
負け筋なしの安定感
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昨年はここで勝ち点を落としているアーセナル。首位で10月の代表ウィークを迎えた状態をキープするために、昨季は超えることができなかった難所を超えたいところだろう。
しかし、立ち上がりはむしろ相手に難所であることを痛感させられる立ち上がり。4-4-2のミドルブロックで勝負したフラムの守備は非常にコンパクト。中央にパスを誘導されるところから、カウンターで一気に敵陣に進んでいく。
アーセナルはミスから被カウンターを連発。降りて受けるエゼはプレスの脱出役ではなく、むしろプレスを引き寄せてカウンターのきっかけを生み出してしまうような展開だった。それでもバックラインはなんとか粘りを見せて攻撃を遅らせる。フラムは縦に早く進みきれればチャンスになりそうだったが、相手がブロックが整ってしまうと苦しい状況になっていたし、早く攻め切れる鋭さもなかった。
徐々にアーセナルはフラムの守備ブロックを押し込んでいくように。フラムはSHが自陣の大外を埋める6バックのような形からスペースを埋めていく。CBが攻撃に参加することができたアーセナルは厚みをもたらすことはできていたものの、なかなかシュートコースを見つけるためのパスワークができずに苦戦。コースが空いても後ろからシュートブロックが飛んでくるような人口密度ではなかなかにクリーンな状況を作ることができない。
そうした中で後方から攻撃参加をする両方のSBは攻撃のキーマン。右のティンバーがサカの作ったスペースを使い、左サイドから飛び込むカラフィオーリに合わせるという形から徐々に勢いを掴んでいく。
後半、ティンバーの対策としてフラムはイウォビをマンツー気味にケア。しかし、これによってサカのダブルチームが緩和されたことにより、アーセナルは右サイドから異なる攻め筋を見せつけるように。
アーセナルは押し込む状況を安定させるとセットプレーからゴール。ファーサイドに余ったトロサールがガブリエウのすらしに合わせて先制。ようやく試合を動かす。
押し返したいフラムだが、縦に速い攻撃もアーセナルのDFのカットの邪魔が入ることでなかなか前に進めることができず。特にティンバーの存在は邪魔になっていたはずだ。
問題なく試合を運んだアーセナルは最小失点差ながら安定してゲームクローズ。中断明けでも連勝とクリーンシートを継続する形となった。
ひとこと
勝ち筋はなんとかこじ開けたが、負け筋はあまり見えなかった試合だったと思う。
試合結果
2025.10.18
プレミアリーグ
第8節
フラム 0-1 アーセナル
クレイヴン・コテージ
【得点者】
ARS:58′ トロサール
主審:アンソニー・テイラー