にはそうした時にも脱出の手段があった。降りる鎌田は列を落としてもフリーにさえなれば奥を覗くことができるパスが出せる。上田や南野といった運動量豊富な前線と噛み合わせることで鎌田の展開力からチャンスを作ることができていた。

 裏への動き出しがないメキシコは徐々に引っ掛けることでカウンターからのピンチを迎えることに。スコアレスながら前半は日本優勢でハーフタイムを迎えることとなった。

 後半もメインは日本のボール保持。バックラインまで深さをとりつつ左サイドで浮く三笘や南野にボールをつけることでサイド攻撃をスタートする。後半もアタッキングサードで目立っていたのは鎌田。裏だけでなくライン間に差し込むパスも使いながら前進。右サイドでは久保と堂安のコンビネーションが見られるなど、前半よりもライン間を使うことができていたと言えるだろう。

 いまいち前線の活力が増えないメキシコは60分付近に一気に4枚替えを敢行。サンチャゴ・ヒメネスが入った前線にはガンガンロングボールを入れていく。ラウール・ヒメネスの時ももっとガンガン入れればよかったのにと思ったのはここだけの話である。

 強引さが目立つメキシコは結果的に前に進めるケースが出てくるが、日本のバックラインはうまく対応した印象。裏へのパスをカットした関根やクロス対応で安定感を見せた渡辺はきっちりと自分の仕事を果たした感がある。

 終盤はシャドーに三笘、堂安という幅をとれるキャラクターを投入。左サイドはWBロールの前田との入れ替わりなどが特に見られた。しかし、最後までメキシコの守備を崩し切ることはできず。上田の裏抜けは相手の退場を引き出したが、得点には繋がらなかった。試合はスコアレスドローで幕を閉じることとなった。

ひとこと

 日本、守備のメリハリはいい感じだと思うし、他の代表戦は見ていないけどもプレッシングは本大会の武器になりそうな感がある。DFラインが蹴っ飛ばしに耐えられるか次第でもあるが。

試合結果

2025.9.6
国際親善試合
日本 0-0 メキシコ
オークランド・コロシアム
主審:ルビエル・バスケス

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