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「Catch up J1 League」~2022.9.10 J1 第28節 ジュビロ磐田×柏レイソル ハイライト

■あまりにもくっきりしたコントラストで磐田がビハインドを消し去る

 残留争いにおいて非常に厳しい状況に追いやられている磐田。今節の対戦相手はここにきてやや停滞感がある柏である。

 試合は現在の両チームの順位を表しているかのような入りだった。序盤のロングボールの応酬を経て、ボールをにぎるようになったのは柏である。磐田の前線はそこまで柏のバックラインにプレスをかけず。たまにジャーメインが田中を追い立てる素振りを見せてはいたが、基本的には相手に持たせるという認識で間違いないだろう。

 バックラインでボールを持った柏はサイドで人数をかけた形から得点を狙う。WB、IH、ストライカーなどを積極的にサイドに流しながら攻略。サイドチェンジよりは片方のサイドを集中して壊す形で磐田のDFラインに迫る。

 決定的なチャンスを構築したのは大南。右サイド深い位置でフリーになった彼からのクロスをドウグラスが合わせて柏が先制する。

 勢いに乗った大南は前半のうちに追加点をアシスト。逆サイドで抜け出す武藤に合わせる形で前半だけで2つのアシストを決める。磐田は5バックなのだが、WBがナローに絞るため、サイドへの出足がことごとく遅れてしまっていた。

 押し込まれてしまう磐田は非常に苦しい展開になった。すでに述べたように高い位置からのボール奪取は無理。しかしながら、押しこまれてからの陣地回復も厳しい。遠藤と大森以外はボールをつなぐ際にノッキングするため、たまたまボールを奪えてからのショートカウンターでさえスピードアップに苦しむことになる。よって、前半の磐田は柏のゴールに迫ることすらままならなかった。

 後半も展開は変わらず押し下げられる磐田が、柏に対して攻撃を受け続ける場面が続いていく。前半では見られなかったようなパス交換からのエリア内侵入など、柏の勢いは止まらなかった。

 ハーフタイムを挟んでも展開が変わらなかった磐田は選手交代を実施。吉長と金子を入れて、フォーメーションは維持しつつ前線をリフレッシュする。

 この2人の交代選手が反撃の起爆剤に。右サイドからのダイレクトなボールを金子が落としたところにいたのは吉長。豪快なミドルで一気に反撃ムードを引き寄せる。

 すると数分後にはこちらも交代で入ったゴンザレスが同点ゴールをゲット。遠藤から一発の裏抜けで柏のバックラインを出し抜いて2点差を一気に消し去って見せた。

 柏は磐田が勢いを強めた時間帯において、ネガトラで不備が出るようになってしまった。被カウンター時にボールホルダーを止めるスピードが遅く、一気にゴール前まで運ばれてしまう。得点場面の金子やゴンザレスへの対応からもわかるように、バックラインの緩さも際立っていた。

 前半は柏、60分以降は磐田とコントラストはくっきり。柏は未勝利を止められず停滞感が継続。あわや逆転まで行けた磐田にとっては「勝てたかもしれない」という思いすらチラつく終盤の展開となった。

試合結果
2022.9.3
J1 第28節
ジュビロ磐田 2-2 柏レイソル
三協フロンティア柏スタジアム
【得点者】
磐田:73‘ 吉長真優, 77’ ファビアン・ゴンザレス
柏:23’ ドウグラス, 45+2‘ 武藤雄樹
主審:池内明彦

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