
ホルダーへの消極性が失点につながる
トッテナムのアウェイ開幕戦はノルウェー遠征。北欧でボデ/グリムトの本拠地での一戦に挑む。
序盤こそトッテナムは相手を捕まえるハイプレスを見せていたが、序盤の様子見が終了すると徐々にボデ/グリムトがボールを握っていく。左右に振りながらのポゼッションからボールを活かしていく。
トッテナムは構えていくスタートなのかなと思ったが、いくらなんでもホルダーとの距離感が遠すぎる感。CBにボールを持たせるのに目を瞑るとしても、そのCBからボールを受けたSBも捕まえることができず、ずるずると自陣に下がっていくことに。
プレッシングにおいてもハイプレスを勇気を出して敢行していたボデ/グリムトはトッテナムとは非常に対照的なスタンスだ。プレスをかけないときでもミドルゾーンにとどまることが多く、相手よりも跳ね返す高さは明らかに上。トッテナムはバックラインで左右を動かしながら2列目を外してボールを動かしていく。
しかし、得点の機会はボデ/グリムトに。左サイドからのクロスに対してベンタンクールが雑なアフターをかましてPKを献上。だが、このPKを仕留めることができなかったボデ/グリムトは絶好のチャンスを逃す。
前半はシュートすらあまり多くなかったトッテナムだが、後半はようやくトランジッションのシャープさが出てくるように。しかし、自陣でのずるずる感という悪癖に変化はなくあっさりとミドルシュートを許してしまう。ボールホルダーへの圧力軽視というこの日のよくない傾向がモロに出た失点だった。
トッテナムはすぐさまネットを揺らし返すが、これはファン・デ・フェンのファウルを取られて向こうに。そんなトッテナムをよそにボデ/グリムトは追加点。ハイプレスでトッテナムの左サイドを咎めると、先制点と同じくハウゲが見事なシュートでさらに突き放す。
ファン・デ・フェンはセットプレーからゴールで先ほどの取り消しのリベンジを達成。ようやくこの時間からトッテナムが押し込むようになっていく。
88分に右サイドからのクロスが幸運な形で跳ね返ったトッテナムは終盤に試合を振り出しに。だが、これ以上のゴールは生まれず、なんとか敵地で勝ち点1をもぎ取るのが精一杯だった。
ひとこと
失点には繋がらなかったが、1-2の局面でも変にボックスのゆるさを見せるなど、失点シーン以外にもややこの日のトッテナムのクオリティは物足りなかった。
試合結果
2025.9.30
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第2節
ボデ/グリムト 2-2 トッテナム
アスプミラ・スタディオン
【得点者】
BOD:53′ 66′ ハウゲ
TOT:68′ ファン・デ・フェン, 89′ グンデルセン(OG)
主審:イバン・クルチリャク