
上位8位までの道をワンサイドゲームで切り拓く
ともにここまでの勝ち点は7。5節での3ポイントの上積みはストレートインへの望みをつなぐための重要なものとなる。チェルシーとバルセロナのロンドン決戦は年明けのスケジュールを左右する大一番となる。
序盤から試合は激しいプレスの応酬に。前にスライドしてボールハントするバルセロナはいきなりハイプレスから決定機。保持の中心であるカイセドを捕まえて、サイドを高い位置で止めることで敵陣から手早く攻め込んでいく。
チェルシーはこちらも高い位置から人を捕まえる形でのチャンスメイク。1列目の選手を後方から追い越す形で背後を狙うランを敢行。ハイプレスからボールを奪った後は素早く裏に放り込み、一気に前進していく。
オープンな流れに乗っかったバルセロナはレヴァンドフスキのポストから左右のサイドからダイレクトな展開を狙うが、これに立ちはだかったのはチェルシーの守備ブロック。ククレジャ、カイセドのつぶしが光り、ヤマルといったサイドのキーマンにも自由を許さない。
守備でリズムをつかんだチェルシーはセットプレーからオウンゴールで先制。右サイドからのククレジャのクロスがオウンゴールを誘発する。
追いかけるバルセロナは左右にボールを動かしながら揺さぶり、ヤマルがネットを揺らすがこれはゴールが認められず。ククレジャの素晴らしいストップで同点ゴールを仕留められない。
追いつくどころかバルセロナはアラウホがこの日2回目の警告で退場。残り時間を10人で戦うことになる。スコア的にもピッチの人数的にもバルセロナは完全に前半で追い込まれてしまった感がある。
後半、想定通りチェルシーは一方的なポゼッションからボールを動かしていく。左サイドから深さを作っての折り返しからのサントスのシュートはぎりぎりで取り消し。バルセロナは首の皮1枚つながった感があった。
しかし、徐々に数的不利という状況はバルセロナを蝕んでいくように。エステヴァンの強引な突破はあまり数的優位を生かしている感はなかったが、強引なゴールでチェルシーのリードを確実に広げる役割を果たした。
後半のバルセロナはプレスのきっかけがなく押し込まれる展開が続く。ボールを持つ機会が回ってきたとしてもチェルシーの中盤を超えることができない。
苦戦するバルセロナを尻目にチェルシーは3点目。抜け出したエンソからデラップがゴールを決めてさらに突き放す。
ビッグマッチは思わぬワンサイドでの決着。チェルシーが上位8位ストレートインへの望みをつないだ。
ひとこと
ヤマルを完封したククレジャをはじめとして強度でバルセロナを圧倒したチェルシーだった。
試合結果
2025.11.25
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第5節
チェルシー 3-0 バルセロナ
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:27′ クンデ(OG), 55′ エステヴァン, 73′ デラップ
主審:スラヴコ・ビンチッチ
