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「Catch up UEFA Nations League」~UEFA Nations League Group A2 第5節 スペイン×スイス~ 2022.9.24

■セットプレー2発で雪辱の逃げ切りに成功

 第3節のスイスでの一戦ではスペインが前半に奪った先制点を守り切り、逃げ切りに成功した試合。今度はスペインに舞台を移しての試合となる。

 立ち上がりはやや落ち着かない試合ではあったが、数分もすればスペインがボールをもつ展開になる。スイスはなるべくスペインのCBとアンカーをエンボロとソウに任せる形を採用。シャキリは前に出ていくことよりも対面のアルバを気にかけることを優先する。逆サイドのバルガスはシャキリよりも前に出ていくことに積極的であった。

 言い換えればスペインはこのサイドからチャンスを作る隙があるということでもある。バルガスの後ろにアスピリクエタが入ることができれば、右サイドからズレを作ることができる。トップのモラタもこちらのサイドに抜けることが多く、同サイドで奥行きを狙っている。

 スペインは右サイドから侵入し、同サイドの裏抜けかもしくは逆サイドへの大きな展開を狙っていく。薄いサイドを作るのはスペインは得意なのだけども、独力で切り開いていくタイプのアタッカーは不在。大外に張るWGにボールを届けても味方のサポートを待つ必要がある。

 スイスはスペインのサイドチェンジに対してのスライドには間に合っていたので、大きな展開がそこまで有効打にはならない。同サイドから裏に抜けていく形で奥行きを作って攻め切る形の方が可能性を感じられた。

 一方のスイスはエンボロを右に流しながら長いボールから起点をつくる。サイドの浅い位置でフリーの選手を作り、ラインを抜け出すような形で前線の選手にクロスを上げていく。求められるクロスの性質上、インスイング側のキックの方がいいので、右であればシャキリがキッカーとして適任であった。自陣からのボール運びも安定しており、スペインのプレスをそこまで苦にする様子がなかったスイス。敵陣に迫る機会は十分。

 試合が動いたのはセットプレーから。コーナーを沈めたのはスイス。決めたのはCBのアカンジ。シティでも安定したパフォーマンスを見せているアカンジが前半に先制点をもたらした。

 後半も展開は同じく。スペインの方が保持の時間が長く押し込む機会は多かった。なかなかブロックを打開できずに苦しんだが、同点のキーになったのはアセンシオ。エルヴェディを引きつけつつ、アカンジに突っ掛ける形で足を止めさせたことでアルバがフリーに。逆サイドからオーバーラップしたアルバはそのまま強烈なシュートを突き刺して見せた。

 しかし、即座にセットプレーでやり返すスイス。エンボロのボールで再び試合は2点差になる。エンボロは後半もポストがキレキレ。スペインのバックラインは彼のポストを止めることができなかった。

 3トップをリフレッシュしたスペインは再びスイス陣内に入っていく。70分付近がおそらく一番スペインが集中的にスイスを攻め続けた時間帯だろう。スペインに立ちはだかったのはゾマー。強烈なシュートを的確な方向に弾き続ける守護神がスペインに同点ゴールを許さない。

 選手を守備的に入れ替えながらも4-2-3-1を維持し続けて強かに時計の針を進めていくスイス。ゾマーを中心に逃げ切りに成功したスイスがホームでの雪辱を果たし、敵地で勝利を収めた。

試合結果
2022.9.24
UEFAネーションズリーグ
グループA2 第5節
スペイン 1-2 スイス
エスタディオ・ラ・ロマレダ
【得点者】
ESP:55′ アルバ
SWI:21′ アカンジ, 58′ エンボロ
主審:クレマン・トゥルパン

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