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「Catch up J1 League」~2022.9.18 J1 第30節 横浜F・マリノス×北海道コンサドーレ札幌 ハイライト

■最終局面の精度不足が響き、川崎との勝ち点差は広がらず

 前日、2位の川崎が敗れたことで決定的な差をつけるチャンスを得た横浜FM。今節の対戦相手はアウェイでは終了間際の實藤のゴールでなんとか引き分けに持ち込んだ札幌である。

 基本的には札幌のスタンスはいつもと同じくマンマーク基調のもの。前から追いかけ回すことで横浜FMから時間を奪っていく。

 横浜FMはプレッシングに対して立ち上がりはやや苦労していた印象だ。前線へのパスは厳しく降りて咎めてくる札幌のバックラインに対してキープをすることができず。ポストからのレイオフで前進を狙いたいところではあるが、バックラインがなかなか落ち着いてパスをつけられないこともあり、組み立ては安定していなかった。

 立ち上がりに前進のルートを見つけられたのはむしろ札幌の方。高嶺が最終ラインに落ちることで、3バックの右に入った菅をサイドから押し上げていく形を作っていく。マルコス、アンロペの2トップだけではバックラインの3枚から時間を奪い切るのは難しい。

 中央の選手たちは縦にパスをつけてリターンを受けてサイドに散らす。そしてWB勝負。サイドを変えながら勝負をしていたが、序盤は特にルーカス・フェルナンデスのカットインからのシュートに攻撃が集中していた。しかし、シュートがミートしない場面が目立つ。

 横浜FMは前半の中盤から前線のポストが決まるようになり、自在にサイドチェンジを行うことができるように。左サイドに展開し、突破から右サイドがエリア内に飛び込んでいく形からチャンスを作る機会が増えていく。劣勢に陥る札幌だが、このあたりはミスやオフサイドなど横浜FMの精度に助けられた印象だ。両GKである菅野と高丘の2人が存在感を見せる場面もあり、前半はスコアレスで折り返す。

 後半も前半に引き続き、サイドを変えながら敵陣奥深くに迫っていく横浜FMがペースを握っていく。中盤の構成を藤田、渡辺、喜田に変えたことで流動性を上げつつ、得点を狙いながら渡辺と藤田には積極的にエリアに迫っていくことを促す形を狙っていく。

 CH色の選手が増えたこともあり、落ち着くことができた横浜FMは押し込む流れからセットプレーでネットを揺らす。しかし、これはOFRでファウルが認定されて取り消し。ロペスの先制点は幻となった。

 トランジッションでWBを活用する形で反撃を狙っていた札幌だったが、劣勢が否めないこともあり選手交代でリフレッシュを実施。荒野とスパチョークを前線に入れて、さらにボールが行き交う展開を受け入れるような早い攻撃を増やしていく。

 そうした早い展開は横浜FMにとってももってこい。こちらは中川とヤン・マテウスとサイドアタッカーを一新し得点を狙っていく。独力で起点を作る右の仲川と永戸や藤田と連携しながらゴールを狙っていく左のマテウスはややプロセスの違いがあった。

 劣勢を大きく動かせないながら交代で最後まで攻め気を出していく札幌。しかし、そうした姿勢は横浜FMにとってむしろ好都合。引っ掛けてのショートカウンターの機会を十分に確保することにつながる。

 だが、この日の横浜FMはボールを奪ってからの精度が物足りない。この辺りは連戦と雨という環境が影響していたように思う。結局崩しきれなかった横浜FMは札幌相手に引き分け。川崎との勝ち点差を広げるチャンスを逸してしまった。

試合結果
2022.9.18
J1 第30節
横浜F・マリノス 0-0 北海道コンサドーレ札幌
日産スタジアム
主審:福島孝一郎

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