緩さが止まらず沈黙のアンフィールド
本来であればCLのアンフィールドというのはアウェイチームにとっては畏怖すべき対象。しかしながら、今の不調のリバプールであれば思い切りよく挑むことができる。PSVの立ち上がりの様子を見ればそう感じさせられた。
PSVは前からのハイプレスを敢行。マンツー気味に捕まえに行くことでリバプールのポゼッションを阻害する。CBだけ少々余らせた状態でのマンツーとなったが、この日のリバプールにその浮いた分を使う余裕はなし。エキティケの背中を取るガクポのダイナゴナルランから進んでいく。
攻撃でもサイドをえぐるなど互角に渡り合っている感があったPSV。セットプレーからファン・ダイクが驚きのハンドを犯してPKを献上。このPKをペリシッチが仕留めて先制する。
追いかけるリバプールはハイプレスに出ていきたいところだが、サラーのところで出力がどうにも上がらず、ここからの前進を許す。それでも保持からリカバリーを図るリバプール。PSVを6バック気味に追いやるように左右のサイドから押し込んでいくと、ガクポの1on1からショボスライがゴールをゲット。
追いついてなお左右のサイドアタックからチャンスを作っていくリバプール。先制点の失態を取り返そうと意気込むファン・ダイクのセットプレーを生かした形からチャンスを作りに行く。
30分が過ぎたところからPSVはようやく押し返しに成功。サイドからのハーフスペースアタックから反撃に出ていく。
後半もリバプールは押し込むスタート。しかし、PSVもハイプレスからもジョーンズに致命的なミスを誘発するなど、引き続き押し返せば渡り合える感を出していく。
先に試合を動かしたのはPSV。左サイドに落ちるマウロ・ジュニオールのドリブルでサラーを交わしたところをきっかけに一気に前進。斜めのパスを受けたティルがゴールを生み出す。
エキティケの負傷がありながら敵陣に押し込みながらチャンスを作っていくリバプール。だが、後半は近頃の悪い癖である守備の緩さが先行する展開。ペピとドリウィシという交代コンビで左サイドを蹂躙。コナテを簡単においていったペピからできたシュートチャンスをドリウィシが押し込んでリードをさらに広げる。
緩さが止まらないリバプールの守備に対して、さらにもう1つPSVは追加点。サイドから簡単に縦に速い攻撃を発動すると、またしてもドリウィシがゴールを決めて突き放した。
完全にアンフィールドを制圧したPSV。交代選手のブーストでKOPを黙らせることに成功した。
ひとこと
あまりにも守備が緩すぎるリバプール。両CBが大きくマイナスを吐く展開はつらいものだった。
試合結果
2025.11.26
UEFAチャンピオンズリーグ
リーグフェーズ 第5節
リバプール 1-4 PSV
アンフィールド
【得点者】
LIV:16′ ガクポ
PSV:6′(PK) ペリシッチ, 56‘ ティル, 73’ 90+2‘ ドリウィシ
主審:アレハンドロ・エルナンデス
