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「Catch up 日本代表」~2025.9.9 国際親善試合 日本×アメリカ ハイライトレビュー

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3でも4でも止められない攻撃

 メキシコ戦から中2日で迎えたアメリカ遠征2試合目。日本は総入れ替えでアメリカとの対戦に臨む格好だ。

 試合の立ち上がりは3-4-2-1のミラー気味のフォーメーションでスタート。ということでまずは非保持側がどのようにこの状況から脱出するかが求められる序盤戦となった。

 日本は右サイドのアンバランスさがどちらに転がるかがよくわからないスタートだった。低い位置でアメリカにハメられてしまえば佐野も含めた右のユニットはパスミスからあっさりとひっくり返されてしまう。

その一方で高い位置に出ていった時の右サイドはアバウトさを受容できる力強さがある。望月を目がけたロングボールはアメリカを向こうに回しても通用したのは収穫の1つ。自陣側では雑さが後ろ向きの作用を引き起こすが、敵陣ではそのアバウトさが前進のきっかけになるという形だった。

 しかし、サイドで取ることができた深さをあまり有効活用できていなかった感があったこの日の日本。大外の深さ→マイナスのパスでCHが浮くケースがあったが、特に藤田はこのフリーになるタイミングをあまり生かせていない感があった。

 アメリカの保持は降りるプリシッチが日本のマークの基準点をずらすのに貢献。深追いすれば反転をされてしまうし、放っておけば勝手にドリブルで加速した状態を作り出して日本陣内に突っ込んでくるしで厄介なことこの上ないプリシッチ。アメリカは彼がいる左サイドからチャンスメイクが進むこととなる。

 30分の先制点は左サイドのアーフステンのクロスから。望月との1on1を制したところからクロスでゴールをお膳立て。得点を決めたセンデハスはクロスに対してややマイナス方向にステップを踏んで合わせる形となっており、マーカーの長友にとっては苦しい対応となった。

 得点以降もアメリカの左のユニットに日本はかなりやられている印象。前進に関しても右で詰まる分を望月へのロングボールで解消するという地産地消っぽいやり方で対応していく。しかし、迎えたチャンスは左サイドの鈴木唯人のハイプレスからのものというあまり試合の文脈とはつながってこないものだった。

 後半、日本は瀬古を投入。3バックが本格化するのかと思いきや、4バックで瀬古をSBのままというニュアンス。WBの高さと横幅の取り方が変わってはいるが、左右の並びが変わらず関根がCB、瀬古がSBとなっていた状態は前半の陸続きの中でのマイナーチェンジ感があった。

 噛み合わせる形でも降りる選手に対してどこまでチェックに行くのかが整理できていなかった日本にとって、あまりこの変更は助けにならなかった印象。引き続き守備の基準点が見えず、後方の枚数が減った分、降りる前線へのアプローチが遅れるという逆噴射を見せた感があった。

 バログン、プリシッチなどアメリカの前線がおりながら組み立てる攻撃で主導権を握る展開。左サイドからバログンがあっさりと追加点を決めてリードを広げる。

 三笘、鎌田など左サイドの主力組を投入することで日本はリカバリーを敢行。だが、引き続きアメリカは左サイドのストロングを生かし続けて主導権を離さなかった。

 試合はアメリカが2-0で勝利。前線が作るチャンスを日本は度のフォーメーションでも止められなかった。

ひとこと

 事前から準備したものとのことだけども4バックシフトの目的が外からだとあまりつかめなかった感があった。

試合結果

2025.9.9
国際親善試合
日本 0-2 アメリカ
Lower.comフィールド
【得点者】
USA:30′ センテバス, 64‘ バログン
主審:ブライアン・ロペス

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